Black Sabbath

Black Sabbath 「13」 (2013)

13~デラックス・エディション13~デラックス・エディション
ブラック・サバス

ユニバーサル インターナショナル 2013-06-18
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1. End Of The Beginning
2. God Is Dead?
3. Loner
4. Zeitgeist
5. Age Of Reason
6. Live Forever
7. Damaged Soul
8. Dear Father
9. Naivete In Black
Bonus Disc
1. Methademic
2. Peace Of Mind
3. Pariah

再結成したBlack Sabbathの新作がようやくリリースされた。35年振りだというオリジナルメンバーでの新作が聴けることが喜ばしい。唯一Bill Wardがいないのが残念だが。今回Ozzyバンドのドラマーを起用する案もあったようだが、よりBillのスタイルに似ているドラマーの方が相応しいというプロデューサーRick Rubinの強い主張により、Rage Against The MachineのBrad Wilkが起用されている。

Rickはかねてよりメンバーには再結成の際には自分がプロデュースするという旨をアピールしていたらしく、今回のこだわりは相当なものがあったようだ。まず最初にメンバーに1stを聴かせそこへ立ち戻るように促したというが、メンバーにとっては大急ぎで作った1stよりも自分達の最も満足いくものとなった「Vol.4」と「Sabbath Bloody Sabbath」の間に来るアルバムという位置付けをしている。

実際に聴いた感じとしてはやはり初期の方向性が強く出ているという印象だ。ヘヴィなTonyのリフがスローに刻まれ、そこに怪しいOzzyのボーカルが乗り、長尺の中で展開しながら徐々にテンポアップしていくのは彼らがオリジネイターであるドゥームの典型的スタイルだ。またM7のようなブルージーなジャムがあるのは1stを思わせるし、M4のような静かな曲が挿入されるのは3rd以降の特徴だ。M8のラストが鐘の音で終わるのも、1stの冒頭と呼応している。

このアルバムを聴いて痛感するのはTonyの凄まじさだ。本当か分からないが1000以上あるというリフストックの中から厳選し楽曲を作り上げた彼のリフマスターっぷりももちろんだが、何よりも自身の癌との闘病も並行しながらも、これが最後のチャンスになるのだという思いで制作にあたった彼の気迫に頭が下がる。

どうやらこの新作は米英ともに初登場1位を記録したらしい。先月の来日公演の中でOzzyが「また来年も来ようか?」と言っていたが、新作のプロモーションとしての単独来日は果たしてあるのだろうか。もしその時はBillも復帰していたらこれ以上嬉しいことはないのだが。

★★★★


Ozzfest Japan 2013 pt.2



最後のBlack Sabbathに備え右のステージ前に移動したが、そこの混雑は凄まじかった。全く身動きも取れないほどにすし詰め状態で、Sabbathのメンバーが登場してもステージも全く見えない。周囲も汗臭く、隣に密着する人も汗でびっちょり。こういうライブも久しぶりだが、流石にもう年齢的にもこれに耐えられる体力はないので少し後ろに退散する。セキュリティに助け出されている人も多くいた。

さて改めてステージを見ると中央にOzzy、右手にTony、左手にGeezerが見えた。Ozzyは猫背で歩き方も少しヨタヨタとしており大丈夫かなと思ったが、声量は文句なく出ていた。あと海外のライブとは観客の煽り方を少し変えていて、"War Pigs"の最初も観客に歌わせず全部自分で歌っていたし、口癖のようにいつも言っている「I can't fucking hear you !」という乱暴な煽りも、"fucking"は最後まで口にしなかった。

Tonyはガンの治療中は抗がん剤の副作用で頭髪も抜けてしまっていたようでベースボールキャップを被っていたが、今はもうだいぶ髪も元通りになっていた。弾いているワインレッドのSGのギターには、トレードマークの十字架がフレットにあしらってあるのも見える。そのフレットを押さえる彼の右手の指先には確かにサックがはめてあった。そんな指先で器用にチョーキングや早弾きする姿を実際に見て改めて感心させられた。

またGeezerはステージ左であまり動きもせず黙々とプレイしていたが、指弾きでベベベンととても良い重低音を鳴らしており、特にお気に入りの"NIB"のベースソロは最高だった。

さて、後ろのドラムセットに座っているのがBillでないのはやはり残念だったが、こればかりは仕方ない。ただ代役で叩いていたドラマーは若くて非常に上手いドラマーで、"Symptom Of The Universe"の後でツーバスを駆使した圧倒的なドラムソロを披露していた。今回感じたバンド全体の予想以上の現役感は、彼のドラムによるところも大きかったと思う。

セットリストはほぼベストと呼べるもの。中でも印象的だったのは"Black Sabbath"。鐘のイントロから始まるおどろおどろしさは今聴いてもホラー映画さながらの緊張感があり、こんな曲を40年以上前に書いた彼らがいかに当時異端な存在だったかを実感させた。また6月にリリースされることになっているニューアルバム「13」から新曲"God Is Dead"も披露。スローに始まり途中でスピードアップする、初期の彼らのドゥームスタイルを踏襲した佳曲だった。

「もう1曲演ろう」と言って始まったのは私が最も好きな"Children Of The Grave"。Ozzyは低かったが例の蛙跳びも披露してくれた。一度退場しコールの後に戻って来る。"Sabbath Bloody Sabbath"のイントロだけ流れたが、本当はこれはフルで聴きたかった。「みんなクレイジーになるんだ!」という煽りで"Paranoid"が疾走し、大団円のうちに幕を閉じた。

さて1つ確認しておきたいことは、アンコールの時にOzzyは「Are you guys having good time tonight ?」の後で、「Shall we come back next year ?」と確かに言っていたのを聞いた。今回がオリジナルSabbathの最初で最後だと思っていたので全く予想外だった。これが本当に実現するなら、恐らく単独公演ということになるのだろう。正式発表を待ちたい。

1. War Pigs
2. Into the Void
3. Under the Sun
4. Snowblind
5. Black Sabbath
6. Behind the Wall of Sleep
7. N.I.B.
8. Fairies Wear Boots
9. Symptom of the Universe
10. Drum Solo
11. Iron Man
12. God Is Dead?
13. Children of the Grave
Encore
14. Paranoid


「アイアンマン」 トニー・アイオミ著

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へヴィメタル誕生
第1章 カブ・スカウト入団
第2章 イタリア人気質
第3章 パーク・レーンの店
第4章 苦難の学校生活
第5章 シャドウズからの出発
第6章 義指を作ってくれませんか?
第7章 細い弦に助けられたキャリア
第8章 ビル・ワード、そしてレストのメンバーとの出会い
第9章 フリーター生活
第10章 3人の天使、へヴィメタルを救う
・・・

昨年出版されていたTony Iommiの自伝。来日に備えて読んでみた。Sabbathの歴史は長いのでエピソードは山ほどあるのだろう、全部で90章もある。しかしこの手の自伝には珍しく1章ずつはとても短く簡潔にまとまっており、彼独特のユーモアもたっぷりで非常に読みやすい。

まず初期の有名なエピソードな1つは、彼が仕事中の事故で指を切断してしまったというものだ。これは知っていたが、それがこれからバンド活動を本格的に始めるために、止めるはずだった最後の仕事の日に起きたことだったというのは知らなかった。これはあまりにも悲劇だ。しかしそのために、ない指にサックをはめてプレイができるようになるために努力をした不屈の精神は感嘆に値する。

Ozzyも自伝の中でSabbathの初期について回顧しているが、同じ内容でもまた違う角度から見ており興味深い。Ozzyはドラッグやアルコールでハイになってはとにかく悪ふざけばかりしていたわけだが、Tonyについてはバンドを管理しなければいけない立場として、バンドとは少し距離を置いていた様子が書かれている。もちろんドラッグやBillへの悪戯には彼もある程度手を出していたようではあるが。

曲作りについても、他のみんながバーに行っている間、自分一人でやらなければいけないプレッシャーは大変なものであったことを告白している。また音により厚みを加えるためにチューニングを半音下げたことや、初期には曲作りの時間がなかったためにできている曲を長くアレンジしなければいけなかったという話も興味深い。

後年バンドを存続させるために孤軍奮闘するが、なかなか安定しないメンバーたちや、利益を搾取するマネージャー、2度の離婚など、とにかく苦労していた様子が綴られている。そんな中で、いつも彼の心にあったのは、オリジナルメンバーとの再結成であったようだ。この自伝は2度目の再結成に至る前までで終わっているが、オリジナルメンバーで新作を作る心境や、Bill Ward脱退の真相、ガンの克服などについても読んでみたかったものだ。

さて、ではこれから彼に会いに行ってきます。


Black Sabbath来日決定



Black Sabbathの来日が決定した。来年5月に日本で初めて開催されるOzzfestのヘッドライナーとしてやってくる。

Ozzfestの開催自体は10月19日に発表されていたが、その時は正直言って「ふーん」としか思っていなかった。せいぜいOzzy & Friendsがヘッドライナーになる程度だろうし、最近のヘヴィロックにも全く興味ないから、自分には関係ないだろうなと。しかし第1弾ラインナップ発表の11月1日、一応オフィシャルサイトを覗いてみたら、2日目のヘッドライナーとしてBlack Sabbathの名前がある。こうなったら話は全く変わってくる。

本当は単独での来日を一番期待していたが、フェスのヘッドライナーとして来る以上は、恐らくそれはもうないだろう。しかしこれがきっとオリジナルサバスを見られる最後のチャンスになるであろうから、とにかく見逃すわけにはいかない。来春4月には今年制作していた新作もリリースされるらしいので、余計に期待は高まる。

あとせっかくのフェスなわけだが、これ系のバンドで唯一見たいのはNeurosis。ちょうど先日新作も出したばかりだ。もし彼らを連れてきてくれるようなことがあれば、2日間通し券を買ってもいい。ただ問題はチケットを取れるかどうかだ。


Black Sabbath @ Birmingham 19 May 2012



5月19日、イギリスのバーミンガムで再結成したBlack Sabbathのリユニオンウォームアップギグが行われた。昨年の11月に再結成が発表されてから、本当に長かった気がする。それは新作の製作にあたっていた一方で、様々な紆余曲折があったからだ。それだけにライブの映像を見ると感慨深いものがある。セットリストも素晴らしい。2部構成の2時間の中で、往年の名曲がずらりと並び、中にはレアな曲もある。生で見たいものだ。

まず最も心配されたのはTony Iommiの健康状態。今年の1月に突然Tonyがガンを患っていると発表された時は衝撃的だった。その後闘病するTonyのためにバンド自体もロスからイギリスに拠点を移しながら、レコーディングを進めてきた。今回のライブでTonyの笑顔も見られひとまず安心した。

もう1つの問題はBill Wardの不参加表明。今回の再結成にあたっての契約内容に納得できなかったというのが原因らしい。実際バンドは今回の再結成で相当稼げるのは間違いない。ただその中でBillへの分配がどの程度なのかは正直分からない。ただ恐らくリーダーTonyやフロントマンOzzyに比べて少なかったのは確かだろう。Geezerと比べたらどうだったのか。Billの要求もどの程度なのかは分からないが、せっかく今回オリジナルメンバーが揃っての再結成だったのだから、両者とももう少し妥協できなかったのかと思うと残念で仕方ない。

そんなこんなで今年のツアーではTony、Ozzy、Geezerが3人揃うのも、今回のバーミンガム以外では、あとダウンロードフェスとロラパルーザの2回のみ。それ以外の日程はOzzy、Geezer、Zakk Wilde、Slashといった面子の「Ozzy & Friends」名義になるのだという。もはやこれではBlack Sabbathでは全くない。

まず新作に期待しよう。その上で、もしあるなら来日か。メンバーは皆すでに60代と若くはない。しかしもし時間が解決してくれるのであれば、我々は待つので、どうか完全体で来日してほしいものだ。あくまでも、あるならの話だが…。

Setlist
01. Into The Void
02. Under The Sun
03. Snowblind
04. War Pigs
05. Wheels Of Confusion
06. Electric Funeral
07. Black Sabbath
08. The Wizard
09. Behind The Wall Of Sleep
10. N.I.B.
11. Fairies Wear Boots
12. Tomorrow's Dream
13. Sweet Leaf
14. Symptom Of The Universe (intro only)
15. Drum Solo
16. Iron Man
17. Dirty Women
18. Children Of The Grave
Encore:
19. Sabbath Bloody Sabbath (intro only)
20. Paranoid


Black Sabbath 再結成



前回に引き続きニュースだが、今度は嬉しいニュース。Black Sabbathがオリジナルメンバーで再結成をすることを発表した。来年6月からワールドツアーを開始し、来年秋には33年ぶりとなるニューアルバムをリリースする予定だという。2011年11月11日に発表するというあたりが、いかにも彼ららしい。

確か8月にも再結成するのではないかという噂が流れたのだが、その時はTony Iommiがスゴい勢いで否定していた。だが火のないところには煙は立たないわけで、結局こういうことなら、あの時そんなに否定しなくても良かったんじゃないかという気もするが、まぁまだ時期じゃなかったのだろう。

故Ronnie James DioとのHeaven & Hellも良かったのだが、個人的にはやはり初期への思い入れは強い。オリジナルメンバーでの再結成は以前もされたことはあるので決して可能性がなかったわけではない。だがバンド名の使用を巡ってOzzyがTonyを訴えていたりといったこともあり、期待していなかったため、このニュースは嬉しい。何よりも今回はもう既にRick Rubinプロデュースで7~8曲作っているということで彼らの本気度も伺える。

ヘヴィメタルの元祖でもあるし、ドゥームロックの元祖でもある。さらにはグランジをはじめ様々なジャンルの音楽へ影響を与えてきている。そんな偉大なバンドの初来日を期待しているわけだが、 果たして実現するのだろうか。もし実現するとしたらどの程度のハコなのだろう。さすがに東京ドームはなさそうな気がするが。とにかく来年への楽しみがまた1つできた。

さて今週はいよいよAerosmithだ。


Ronnie James Dio 逝去



 先週メタル界には大きな衝撃が走った。Ronnie James Dioが癌のため他界したというニュース。あまり衰えるというイメージがなかったため非常に驚かされた。

 彼はハードロック・へヴィメタルにおいて最高峰のシンガーの一人だった。Ritchie Blackmoreに誘われ1977年に第一期Rainbowで華々しく表舞台に立った後、Ozzy Ozbourneの後任としてBlack Sabbathに加入。その後自身のバンドDioを結成し活動を続けていた。

 そのどこまでも伸びるハイトーンと、小柄な体格からは想像できないほどの驚くべき声量は大きな説得力を持っており、正にメタル然としたボーカリストだった。また彼の持ち込んだ中世的な世界観も後世に与えた影響は大きい。

 享年67歳。近年も再結成Black Sabbath(Heaven & Hell)として第一線で活躍していたばかりだったし、Jack Blackの映画「Tanacious D」でもゲスト出演し、その健在ぶりを見せてくれていた。

 小さな巨人よ、安らかに。



彼は名曲が多いのだが、今回は象徴的なこの曲を。
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