年末年始で実家に娘を預けている間に、奥多摩の棒ノ嶺(969m)に登ってきた。この山は別名 棒ノ折山とも呼ばれ、鎌倉御家人の畠山重忠が登った際に持っていた棒が折れたという言い伝えがある。ただ実際それに因む史跡や碑は何もなかった。
県境にある棒ノ嶺には、今回重忠が登ったであろう埼玉側から登る。9:20 名栗湖のほとりに車を停めて登山開始した。良く晴れた青空が湖面に映っていた。
白谷沢登山口から山道に入る。左手の崖下を流れる白谷沢からは水音が響き渡る。沢岸に積もった茶色い枯葉とのコントラストが綺麗だった。
この沢は大小多くの滝が楽しめる。まずは30分ほど登った先にある藤懸の滝。それほど落差はないが上下2つの滝がなかなか。
続いての天狗の滝は巨大な門のように左右に立ちはだかる岩壁の向こうに落ちていた。そしてこれまで徒渉を繰り返してきたが、遂に沢岸の登山道がなくなった。
まさか沢登りすることになるとは思わなかったが、これが楽しい。しかしまだ水量が少ないから濡れずに登れたが、雨後は危ないぞこれ。
そして滝が多いということは、それだけ傾斜が急だということである。岸壁を鎖やロープで攀じ登る箇所も多い。これ絶対に初心者コースじゃないよね。
攀じ登った岸壁の上から見下ろした最後の白孔雀の滝。この滝が最も落差が大きく優美だったが、落ちたら一発アウトだな。
林道を抜け急登を登り、支脈の尾根に出たところに岩茸石がある。5mほどの大岩だが、せっかくなのでこれも攀じ登っておいた。
支脈を登り切ると主脈の権次入(ゴンジリ)峠(893m)に着いた。埼玉側の眺望が開けている。あと少し。
11:55 棒ノ嶺の頂上に到着。山頂は広く、人も10人ほどいて中には子供も。標識の横には大きな桜の木が立っていたので春は見ものだろう。
埼玉の山は詳しくないが、左の三角の武甲山は分かった。遠くには筑波山や日光白根山などもかすかに見えた。