Led Zeppelin

The Led Zeppelin Experience "Zoso"



2007年に一夜限りの再結成を果たしたLed Zeppelin。その公演の様子を収めたパッケージが昨年リリースされ、話題を集めていた。音源を聴く限り予想以上に現役感のある力強い演奏だった一方で、映像を見るとRobert Plantのシワだらけの顔や、Jimmy Pageの真っ白の頭髪に、否応なしに時の流れを感じさせられた。今まで何度も見てきた往年の頃の最高にカッコよかった彼らのステージを見ることは叶わないのは分かってはいるが、一度だけでも見てみたかったと痛感した。

そんな夢を多少なりとも叶えてくれるのが、このThe Led Zeppelin Experience "Zoso"。アメリカ出身で18年の活動歴を誇るLed Zeppelinのコピーバンドである。もっとも最近はコピーバンドとは呼ばず、トリビュートバンドと呼ぶらしいが、違いはよく分からない。いずれにせよ本物ではないわけで、チケットも決して安くはないから、実際直前まで迷ったのだが、迷うくらいなら行くべきだろうと決心しチケットを購入した。

会場は川崎のクラブチッタ。1000席程度でそれほど広くはないが、場内は少し高めの年齢層の男性を中心にほぼ満席状態。6時過ぎに暗転しメンバー登場。そして"Rock & Roll"で勢いよくスタートした。

それにしてもいやはやよく似ている。背の高い金髪のボーカルの立ち振舞いや前をはだけた小さめのシャツの着方。ギタリストのあの登り竜のような模様の入った黒の上下や、低いレスポールの構え。ドラムの屈強な体躯に、バンダナや口髭。皆顔はそれほど似ているわけではないが、髪型や服装はそのもので、遠目で見れば本物そっくり。やはり日本人のコピーバンドとは比べ物にならない。

この夜は73年のマジソンスクエアガーデン公演を完全再現してくれるということで、あのセットリストを順番に演奏してくれた。1つサプライズだったのは3曲目に演ってくれた"Immigrant Son"。この曲が冒頭の勢いを加速させた。バックスクリーンにはそれぞれの曲が収録されているアルバムのジャケットが写し出されていた。

そして何よりもバンドの演奏が素晴らしかった。ボーカルの声はRobert Plantにそっくりで、あの高音域の伸びはある種73年の本人よりも出ていたかもしれない。

また私がLed Zeppelinの最大の魅力の1つと思っているのが、ミドルテンポの曲で発揮される彼らのグルーヴ感なのだが、その最大の要因はJohn Bohnamのドラムにある。"Black Dog"や"The Ocean"などでそれは完全に再現されていた。ドラムセットには例のドラやティンパニまで置いてあり、迫力があった。また"Moby Dick"のドラムソロでは、派手にスティックで叩きまくった後で、期待通り素手でのソロ。あんなものを生で見るのは初めてだった。

そして強烈だったのはJimmy Pageのギター。全編にわたりとにかく弾きまくっていたが、特にスゴかったのは"Since I've Been Loving You"で、彼が当時3大ギタリストの1人と言われていた理由を実感した。"The Song Remains The Same"でダブルネックが登場した時も嬉しかった。また"Dazed And Confused"の中間部での弓を使ったギターソロや、ラスト"Whole Lotta Love"でのテルミンなども初めて見たが、Jimmy Pageという人があの当時でどれだけ革新的だったのかもよく分かった。

演奏時間も半端なく、オリジナルに忠実に、30分近い"Dazed And Confused"ではJimmyとRobertの掛け合いも含めた途中のインプロパートも全て再現していた。全体でも3時間弱で、そんな長い時間を演奏し続ける体力には感服した。これは見る方も体力が必要で、私の隣の外国人も「Too long」と言っていた。ただ今回の観客は皆じっくり観賞したいという層だったため、アンコールまで誰一人として立ち上がらず、そんな中演奏するバンドも演り辛かったことだろう。

途中からコピーバンドを見ているということを忘れ、引き込まれていくにつれ痛感させられたのは、Led Zeppelinがどれだけ凄まじいバンドだったのかということである。比類ない演奏力。革新的な音楽性。時代を越えた名曲の数々。カッコいいルックスとステージング。未曾有の人気とセールス。ロックバンドとして正に非の打ちどころがどこにもない。今回それを実感として再認識させてくれたZosoのステージは、本当に見る価値のあるものだった。

1. Rock And Roll
2. Celebration Day
3. Immigrant Song
4. Black Dog
5. Over The Hills And Far Away
6. Misty Mountain Hop
7. Since I've Been Loving You
8. No Quarter
9. The Song Remains The Same
10. Rain Song
11. The Ocean
12. Dazed and Confused
13. Stairway To Heaven
14. Moby Dick
15. Heartbreaker
(Encore)
16. Whole Lotta Love


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1. No One Loves Me & Neither Do I
2. Mind Eraser, No Chaser
3. New Fang
4. Dead End Friends
5. Elephants
6. Scumbag Blues
7. Bandoliers
8. Reptiles
9. Interlude With Ludes
10. Warsaw or The First Breath You Take After You Give Up
11. Caligulove
12. Gunman
13. Spinning In Daffodils

 Foo FightersのDave Grohl、Queens Of The Stone AgeのJosh Hommeといったスゴいメンツが集まったスーパーバンドということで話題になっている。しかし中でも一番の目玉はやはりJohn Paul Jonesだろう。2007年末に一夜限りのLed Zeppelin再結成をして以来、密かにこんなプロジェクトを進めていたのだから。寝耳に水だった。

 肝心のサウンドについては色んなレビューがされている。これは正にZepに通ずるハードロックであるというもの、Queens路線のストーナーロックであるというもの、さらには現代に蘇るサイケデリックロックであるというもの、様々である。実際はそのどれもが当てはまるような気もするが、まぁ正直ジャンル分けなどどうでもいい気もする。

 とりあえず言えることは、とにかくメンバー全員がグルーヴ一杯に弾きまくり・叩きまくりながらも、どこかヒネくれた感覚も持ちあわせた、一筋縄ではいかないロックであるということだろう。これはバンド名やジャケットにも表れている。もう一つ言えることは、彼らがこれを心から楽しんでいるということだ。John爺なんかはライブでベースやキーボード以外にも、エレキマンドリンや立奏用スティールギターなんてものまで弾いている。実は一番楽しんでいるのは、憧れのZepと共演をしているDaveよりも、Zepに代わる新しいマシンを見つけたJohn爺なのかもしれない。

★★★☆



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