訃報

UFO 「Phenomenon」 (1974)

現象
UFO
ワーナーミュージック・ジャパン
2014-01-29


1. Oh My
2. Crystal Light
3. Doctor Doctor
4. Space Child
5. Rock Bottom
6. Too Young To Know
7. Time On My Hands
8. Built For Comfort
9. Lipstick Traces
10. Queen Of The Deep

UFOのオリジナルメンバーだったベースのピート・ウェイ(Pete Way, 1951-2020)が去る8月14日に他界した。2ヶ月前に心臓発作で倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。享年69歳だった。

ピートがいた頃の初期のUFOが大好きだった。特にこの3枚目の「Phenomenon」は擦り切れるほどに聴いた。まずはやはりM3、疾走感の素晴らしい名曲で、Iron MaidenもライブのオープニングSEで使用していた。また間奏がカッコ良いM5やロック然とした冒頭M1も代表曲だ。

しかし私が好きなのは、むしろこれら以外の曲なのだ。物哀しいM2やM4やM10、穏やかなM6やM7やM9など、どれもポッカリと穴の空いた心で青い空を眺めている感じと言えば良いだろうか(このヒプノシスのジャケットとは少し意味合いが違うのだが)。マイナーな曲が全て秀逸な出来で、それがこのアルバムをより名盤たらしめている。マイケル・シェンカーのギターはアップテンポな曲でのリフやソロも勿論素晴らしいのだが、こうした静サイドでのアコースティックや哀愁の泣きも捨てがたい。フィル・モグのボーカルは正直あまり巧いとは思わないのだが、雰囲気に非常に合っている。

さてピートのベースに関しては、アルバムでは楽曲に合った良い味を出しているのだが、それほど強い主張をしているわけではない。むしろ彼が本領発揮したのはライブだった。フィルもマイケルも大して動かない一方で、ピートだけは所狭しとステージ上を動き回りポーズを決めていた。UFOの熱いパフォーマンスは彼による所が大きかったと思う。古き良き時代の象徴的なハードロックベーシストだった。

RIP


志村けんさん他界

イメージ

最近はほとんど観なくなったが、子供の頃はテレビが大好きだった。特に毎週土曜の夜は夕食を食べた後に家族で「8時だよ!全員集合」を観るのが習慣だった。

仲間内では同時間の「オレたちひょうきん族」の方が人気があったが、私は断然ドリフ派だった。中でも彼のコントは下ネタも多かったがいつも笑わせてもらい、数々のギャグを真似したものだった。

そんなドリフの象徴的存在だった志村けんさんが、3月29日に新型コロナウィルスのために急逝した。感染入院報道のわずか6日後、享年まだ70歳だった。

日本人にとって衝撃的な訃報だったが、隣国の台湾でも同様だったようだ。蔡総統が日本語で追悼メッセージを発信し、職場の台湾人の同僚も非常にショックを受けていた。

出身地である東村山の駅前には3本のケヤキが植えてある。東村山音頭で有名にしてくれた功績を称え市が植樹した「志村けんの木」である。訃報の報道後、駅前には沢山の人が献花に訪れていた。

有名人や身近に感じていた人を失って初めていよいよコロナの恐ろしさを痛感する。お願いだから早く終息して下さい。

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Sean Reinert (ex Cynic) 急逝

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元Cynicの名ドラマーSean Reinertが去る1月24日に他界してしまった。享年48歳だった。

Cynicは1993年に「Focus」というプログレッシブデスメタルの幻の名盤を1枚だけ残し解散した伝説のバンドだった。長い時を経て2008年に復活した後、2015年には初来日も果たした。しかしその直後にまた解散という話が出て、結果的にReinert抜きで存続することになった。

ライブで観た彼のドラミングは凄かった。手数足数は多く、変拍子なのにパワフル。Cynicの音楽は彼のドラムあってのものだと思っていたので、彼の脱退がつくづく惜しかった。 死因は不明ということだが、Paulとの仲違いがなければ、Cynicに残っていれば、死ぬことはなかったのだろうか。

RIP


コービー他界

kobe-10

NBAで元LAレイカーズのコービー・ブライアント(Kobe Bryant, 1978-2020)が他界した。乗っていたヘリコプターが墜落するという悲劇的な事故だった。享年41歳。

私の時代のスターはマイケル・ジョーダンだったが、コービーはその後を継ぐ偉大なプレイヤーとなり、残した功績は数知れない。

昔になるが私はコービーのプレイを生で観たことがある。1997年にアメリカに留学していた時に、街でレイカーズのゲームが開催された。本当は当時最強だった大型センターのシャキール・オニールを観たかったのだが、残念ながらこの日は不在だった。公式戦ではなく、相手はカナダのカレッジチームだったが、最後まで競り合っていた。その中で最も目立っていたのが、前年にデビューしたばかりのコービーだった。そしてラスト数秒という時にコービーのショットで逆転勝利となり、観客席全員で立ち上がり大いに盛り上がったのを覚えている。今思えば、あの時コービーはまだわずか19歳だった。

今回の事故では、ヘリに同乗していた13歳の娘さんも一緒に亡くなっている。父親を継ぐべくバスケの練習に打ち込んでいたらしい。同じ娘を持つ父親としても、こんなに悲しいことはない。

RIP


Roxette「Look Sharp」(1988)

LOOK SHARP!
ロクセット
EMIミュージック・ジャパン
1997-10-29


1. The Look
2. Dressed for Success
3. Sleeping Single
4. Paint
5. Dance Away
6. Cry
7. Chances
8. Dangerous
9. Half a Woman, Half a Shadow
10. View from a Hill
11. (I Could Never) Give You Up
12. Shadow of a Doubt
13. Listen to Your Heart

RoxetteのMarrie Fredrikssonが癌のため他界した。享年61歳だった。

Roxetteは私にとって青春の良き想い出だ。洋楽を聴き始めた中学生の頃、ラジオからはいつもRoxetteが流れていた。軽快なロックナンバー"The Look"や"Dangerous"、感動的なバラード"Listen To Your Heart"、etc。出すシングルはどれも全米1位に輝いていた。

買ってみたアルバムCDも期待以上の傑作だった。"Dressed For Success"、"Paint"、"Chances"、"Half A Woman"など、様々なタイプの楽曲はどれもメロディアス、シングルと同様かそれ以上の佳曲揃いで、擦り切れるほど聴いた。結果的にこのアルバムは800万枚というセールスを記録している。

Roxetteはスウェーデン出身の男女デュオ。Marrieのブロンドのベリーショートから男性っぽいイメージがあるが、実はかなりの美人だったし、その歌唱力は素晴らしかった。ギターのPer Gessleは全曲のコンポーズを手掛けており、彼の作る小気味よいリフがどの楽曲も魅力的なものにしている。

Marrieは17年前から癌を患っていたらしく、長い闘病の末の旅立ちだった。RIP


Paul Barrere 急逝

paul

Little FeatのフロントマンPaul Barrereが急逝した。享年71歳だった。

最近は最期まで生涯現役を貫くミュージシャンが多い。Paulも9月にThe Weight Bandと共に来日していたばかりだったので、にわか信じがたかった。

後で知ったのだが、Paulは晩年肝臓ガンを患っており、今年のLittle Featのツアーにも参加していなかったらしい。あの時はたまたま調子が良かっただけだったのだろうか。

正直言うと私は元々Paulのことはあまり好きではなかった。途中加入のLittle Featで、主役Lowell Georgeのお株を奪うようなスライドギターとボーカルパフォーマンスは、Lowellファンとしてはあまり気分の良いものではなかったからだった。しかし今思えば、あの時ドラッグで不調気味だったLowellの代役を誰かがやらねばならず、Lowell亡き後も長年にわたってバンドを牽引し続けなければならなかった。そう考えれば、彼の果たした功績は大きい。

9月のBillboardでのステージでは、足腰は悪そうだったが、素晴らしいスライドを聴かせてくれていた。特にアンコールでの"Dixie Chicken"が印象深い。

RIP


Ginger Baker他界

ginger

先週10月6日にGinger Bakerが他界した。享年80歳だった。

言わずと知れたCreamの名ドラマー。Jack Bruce, Eric Claptonと共に最強トリオを結成し、わずか2年半という短い期間で、ロック史を大きく塗り替えた。特にGingerの豪快でパワフルなドラミングは後世に与えた影響も大きく、今でも最も偉大なロックドラマーの1人と言われている。

解散の要因にもなったJackとの不仲は有名で、再結成はあり得ないと言われていた。そのため2005年の再結成時は驚きであり、日本にも来てくれることを願っていた。しかしJackが2014年に他界、そしてGingerも逝ってしまった。2人は向こうで再会できただろうか。

RIP


VIPER 「Theatre Of Fate」 (1989)

シアター・オヴ・フェイト
ヴァイパー
ビクターエンタテインメント
1991-07-21




1.Illusions
2.At Least a Chance
3.To Live Again
4.A Cry from the Edge
5.Living for the Night
6.Prelude to Oblivion
7.Theatre Of Fate
8.Moonlight

去る6月8日、ブラジルのHR/HMボーカリスト・ミュージシャンAndre Matosが急逝したということを音楽ニュースで知った。死因は心臓発作、享年47歳という若さだった。

Andre MatosといえばANGRA以降のキャリアに焦点が当たりがちだが、私にとって思い出深いのはVIPERである。1991年に日本盤でリリースされた2nd「Theatre Of Fate」がとにかく衝撃的で、こんな完成度の高いものが何故ブラジルから?と驚いた。Sepultraの「Arise」が出たのも同年だったので、ブラジルのHMシーンが一気に注目を集めた年だった。

フルートも交えた叙情的なインストで幕を開け、珠玉のファストチューンがずらりと並ぶ。適度にヘヴィでありながらもメロディアスで、テクニカルなギターソロも美麗。Andreの伸びやかなハイトーンも力強い。リズムチェンジし緩急織り交ぜたり、中間部で予想外の展開を見せるあたりはプログレっぽくもある。

本国の発表は1989年なので、Helloweenが「Keeper Of The Seven Keys Ⅱ」を出した翌年だ。その後ドイツで無数のHelloweenフォロワーが竹の子のように登場したが、そうした凡百のバンドが束になっても到達出来ない高みを既にブラジルで極めていたことに驚きを覚える。

マイナーキーの4曲が続いた後に、突き抜けるような高揚感のM6も素晴らしい。このアルバムは人生にもがく若者が自己を発見するというコンセプトアルバムにもなっているが、この歌詞も注目に値する。

そしてハイライトはAndre作曲のM8。ベートーヴェンのピアノ曲”月光”を大胆にアレンジしたこの曲は、クラシック素養のあるAndreの真骨頂。Andreの絶唱と、ラストのバイオリンが涙腺を刺激する名曲だった。

残念なことにその後VIPERはAndreが脱退したことで失速する。一方AndreはANGRAを結成し「Angels Cry」で華々しくデビュー。こちらは期待された方向性で人気を博したが、個人的には「Theatre Of Fate」を超えることは出来なかったと思った。VIPERとしては突然変異的に生まれた名盤だった。


Cave In 「White Silence」 (2011)

White Silence
Cave in
Hydrahead Records
2011-05-24




1. White Silence
2. Serpents
3. Sing My Loves
4. Vicious Circles
5. Centered
6. Summit Fever
7. Heartbreaks, Earthquakes
8. Iron Decibels
9. Reanimation

今年の3月28日にCave Inのベーシスト・ボーカルCaleb Scofieldが交通事故のため亡くなりました。享年39歳でした。

Cave Inは1995年にボストンでSteve Brodskyを中心に結成。この時彼らはまだ高校生でした。98年にインディーのHydraheadから「Until Your Heart Stops」でデビュー。彼らの独創的なカオティックハードコアはシーンで注目を集めます。しかしSteveが喉を痛めたと同時に、本来持っていたメロディセンスも開花。2000年の「Jupiter」では全く異なるスペーシーロックを提示し新たなファンを獲得します。2003年にはRCAから「Antenna」でメジャーデビューするものの、音楽性にまで色々注文をつけられることに嫌気が差し、以降はまた古巣に戻りハードコアに原点回帰をしています。

この「White Silence」は遺作となった2011年の最新作ですが、ここではそれまでの様々な音楽性を融合した集大成となっています。前半はカオティックやオールドスクールなハードコアチューンで攻め立てる一方で、後半はスペーシーやアコースティックで聞かせます。これが散漫な印象を与えずに全てがCave In色となっているのは、それまでのキャリアの賜物でしょう。

私は2006年の来日時にクアトロ公演を観に行きましたが、高度なテクニックと勢いを見せつける熱いライブでした。ステージ中央のSteveがメロウなボーカルも聞かせる一方で、左手に立つCalebは正にザ・ハードコア。ムキムキの体躯、腕にビッシリの墨、迫力のある咆哮と重低音ベースが今でも印象に残っています。きっと彼なしでのバンド存続は難しいのではないでしょうか。

RIP

  

Pat Torpey (Mr. Big) 他界

pat

今年は訃報が続きます。去る2月7日にMr.BigのドラマーPat Torpeyが他界してしまいました。享年64歳でした。

Patがパーキンソン病を患っていたことは前から公表されていました。症状の進行に伴いドラムを叩くことも難しくなりつつある中で、周囲のサポートも受けながら出来る範囲でアルバムやツアーに参加し続けていました。昨年も来日していただけに唐突感は否めません。

甘いマスクに爽やかな笑顔。パワフルでグルーヴィーなドラミング。

RIP 

  
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