Yes

Chris Squire (Yes) 急逝

chris

去る6月28日、YesのChris Squireが白血病のため亡くなった。享年67歳。

昨年11月の来日公演で元気にプレイしていたのを観たばかりだったので、未だに信じられない。あの巨体でリッケンバッカーのベースを持って、楽しそうにJonとステップを踏みながらプレイしている姿を今でも良く覚えている。あの後に体調を悪くし、ツアーから離脱していたのは知っていたが、またすぐに復帰するものとばかり思っていた。どうやらあの夜が彼の最期のステージだったようだ。

Yesの創設者にして、全アルバム制作に携わった唯一のメンバー。75年のソロアルバムが大好きだったが、彼のボーカル含めまんまYesワールドだっただけに、彼こそがYesサウンドの根幹だと思っていた。彼の超絶プレイとサウンドは正にプログレッシブロックそのものだったと思う。

RIP


Yes Live Report 2014

yes01

2014. 11. 24 @ 東京ドームシティホール

Yesの来日公演に行って来た。会場は東京ドームシティホール、知らなかったが、かつてのJCBホールだった。今回は往年の名盤「Close To The Edge」「Fragile」を完全再現するということで場内は満員御礼。平均年齢50代位だろうか。私の席は1階席の左側2列目だった。

17時過ぎに開演。クラシックをSEに、スクリーンには歴代のアルバムやメンバーの映像が流れる。そしてメンバー登場。オープニングは”Close To The Edge”。左手のこちら側にはSteve Howe、中央に新しいボーカルのJon Davison、右手にはベースのChris Squire。後方左手にキーボードGeoff Downes、右手にドラムAlan Whiteだ。いきなり20分超の超大作でスタートし、曲はどんどん展開していく。

YesのボーカルはJon Andersonのイメージが余りにも強かったのだが、その穴をJon Davisonは見事に埋めていた。まずはとにかく声質が良く似ている。またパフォーマンスにも若々しさがあるため、バンドに良い活力を与えていた。ヒゲも生やし少しカッコ良くなっていた。

一方見た目で一番老けたなと思ったのはSteveで、こう言っては失礼だが落武者に見えてしまった。でもプレイはなかなか頑張っており、危機アルバムではSteveは茶色と深緑の2本のGibson、そしてFenderのペダルスティールを忙しそうに弾き分けていた。

バンドリーダーChrisは巨漢で、他メンバーよりも頭一つ大きかったが、意外なほど高いコーラスを歌っていた。クリーム色のリッケンバッカーを弾いていたが、そこから鳴らされるベキベキの低音が気持ち良かった。

Steveのペダルスティールが見事な”And You And I”に続いて始まった”Siberian Khatru”は私の最も好きな曲。このツアーでは元々「Yessongs」のようにこの曲がオープニングだったのだが、途中から危機アルバム通りの順番に変わっていた。ブートでも聴いていたが、恐らくこの曲でSteveの指使いがもたついてしまうのが理由ではないかと思う。やはり前半ちょっと怪しい箇所もあったが、テンポも決して遅くはなく、勢いに乗った後半は最高で、私にとってトランスミュージックだった。

本当はここで立ち上がりたかったのだが、周りはそんな雰囲気ではなかった。というか皆微動だにせず、ただじっと静かにステージを凝視していて、曲終了後に拍手だけしていた。プログレのライブというのは初めて観たが、まるでクラシックコンサートのようだった。私は座り疲れて尻が痛くなってしまったが、結局最後まで立つことは出来なかった。

ここでChrisが「ドモアリガトー」と日本語でMC。この後にJonやSteveも順番にMCしていた。「次は新作Heaven & Earthから”Believe Again”」 新作はポップだが正直やや緊張感に欠けると思っていたが、こうしてライブで聴くとなかなか悪くなかった。ここだけSteveはギターを赤のストラトに変えていた。

バックスクリーンにはRoger Deanの画像を映像化したものを中心に流れており、時折演奏中のメンバーが写る時は余り老けて見えないような加工がされていた。

新作から2曲演った後、今度は「Fragile」アルバムの再現がスタートする。あの印象的なギターフレーズから”Roundabout”が始まり、各楽器が縦横無尽に駆け回る。Jonはマイク横のリズムマシーンのような物を叩いていた。ここで手拍子も起こるが、展開が多いため長く続かないのは仕方ない。

このアルバムではメンバー全員がソロ曲で見せ場があるのが見物なわけだが、それもそれぞれ見事に再現してくれた。一番良かったのはSteveの”Mood  For A Day”で、1人で椅子に座り美しいクラシックギターの調べを聴かせてくれた。Alanの”Five Percent”は出だしが上手く合わずにやり直したのだが、その時Steveがチャンチャンというフレーズで笑わせてくれた。Geoffは”Cans And Brahms”も良かったが、それよりも”South Side Of The Sky”中間部の綺麗なピアノソロに聴き惚れた。

ラストは”Heart Of The Sunrise”。Steveの上ったり下ったりのギターとChrisの重低音ベースが印象的。ChrisとJonが2人リズムに合わせてのっしのっしと練り歩くパフォーマンスをしたり、Steveも高さはないが何度もジャンプしてみせていた。終わるとここで初めてアリーナはスタンディングオベーション。

本編で観たいものを全て観尽くしてしまった感があったが、アンコールでは”I've Seen All Good People”、そして”Starship Trooper”を演ってくれた。これまでラストは”Owner Of Lonely Heart”だったがこの日は変えてきていた。最後はメンバー全員肩を組んで並んで深々と挨拶。いつまでも手を振ってくれていた。

さてこれはYesに限らないのだが、かつてプログレバンド達は当時の全盛期に持ちうる技巧の限りを尽くして作品を作り上げたわけだから、それを老いた今完全に再現できるかというとやはり難しいだろうと思っていた。だからあら探しするのではなくて、演っている本人達と同じように純粋にその音楽を楽しむことができれば充分だった。しかし実際ステージでは予想以上に忠実に再現されており、その音楽と合わせてとても素晴らしいライブだったと思う。

1. Close To The Edge 
2. And You And I 
3. Siberian Khatru
4. Believe Again 
5. The Game 
6. Roundabout 
7. Cans And Brahms 
8. We Have Heaven 
9. South Side Of The Sky 
10.Five Per Cent For Nothing 
11.Long Distance Runaround 
12.The Fish 
13.Mood For A Day 
14.Heart Of The Sunrise 
Encore
15.I've Seen All Good People 
16.Starship Trooper
 


Yes 来日

Fragile
Yes
Atlantic
2011-06-21


Yesが11月に来日する。

彼らは2年前にも来日していたが、その時はJon Andersonがいないと聞き私は行かなかった。今回もメンバーは変わらないらしいが、それでも観てみたいと思った理由は、「Fragile」と「Close To The Edge」の完全再現を演ってくれるらしいからである。

この2枚はYesのキャリアの最高傑作であるだけでなく、プログレ史の中でも最高峰の名盤である。一般的には大作のタイトル曲を収めた後者の方が評価が高いようだが、私は前者の方が好きだ。

まずはこのジャケットが素晴らしい。先日のジャケット展覧会でも取り上げたが、このRoger Deanの絵が好きで、枕元にもLPで飾ってある。

そしてその中身。名曲”Roundabout”で始まり、当時のベストメンバー5人による妙技が織り成すソロ曲と共作曲が見事なバランスで構成されている。

当時のメンバーのうち今回来日するのはChris SquireとSteve Howeのみ。正直この5人でなければという気持ちもあるが仕方ない。新ボーカルのJon Davisonも見ればかつてのJonに声も見た目も似ているし、それが今回行く気になった理由でもある。機会があれば新作も聴いてみようかな。

 
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