年始早々の訃報に驚いた。去る1月10日にJeff Beckが細菌性髄膜炎のため他界した。享年78歳だった。
Jimmy Page、Eric Claptonとともに世界三大ギタリストと称された名プレイヤー。正直言うと私は彼のソロ以降の作品はあまり聴いていなかったのだが、60年代末から70年代前半のバンド時代の作品は愛聴していた。Yardbirdsを抜けた後にRod StewartやRon Woodらと結成した自身のバンドJeff Beck Group。そしてTim Bogert、Carmine Appiceと結成したBBA (Beck, Bogert & Appice)。どちらも高いプレイヤビリティを誇るメンバーが集合しスリリングな演奏を聴かせつつ、素晴らしい楽曲揃いだった。
2006年に富士スピードウェイで開催されたウドーロックフェスティバルに出演した時のステージも拝んだ。"Beck's Bolero"の勇壮なプレイが夕方の夏空に響き渡っていた光景が思い出される。しかしこの時私はパフォーマンスの途中で他のステージに移動してしまった。今思えば最後まで観ておくんだったと後悔している。
ロックに留まらずフュージョンやジャズなどにもジャンルを超越し、どうやって弾いているんだか分からないようなトリッキーなプレイは誰にも真似出来ない強烈な個性を放っていた。
RIP