また神奈川県民になったので、あの稜線を縦走しようと思った。これまで丹沢の主要な山々はほとんど登ってきたが、どれも日帰りのピストンだった。なので今回は初の小屋泊まりの主脈縦走だ。
9:00に大倉をスタート。ただし今回は大倉尾根ではなく三ノ塔尾根を登るため、風の吊橋を渡る。
杉林の急登を登り、11:50 三ノ塔(1,205m)に到着する。あいにくの曇天だが、歩き残していたこの先の表尾根が良く見えている。
表尾根はひたすらアップダウンが続く。途中に鎖場もあるが、注意すれば特に問題ない。
木ノ又小屋まで来た時に、不意に「キュイー!」という甲高い鳴き声と共に大きな2頭の鹿が逃げて行った。うち1頭がじっとこちらを見つめていた。その後もあちこちで鹿に遭遇した。
長かった表尾根が終わり、15:10 ようやく塔ノ岳(1,491m)に到着した。空も晴れてきたので見晴らしも良い。
主脈の丹沢山から不動ノ嶺、蛭ヶ岳までが西陽に照らされ良く見えている。
16:35 ようやくこの日の目的地である丹沢山(1,567m)に到着した。ちょうど太陽が富士山の裾に沈むところだった。
この日は丹沢山みやま山荘にお世話になる。大抵の山小屋の食事はカレーやおでんなのだが、ここは食事が豪華なのだ (食べ始めてから撮ったので本当はもっと多い)。
ご主人のヒマラヤ話は興味深く、他の単独行者達との山談義にも花が咲いてしまい、朝出発も7:30と遅くなってしまった。戻る他の人達と別れ、1人先へ進む。
気温はマイナス2度だが風はない。霜柱を踏みながら、最後の稜線を歩く。鬼ヶ岩(1,608m)から蛭ヶ岳を見る。
9:30 遂に蛭ヶ岳(1,673m)に到着。ずっと富士山に向かって歩くこの稜線は良かった。10:10に下山開始するが、疲労と身体の痛みが出てきて難儀した。焼山登山口まで降りるつもりだったが、これではバスに間に合わない。予定変更して東野バス停を目指し着いたのが15:15。どうにか間に合ってホッとした。
さて今回は身をもって丹沢山塊の広さを知ることが出来た。百名山を巡っているという山小屋であった人達は、丹沢山で引き返していたが、それだけではこの山塊はもったいないのだ。次にやるとしたら、東から西への横断なんてのも面白いかもしれない。