Tom Keifer

L.A. Metal Summit 公演中止

lametal

L.A. Metal Summitの公演が中止になった。これは来月幕張メッセでの開催するはずだった80年代アメリカンハードロックのフェスで、以下のバンド・ミュージシャンが出演予定だった。

<5/13>
Vince Neil of Mötley Crüe
Cinderella's Tom Keifer
L.A. GUNS  (Featuring Phil Lewis<Vo>, Tracii Guns<G>)
Faster Pussycat
Hair-King
Li-sa-X

<5/14>
RATT  (featuring Stephen Pearcy<Vo>, Warren DeMartini<G>, Juan Croucier<B>, Carlos Cavazo<G>)
Sebastian Bach
Slaughter 
Enuff Z'nuff 
Hair-King
Li-sa-X

チケットが売れてなかったからなのかと思ったが、どうやらそれだけではないらしい。個人的にもこのLA Metalという呼称には違和感はあり、そもそもCinderellaもSkid RowもLAではなく東海岸出身である。大阪のバンドをつかまえてTokyo Metalと呼んでいるようなものだ。また開催発表が2ヶ月前というのもあまりに遅過ぎだったろう。

最近話題のLi-sa-Xも気になっていたが、私が一番目当てだったのはTom Keifer。Cinderellaが好きだったのだがチャンスがなく、数年前にTomがソロアルバムをリリースして復活して以来観られる日を楽しみにしていた。今後また機会があるとは到底思えない。。

Cinderella 「Heartbreak Station」 (1990)

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1. The More Things Change
2. Love's Got Me Doin' Time
3. Shelter Me
4. Heartbreak Station
5. Sick For The Cure
6. One For Rock & Roll
7. Dead Man's Road
8. Maker Your Own Way
9. Electric Love
10. Love Gone Bad
11. Winds Of Change

先週のTom Keiferの全盛期を聴きたくなって取り出したCinderellaの1990年の3rdアルバム。Tomもこれが一番のお気に入りだと言っていたが、それも納得の名盤である。88年の前作「Long Cold Winter」でTomのブルース志向は開花した。冒頭からドブロで渋いデルタブルースを鳴らしたのを始め、ブルースのルーツを大胆に表明した。これをきっかけにブルージーという言葉が流行になるほど、彼らの音楽性は話題となった。

その後に続いたこのアルバムも同様のブルース路線と捉えられがちだが、実はTomはここでさらに音楽性を深化させている。スライドギターやドブロギターを始め、ホンキートンクピアノやホーンセクション、そしてマンドリンにペダルスティール、女性コーラスまでが随所に散りばめられている。ブルースだけでなくカントリーやゴスペルに至るまであらゆる南部音楽を見事に消化しているのである。これはもはやブルースロックではなくスワンプロックと呼んで差し支えないだろう。またTomの持つソングライティングの巧さによる楽曲の質の高さが、この作品をさらなる高みへと押し上げている。

この当時のライブDVDを見ると、実際にサックス奏者や黒人女性コーラス隊もステージに登場し、かなり本格的にその音楽性を再現させている。また例のしゃがれたボーカルで歌いながら、スライドやペダルスティール、ドブロを含めたほとんどのギターソロを一人でやってしまうTomのワンマンショーっぷりも堪能できる。

結局彼らは前時代的なLAメタルバンド勢の1つとしてレッテルを貼られてしまっていたために、この後過去のものとして葬り去られてしまう。しかし彼らの音楽性は全くもってLAメタルでもハードロックでもなく、歌詞にしても当時他のLAメタルバンドが女の子やパーティーのことばかり歌っていたのとは対照的に、Tomはブルース等の影響もありむしろグランジ勢と同様に生活や人生など非常に地に足をつけた題材ばかりを歌っていた。もっと彼らの本質が理解されていればと残念に思うほどに、この作品は時代を超える名盤だったと思うのだ。

★★★★☆


Tom Keifer 「The Way Life Goes」 (2013)

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1. Solid Ground
2. A Different Light
3. It's Not Enough
4. Cold Day In Hell
5. Thick And Thin
6. Ask Me Yesterday
7. Fools Paradise
8. The Flower Song
9. Mood Elevator
10. Welcome To My Mind
11. You Showed Me
12. Ain't That A Bitch
13. The Way Life Goes
14. Babylon

懐かしい人が帰ってきた。CinderellaのフロントマンTom Keiferのファーストソロアルバムのリリースだ。Cinderellaと聞くとその名前のせいもあって未だにいわゆるLAメタルバンドというイメージがあるかもしれない。だが「Long Cold Winter」でドブロにハマった私にとって、Cinderellaはアメリカンルーツロックバンドなのである。そしてそのサウンドの鍵を握っていたTomのソロアルバムは長いこと私にとっては待望であった。

しかしそれは彼には苦節の年月だったようだ。80年代には大きな成功を収めたが、90年代に入ると時代の変革により4thはセールスは不振、レコード契約も切られ解散。97年に再結成するものの、取れたはずのレコード契約は一方的に破棄されたことにより訴訟問題に発展。仕方なく新作を作ることは諦め、ツアーのみで活動を続けている。

また同時に彼は声帯麻痺も患う。原因不明らしいが恐らく精神的なものなのかもしれない。その治療とリハビリに長い年月をかけ、ようやく以前のように歌えるように戻ったのだそうだ。

そうした中で彼は少しずつソロとしての曲作りを進めていた。着手したのは90年代半ば、レコーディングを始めたのも2003年ということなので、納得できるものが出来るまで、かなり長い期間をかけて制作していたようだ。97年に移住したというカントリーの聖地ナシュヴィルを拠点とし、地元のセッションミュージシャンを多く起用しているのもポイントだ。

冒頭気持ち良いギターリフが聴こえ、気合の入ったシャウトで幕を開けた後に、あの懐かしい歌声とRock & Rollが流れてくる。バックで歌っている女性は共作者としても名を連ねている彼の奥さんだ。全体的に予想以上にハードロックしており、間に挿入されるバラードも結構王道な感じだが、やはり曲作りの巧さは流石だ。

正直言うともう少しルーツィなものを期待していた。当初ナシュヴィルで制作したソロということで、個人的にはM4で聴けたブルースハープやスライドギターのようなもっと泥臭い要素を期待していたのだが、予想以上に結構ハードロックしていたのはきっとCinderellaとして新作を出せなかったことのフラストレーションもあったのだろう。

とにかくソロでもバンドでもいいので来日はないだろうか。

★★★☆


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