The Beatles

ビートルズ来日50周年記念公演 「ザ・セッションズ」

sessions

今年はThe Beatlesが1966年に来日してから50周年になります。私は当時産まれてすらなかったので、当然観てません。でもこれまで職場の先輩や行きつけの店のマスターとか知り合った人から、観に行ったとか、年齢を誤魔化して警備員のバイトとして会場に潜り込んだとか、実際の当時の話を聞いて思いを馳せてきました。

今回この来日50周年を記念して色々な企画やイベントが催されていますが、中でも私が楽しみにしていたのが「ザ・セッションズ」。これは当時のアビーロードスタジオでのレコーディングをステージ上で完全再現するという特別公演でした。監修はGeoff Emerick。George Martinとともにずっとレコーディングを担当していたエンジニアで、彼の著者「ザ・ビートルズ・サウンド最後の真実」がこの企画の元になっています。この本は私も読みましたが、当時の様子が非常に克明に記載されており興味深いものでした。しかもこの公演は6/30~7/1日本武道館という50年前の来日と同じ日程・会場ということで、楽しみにしていました。

しかし公演1ヶ月前にまさかの中止のニュース。。きっとチケットの売り上げが良くなかったのでしょう。大掛かりな舞台セットや総勢50人のミュージシャン・コーラス隊が予定されていたので、採算が合わなかったのだと思います。

きっと今後60周年とかでも、もう実施されることはないんでしょうね。残念です。。


George Martin 逝去

martin2

プロデューサーGeorge Martinが亡くなりました。享年90歳でした。

後年彼が手がけたアルバムは色々ありますが、やはり真っ先に思い浮かぶのはThe Beatlesでしょう。当時と後世の音楽に計り知れない影響を与えたThe Beatlesの立役者がこの人です。

PaulがFacebookに長い追悼メッセージを投稿していましたが、そこでGeorgeとの”Yesterday”制作時のエピソードを綴っています。アコギの弾き語りだった”Yesterday”にストリングスカルテットを重ねるというアイデアに、Paulは当初反対したが実際に聴いて目から鱗だったと語っています。後の数々の名盤に現れるバンドの実験精神もこうした経験があってこそでしょう。

RIP

 

Paul McCartney Live Report 2013



Paul McCartney @ Tokyo Dome, 18 Nov 2013

Paul McCartneyの来日公演に行ってきた。Paulを見るのは今回初。実際これまでもチャンスはあったのだがそれを逃してきていた。何度もここには書いてきたが、私はThe Beatles世代の両親のもとで幼少からレコードを聴かされて育ったので、The Beatlesは私にとって原点であり先生だった。あれから長い年月が経ったがこんな日が来るとは思わなかった。

追加公演も出た東京の初日だけあって会場は満員御礼。5万人いたらしい。外のグッズ売り場も大変なことになっていた。私の席は1階席の中段あたり。19時過ぎに暗転。SEで”The End”のコーラスが聴こえた後にメンバー登場し、”Eight Days A Week”でスタートした。

Paulはステージ中央に立ち、あのヘフナーベースを左利きで弾いている。声量のある力強いボーカルで、キーも高い原曲のまま。すらっとスリムな体型も昔から変わらず、とても71歳には見えない。その右側にはギターのBrian、左側には同じくギターRusty、後方中央にドラムAbe、左手キーボードWix。続いて2曲目には新作からのハードなナンバー”Save Us”で畳み掛ける。

「コンバンワ、トウキョウ!タダイマ!」に大歓声。「キョウハニホンゴガンバリマス。デモエイゴノホウガトクイデス」の西日本と同じMCで笑わせてくれる。またステージの両端にはスクリーンがあり、そこにPaulの話す英語の日本語訳が表示されているが、表示が遅いのと「ありがとう東京」とかまで訳す律儀さがまた笑いを誘う。

今日のPaulは白いシャツに黒のロングジャケットを着ていたが、途中でジャケットを脱いだ後はサスペンダーで何度もおどけてみせていた。その後エピフォンカジノに持ち替えたと思ったら、”Let Me Roll It”へ。ヘヴィなグルーヴが心地良く、それがそのまま違和感なくJimi Hendrixの”Foxy Lady”につなげられていた。

今度はステージの右上段に上がりピアノに座る。本当にマルチプレイヤーだ。「Nancyのために書いた」と言いつつ、”My Valentine”。Wingsファンにと”1985”。続いた”The Long & Winding Road”も感動的だった。Lindaに書いたという”Maybe I'm Amazed”のバックスクリーンにLindaは出てこなかったが、映っていた子供について「彼女は今4人も子供がいるんだよ」と言っていた。

次はまたステージ中央に出てきてマーティンD-28を手にし、ここからはアコギコーナー。”I've Just Seen A Face”は特に嬉しかった。とにかく名曲の多いこと。それぞれ曲が短いからすぐ終わるのだが、その分多くの曲を聴くことができお得感も満載だ。

アコギを持ちながら1人ステージ前方に出てきた。60年代に公民権運動で苦しんでいた人達を応援するために書いた曲だと、静かに”Blackbird”を歌う。いつの間にPaulのいるステージがせり上がり、その側面には大きな地球が映し出されている。その後、Johnに捧げると歌い出したのは”Here Today”。君が今日ここにいればという歌詞は聴く者を思わず感傷的にさせてくれた。また後のほうでGeorgeに対しても”Something”を歌い、こちらでは2人がレコーディングしている映像も見せてくれた。

今度はステージ中央に派手なサイケデリック色のピアノが登場し、”New”や”Queenie Eye”の新曲を披露。新曲もこの名曲揃いのセットリストの中でも聴き劣りしていない。”Everybody Out There”の後には観客とのコール&レスポンスが物足りなかったのか、もう一度煽っていたが、その時はドーム内が地鳴りのような反響がするほどのレスポンスだった。

驚きだったのは”Live And Let Die”。日本では消防法の関係でダメだろうと思っていたパイロが派手に上がったのにはビックリした。本編最後は”Hey Jude”。会場内が大合唱と笑顔で包まれた。

アンコール一部では、Paulともう1人が日本とイギリスの国旗を掲げながら登場。そして"Day Tripper", "Hi Hi Hi", "Get Back"の3曲立て続けのR&Rでノリノリに。アンコール二部では、フクシマに捧げると”Yesterday”をしっとりと歌う。その後一転しヘヴィに”Helter Skelter”。

最後は”Golden Slumbers~Carry That Way~The End”。The Beatlesの作品中Abbey RoadのB面のメドレーが最も好きな私にとっては、考えうる限り最高のエンディングだ。Paulのピアノから始まり大合唱。ドラムソロの後に、Paul、Rusty、Brianの3人が並んでギターソロ回し。左利きのPaulだけギターのネックの向きが逆になっている。そして最初のオープニングSEに戻るかのように、And in the end the love you take is equal to the love you make ♪ の一節を合唱して、3時間弱にも及ぶ夢のひとときは終了した。

全部で39曲という膨大な数の楽曲を通して聴いてみて感じたのは、Paulの音楽がいかにジャンルを超越しているかということだった。ロックにポップ、R&R、R&B、カントリー、ゴスペル、サイケデリック、ハードロック、プログレ、クラシック、ワールドミュージックなど、ありとあらゆるジャンルを取り入れているのが良く分かった。50年以上の永い年月に渡る創作活動の中で、それぞれの時代の常に新しいものを吸収し続け、結果時代を超える名曲の数々を残した彼の功績の大きさは図り知れないものがあるだろう。

またその年齢を全く感じさせない姿勢とバイタリティを見せられ、もはや年齢や固定概念を押し付けることすら失礼なのだと感じた。今回の来日が最後になるなどということも全く言われていないわけで、これは間違いなく次回があるだろうと思われる。いやはや脱帽である。

1. Eight Days a Week
2. Save Us
3. All My Loving
4. Listen to What the Man Said
5. Let Me Roll It / Foxy Lady
6. Paperback Writer
7. My Valentine
8. Nineteen Hundred and Eighty-Five
9. The Long and Winding Road
10. Maybe I'm Amazed
11. I've Just Seen a Face
12. We Can Work It Out
13. Another Day
14. And I Love Her
15. Blackbird
16. Here Today
17. New
18. Queenie Eye
19. Lady Madonna
20. All Together Now
21. Lovely Rita
22. Everybody Out There
23. Eleanor Rigby
24. Being for the Benefit of Mr. Kite
25. Something
26. Ob-La-Di Ob-La-Da
27. Band on the Run
28. Back in the U.S.S.R.
29. Let It Be
30. Live and Let Die
31. Hey Jude
Encore:
32. Day Tripper
33. Hi Hi Hi
34. Get Back
Encore 2:
35. Yesterday
36. Helter Skelter
37. Golden Slumbers
38. Carry That Weight
39. The End


Paul McCartney 「New」 (2013)

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1. Save Us
2. Alligator
3. On My Way To Work
4. Queenie Eye
5. Early Days
6. New
7. Appreciate
8. Everybody Out There
9. Hosanna
10. I Can Bet
11. Looking At Her
12. Road
13. Turned Out
14. Get Me Out Of Here

先日遂に11年振りに来日したSir Paul McCartney。1966年当時と同じように法被を着て降り立ったり、相撲観戦に行ったりと話題を振りまいているが、西日本の各会場を盛り上げながら、いよいよ明日は東京にやってくる。今日はそんなPaulがツアーに先駆けてリリースした新作「New」を取り上げたい。

純粋な新作としては2007年の「Memory Almost Full」以来6年振り。昨年スタンダードのカヴァー集が出た時は流石に年相応だなと感じていた。また今作のタイトルが発表された時も、正直あまり食欲が湧かなかったが、予習としてひとまず耳にしてみた。

それが実際に聴いてみて驚いた。恐ろしいほどの若々しさなのである。知らない人に20代の新人アーティストだと言って聴かせても、きっと疑われることもないだろうと思うくらいだ。

まず冒頭かつてのハードロックばりに前のめりな勢いでギターリフが疾走する。中盤には力強いコール・レスポンスを喚起するようなアンセム曲。デジタル処理をしたサウンドも随所に聴かれる。とにかくこれが71歳が作った作品というのが信じ難い。今回4人のプロデューサーを起用したというが、その影響もあるのだろう。ちなみにその内の2人は、George MartinとGlyn Johnsの息子だという。こうしたこともありアルバム全体が非常に多様性に富んだ内容になっている。そして楽曲の質も高い。

しかし一方で世の中は彼の作品にいつまでもThe Beatlesらしさを追い求め続ける人が多いのも事実。ソロとしても十分な成功を収めているにも関わらず。きっとそれはPaulにとっては非常にやり辛い話だろうと思う。先月からのセットリストには、この新作からM1、M4、M6、M8の4曲が加えられているが、これらの新曲は彼のステージに新たな風を吹かせている。71歳になっても前進を続けているSir Paul McCartney。その姿が明日見られる。

★★★★


Paul McCartney 来日



まだチャンスはあるはずだと思っていた。もう71歳になるが、近年の精力的な活動を見ていると、きっとあと1回はあるのではないかと期待していた。

The Beatles世代の両親のもと、幼少の頃から聴いて育った。以来The Beatlesは私にとっては神であり、音楽的な原点としてあり続けていた。4人の中でJohnは死して伝説となった一方で、Paulは生きて伝説となった感がある。私は決してPaulのソロ活動を熱心に追っていたわけではなかったが、やはり生きているうちに1度は見ておきたかった。

発表された11月の東京ドーム3日間。ぴあの最速先行抽選に3日間とも申し込み、運良くその初日が当選した。11年ぶりの来日。私は初だ。

今年のツアーのセットリストではThe Beatlesの楽曲がこれまでよりも多く演奏されているということだが、それは素直に嬉しい。あとちょうど3ヵ月。楽しみだ。

The Beatles 『Magical Mystery Tour』 (2012)

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1. Magical Mystery Tour
2. The Fool On The Hill
3. Flying
4. I Am The Walrus
5. Blue Jay Way
6. Your Mother Should Know
7. Magical Mystery Tour

今年何らかの50周年を迎えているミュージシャンは多い。The Beatlesもその1組だ。ただPaulは今年特に50周年関連のイベントは何もしないと公言している。オリジナルメンバーがいないなら、やるべきではないというのも確かにもっともだ。またリリース関係でも、数年前にモノリマスターを出してしまっているので、もうネタがないのが実情だ。しかしやはりBeach Boysに比べるとずいぶんとひっそりしている感が否めない。

そんな中で唯一リリースされたのが、この映画「Magical Mystery Tour」のリマスター版。私は同名のアルバムは大好きだ。1967年当時のサイケデリックの影響下での実験精神と音楽性の拡散が高次元で結実した名盤である。またその曲質の高さは歴史的名盤「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」も凌ぐと思っている。ただ前半がサントラで、後半がシングル寄せ集めという中途半端な構成が、このアルバムを過小評価させている。

で、映画の方なのだが、私は今まで見たことがなかった。巷では随分低い評価を受けているが、きっとこれも過小評価なはずと思って期待していた。しかし実際見てみた感想は、…微妙だった。やはり大してストーリーもなく、行き当たりばったりの撮影が、完全に裏目に出てしまっている。Paulは音楽的には天才だが、映画監督・脚本家としては専門ではなかったわけだ。こうしたものを作らせてしまったのは、きっと当時のサイケデリックな時代性もあったと思う。

しかしちょっと見方を変えて、これを映画ではなくPV集として捉えてみたら、また違う評価ができるのではないだろうか。それぞれ独立したPVが存在し、それらが1つのストーリーを通して連続した映像として完成しているわけである。またそもそもこの時代にPVというものは存在しなかった。そう考えるとこの作品は、かなら先時代的であり完成度も高いと思う。

また今回収録されているメンバーや関係者のインタビューや解説によっても、この作品をより多面的に捉えることができる。つまりこの作品を酷評した当時の世の中の人々は、彼らのことを勘違いしていたのだ。彼らはそれまで国民的アイドルとして捉えられていた。だからこそクリスマスのゴールデンタイムにテレビ放送され、各家庭では一家で視聴されたわけだ。しかしこの当時の彼らは、反体制的な精神を持った先鋭的なアート集団であった。そんな彼らの作品を、勝手にクリスマスに放映し酷評されてもお門違いというものだ。こうした本質を理解していれば、この作品も全く違った見方ができたかもしれない。

★★★★


「ジョン・レノン、ニューヨーク (LENNONYC)」

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先日、恵比寿にある東京都立写真美術館で、映画「ジョン・レノン、ニューヨーク(原題:LENNONYC)」を見てきた。John Lennon関係の映画はこれまでも多く製作されてきて、正直またかと思ったのだが、ついまた見てしまった。これは彼が1971年に移住してから1980年に他界するまでの9年間に渡って活動・生活したニューヨークを主な舞台として追ったものである。

当時の未発表映像や画像・音源を織り交ぜながら、時系列でストーリーが進むドキュメンタリーとなっているが、中心になっているのは関係者のインタビュー。本人のインタビューをはじめ、お約束のOno Yoko、当時のミュージシャン、カメラマン、活動家、等々。前半はニクソン政権との闘争時代。急進的な平和活動で国外退去を命じられたJohnが、FBIに尾行や盗聴されていたというYokoやカメラマンの話は生々しい。

後半は別居以降。ドラマーJim Keltnerが回想していた失われた週末でJohnが飲んだくれていた時の様子や、一転家庭人に変身したJohnに仕事の電話を控えたというプロデューサーJack Douglousの話が興味深かった。また一緒にLAに同行したMay Panのインタビューもあったが、さすがに肉体関係があったことには触れられていなかった。

幼いSeanが一番好きな曲だと゛With A Little Help From My Friend゛を口ずさんでいたのは微笑ましかった。その曲のタイトルがなかなか思い出せなかったJohnには苦笑したが。ラストの゛Watching The Wheels゛のアコースティックバージョンも良かった。

最後の「Double Fantasy」製作時に、若者が期待するような怒りがなく大人しいアルバムだという声に対して、「これは10代の若者に向けたものではなく、同じ時代を共にしてきた30・40代の同世代に向けたものだ」と語っていたのも印象的だった。妻子を持ち改めてStarting Overしようしていた彼の意思に改めて触れ、同世代となった自分も頑張ろうと少し元気づけられた次第だった。


The Grass RootsとThe Beatles

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 私の会社はある都心のビルに入っているのだが、そのビルの3階にはいくつかの飲食店が並んでいる。そのうちの一つにうどん屋があり、無類のうどん好きな私は時折そこへ食べに行く。私がその店が好きな理由は、旨いうどんを食わせてくれるという他に、いつも店に60~80年代の懐かしい洋楽が流れているというのがある。うどん屋に洋楽というのも何か合わない気もするのだが、愛する要素が2つもある私にとっては堪らない店であった。

 さて先日もその店に入り注文をしたところ、その時店の中に流れていたある曲を耳にした。その瞬間私は思わず店内にいた店長に、これが誰の曲かを尋ねていた。というのも、その曲は私が約20年以上前からずっと気になっていながらも誰か分からずにいた曲だったのである。幸いその時店内にいた客は私以外に1人のみで暇だったため、店長は快くその時流していたコンピレーションCDを持ってきてくれた。その曲はThe Grass Rootsの゛Let's Live For Today゛だった。サビのメロディや歌詞が素晴らしい名曲である。

 その後店長と60年代ロック談義に花を咲かせた。店長は年のころは60位、髪はほとんどないかわりに白いものが交じったアゴヒゲが特徴だった。最終的にThe Beatlesの話になり、店長は1966年のあの武道館公演に行った話をしてくれた。それも観客としてではなく、警備員としてらしい。どうやら招致主のキョードーに知り合いがいたらしく、当時中学生だったにも関わらず高校生と偽り、警備員のバイトをさせてもらったようだ。舞台下の最前列で警備にあたっていたが、公演中は舞台に背を向けて観客だけを見ていなければならず、演奏を聞きながら気絶した女の子達の対処をしたりしていた。しかし公演前のリハーサルはしっかり拝むことができたようで、JohnとPaulのハーモニーがなかなか合わず、何度もやり直しをしていたという証言も聞かせてくれた。 私はこの日長年抱いてきた謎を解いてくれただけでなく、当時の貴重な話まで聞かせてくれた店長に深く感謝した。

 今うちの会社は震災により大打撃を受け、経営状況が急速に悪化してしまった。果たして今年一杯を乗り切ることができるかどうかすら怪しい状況だ。去年転職し新事業部を立ち上げ軌道に乗っていた矢先だったのだが。。このうどん屋が入っているこのビルでもうしばらく仕事をしていたいと願っている。




「ノーウェア・ボーイ ひとりぼっちのあいつ (Nowhere Boy)」

「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」オリジナル・サウンドトラック「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ」オリジナル・サウンドトラック
ザ・ノーホエア・ボーイズ サントラ エディ・コクラン ビッグ・ママ・ソーントン ジーン・ヴィンセント アーロン・ジョンソン ジョン・レノン&ザ・プラスティック・オノ・バンド ジェリー・リー・ルイス ディッキー・ヴァレンタイン ジャッキー・ブレンストン エルヴィス・プレスリー

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 今年は生誕70年、没後30年ということで、作品群もリマスターでリリースされたりと、関連書籍も多数出版されたり、何かと話題になったJohn Lennon。ミュージアムには行ったが特にそうした商品には手を出さなかったが、この映画だけは気になっていたため、先日ようやく上映していた映画館に予定を合わせて観に行ってきた。新宿のKs Cinemaのレイトショー。事前に取った整理券も4番、小さな館内にも空席だらけ。もっと宣伝すれば一杯になるはずだし、全国一斉ロードショーになってもおかしくないのに、もったいない。

 さて、観賞後の感想としては、非常に良い映画だった。この映画が描いているのは1950年代のリバプールにおける彼のグラマースクール時代。厳格なMimi伯母さんの元で育てられていたところ、George伯父さんの葬式をきっかけに、実の母Juliaが近所に住んでいたことを知る。そして奔放な彼女から影響を受け、バンジョーの弾き方やRock&Rollを教わるにつれ、音楽の才覚に目覚めていく。しかしやがて彼女が自分を捨てた経緯を知り、居場所を失うことになる。女性監督だからこそか、そうしたJohnの心の揺れを非常に巧く描いている。

 2人の母親を持ちながらも、母親の愛情に飢えていた彼の複雑な境遇は、彼の人格形成や女性との付き合い方にも影響を与えていたことが分かる。またとりわけ彼の後の音楽キャリアにとって、Juliaの影響は計り知れない。

 John役のAaron Johnsonも非常に好演だった。話し方やファッションも良く似ていた。PaulとGeorgeに関してはとても似ているとは言い難かったが、3人が゛In Spite Of All Danger゛をレコーディングをしている様子は非常に良かった。彼らは後に世界の頂点に立ち、世の中の音楽に革命を起こし、歴史に最大の名を刻むわけだが、きっとJohnはこうした自分の音楽を誰よりもJuliaに聴かせたかったに違いない。


John Lennon Museum



 先日、埼玉スーパーアリーナにあるジョン・レノンミュージアムに行ってきた。ここは前から気になっていたのだが、今年の9月に閉館されてしまうということで、今回急いで足を運ぶことにした。別に閉館しなくてもいいのではないかと思っていたが、なんでもここはOno Yokoの許可のもと2000年より開設されたが、Johnの魂はより多くの人に共有されるべきであるため、また違う場所に移すのだという。

 ここにはJohnの生誕から少年時代、ハンブルグでの修行期、The Beatles活動期、解散後のソロ期など、年代順に展示がされており非常に見やすかった。そして何よりもその予想以上の展示物の数々に驚かされた。愛用のリッケンバッカーや、実際に着ていた初期の革ジャン、「Sgt. Pepper」の黄色い軍服、あの印象的な丸眼鏡、アビーロードスタジオにあったミキサー、本人のクレジットカードなどまで置いてあり、終始目を奪われっぱなしだった。何よりも感動したのは、私の大好きな“In My Life”や、“Nowhere Man”、“If I Fell”、さらには“Starting Over”といった名曲の数々の歌詞の生原稿が鎮座していたことである。完成形の歌詞もあれば、その後手直しを入れたであろうものもあり、長年親しんだ名曲の誕生が目の前にあることに、深い感慨を抱かずにはいられなかった。きっとNew Yorkのダコタハウスなどから運ばれたのであろうこうした遺品の数々は、一つでもオークションにかけた日には即座に億単位の値がつくだろうなんて、考えるべきではないのだが思わず考えてしまうのだった。


  
 1980年の晩年に関しては、5年の沈黙の末に再び創作意欲を取り戻し「Double Fantasy」のレコーディングに取り組んでいく様子が日付を追って展示されていき、12月8日で終わっていた。これで順路は終了かと思いながら廊下を曲がった先に、広くて真っ白い部屋に一面に生前のJohnの歌詞からの言葉がびっしりと書き連ねられていた。これには思わず引き込まれてしまい、一つ一つの言葉を目で追った。こうした演出にこのミュージアムの意図と工夫が表れていた。

 ただ展示の中で気になったのは、60年代末のコーナーにおいてThe Beatlesの活動に関するものはほとんどなく、Ono Yokoの前衛アートや2人の平和活動ばかりが取り上げられていたことである。確かにこの時期のJohnの意識はThe Beatlesの外に向いていたし、このミュージアムに寄贈しているのはOno Yokoであるわけなので仕方ないのだろうが、「Abbey Road」やホワイトアルバムなどJohnとしてもグループとしても素晴らしい作品を作っていた時期であっただけに少し残念だった。

 またいくつか触れていない事柄も多く、暗殺されたということに関してはどこにも記載されていなかった。また大量摂取し作品にも影響を与えていたドラッグに関してや、失われた週末にはMay Pangという愛人がいたこと、主夫時代も夫婦仲は悪くかなり自堕落な生活だったことなども勿論カットされており、綺麗にまとまっているという印象だった。これはこのミュージアムに限らず、死後彼に関する多くの記述について言えることではある。子供たちへの影響もあるため仕方ないのかもしれないが、個人的には「John LennonはLove & Peaceの偉人なんです」と言われると違和感を感じてしまうのである。

 しかし何だかんだ言いながら、結局この日隅から隅まで解説を読みながら回り、気づいたら4時間も経っていた。彼のあらゆる音源や映像、書籍などを自由に楽しめるラウンジなんてのもあり非常に楽しめた。いずれ我が子にも見せたいくらいだが、今回の閉館はつくづく残念である。もしファンであれば是非閉館までに行ってみることをお勧めする。


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