Alternative Rock

Operation Space Opera 「Songs From The Black Hole」(2012)



WEEK 1 ...
Act I: Scene 1 - The Cockpit
1. Blast Off!
2. Who You Callin' Bitch?
3. You Won't Get With Me Tonight
4. Oh Jonas
5. Please Remember
6. Come To My Pod
7. Instrumental ('Maria's Theme')
8. Oh No This Is Not For Me
9. Tired of Sex
Act I: Scene 2
10. Superfriend
11. You Gave Your Love To Me Softly
12. Oh Jonas I Hear You
13. Waiting On You
14. She's a Liar
15. Getchoo
16. I Just Threw Out the Love Of My Dreams
17. Superfriend (reprise)

327 DAYS LATER ...
Act II: Scene 1 - Jonas' Pod
18. She's Had a Girl
19. Dude We're Finally Landing
20. Now I Finally See
Act II: Scene 2 - Outside Maria's Pod
21. No Other One
22. Touch Down
23. Devotion
24. What Is This I Find?
25. No Other One (reprise)
26. Why Bother
27. Longtime Sunshine

Operation Space Operaというグループが話題になっている。素性も全く分からない正体不明のグループで、ネットで無料配信している楽曲もカヴァーのみだ。ではなぜ話題になっているのかというと、Weezerの幻のアルバム「Songs From The Black Hole」(以下SFTBH)を完全に再現しているからである。

「SFTBH」はWeezerのRivers Cuomoが94年のデビューアルバム「Weezer(Blue Album)」に続くアルバムとして構想していたものであり、Weezerのコアなファンの間では有名だ。成功後の孤独感を宇宙空間におけるそれになぞらえ、宇宙をテーマにしたロックオペラというコンセプトで制作されていた。しかしその巨大なテーマの中で方向性を見失い、結局完成に至らなかったという、いわくつきの作品である。

その過程でレコーディングされた楽曲のうちM9, M15, M21, M26の4曲は96年に発表された2nd「Pinkerton」で、M16とM23の2曲はシングルB面に収録されていた。しかし多くの楽曲はその後未発表のままだった。2003-04年頃、私は本国のファンサイトをさまよっていた時に、彼らの大量のデモ音源がリークされているのを発見した。当時ダウンロードした音源は100曲を優に超えた。その中で私は、M1, M3, M6, M8, M27などを聞き「SFTBH」の存在を初めて知った。

2007年以降にリリースされた「Alone – The Home Recordings of Rivers Cuomo 」シリーズや、「Pinkerton Deluxe Edition」で次々とオフィシャルな形で提示されるようになった。しかしそれらはやはり断片的なものでしかなかった。今回のOperation Space Operaは、そうした永年ファンが待ち望んできた完成形を、Riversの代わりに成し遂げてくれたのである。

「SFTBH」は宇宙を舞台にしたラブストーリーである。宇宙飛行士である主人公Jonasと、Maria・Laurelという2人の女性をめぐる三角関係を中心につづられる。その原作に忠実に、ここではJonas役男性ボーカルに加えて、2人の女性ボーカルも再現されている。楽曲はロックオペラとして曲間をつなぎながら起伏のあるドラマが展開される。

そして何よりも楽曲の素晴らしさだ。Weezerは非アルバム曲に名曲が多いとよく言われることだが、そうした隠れた名曲が一堂に会するのがこのアルバムなのだ。分厚いギターリフに乗るキャッチーな歌メロが当時いわゆるパワーポップと呼ばれたが、その全盛期の妙技を十二分に堪能できる。特にM10やM11、M23はその真骨頂。またM16でキュートな女性ボーカルも聞き物。そして感動的なラストM27。オリジナルではないので少しだけで減点しているが、これがオリジナルなら文句なく5つ星だ。Beach Boysの「Smile」のように、いつか本家がリリースしてくれる日が待たれる。

ちなみに昨年末にオフィシャルサイト限定で「Alone」シリーズの第3弾と一緒に、Riversの1994-96年頃の手記が発売された。これは当時のRiversの心情とともに、恐らく「SFTBH」の謎を解き明かす上でも重要な文献だろう。これの日本語翻訳版の販売も期待している。

★★★★☆



Operation Space Opera Site
http://operationspaceopera.bandcamp.com/

Bush 「The Sea Of Memories」 (2011)

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1. The Mirror Of The Signs
2. The Sound Of Winter
3. All My Life
4. The Afterlife
5. All Night Doctors
6. Baby Come Home
7. Red Light
8. She's A Stallion
9. I Believe In You
10.Stand Up
11.The Heart of the Matter
12.Be Still My Love

90年代に活躍したグランジロックバンドBushの復活作。解散、再結成を経て、ちょうど10年ぶりとなる5枚目のアルバムである。先週のショートレビューで済ますつもりだったのだが、気が変わってちゃんと書きたくなった。

彼らはもともとイギリスのバンドなのだが、当時のブリットポップに嫌気がさし、アメリカに渡った。そして94年にリリースしたデビューアルバム「Sixteen Stone」でいきなり全米600万枚というビッグセールスを収めた。96年の2枚目の「Razorblade Suitcase」もBillboard初登場No.1を記録した。ボーカルのGavin Rossdaleの甘いルックスもあいまって、一気に注目を集めることとなった。

しかし一方で批判も集まった。Nirvanaにあまりにも似ているというのがその理由だった。確かにGavinがNirvanaの影響を受けたのは事実である。彼らのシンプルで骨太で、少し陰りのあるロックは、当時のグランジの時代も多分に反映しており、確かに個性的とは言えなかったかもしれない。しかしGavinが非常に優れたソングライターでもあったことも忘れてはいけない事実だ。"Comedown", "Machinehead", "Alien", "Swallowed"など数々の名曲を書き、それらがシングルヒットした。単にNirvanaに似ているだけで600万枚も売れはしない。

だが90年代が終わると時代が変わってしまう。グランジの時代が終焉を迎え、アメリカはヘヴィロックの時代に入る。99年の「The Science Of Things」まではそこそこだったが、レーベルを移籍し心機一転を図った2001年の4th「Golden State」は燦々たる結果に終わってしまった。そして彼らはそのまま解散への道を辿った。

2002年にGavinはNo DoubtのボーカルだったGwen Stefaniと結婚し家庭を持つ。Gwenは2000年代の間ソロで随分活躍していたので、恐らくGavin はずっと主夫でもしていたのだろう。ただいい加減飽き足りなくなったのか、05年に別バンド、08年にはソロアルバムを発表。そして遂に11年に念願のBush再結成へと至った。Gavinはオリジナルメンバーでの再結成を望んでいたが叶わなかったようで、新たにギターとベースの2人が入っている。

聴けば一聴して分かる懐かしいあのBushサウンドだ。メランコリックでどこか少し陰のあるメロディライン、ハスキーがかったGavinのボーカル、最近は聞けなくなったストレートなロックだ。全体的に以前よりもグランジっぽさが薄れた一方やや歌メロが増量されているようだ。ソロなどの影響だろうか、明るい曲調のものや、ピアノの弾き語りもあったりと、曲作りも少し多彩になった感がある。待った甲斐のある力作だ。

ちなみにボーナストラックに「Golden State」の最後に収められていた名曲"Float"のアコースティックバージョンが入っていた。私は解散を惜しみながらこの曲を10年間聞き続けていたので感慨深い。国内盤が出たのは驚きだったが、恐らく来日は期待できないだろう。とにかく今は彼らが改めてこの時代に正当な評価を受けることができればと願っている。

★★★☆


「PJ20 (Pearl Jam Twenty)」

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先日Pearl Jamのデビュー20周年を記念して製作されたドキュメンタリー映画「PJ20」を見てきた。最初にこんな事を言ってしまっては何なのだが、私は2000年以降のアルバムも実はほとんど聴いていないし、現在はもうそれほど熱心なPearl Jamファンというわけではなかった。しかし90年代は結構好きでアルバムはどれも愛聴していたし、名曲も多かったと思う。スケールの大きいアメリカンロック然としたところが好きで、Nirvanaよりもよっぽど聴いていた。ただ当時彼らはメディアを通してのプロモーション活動を拒否していたためPVがなく、また今みたいにYou Tubeもない時代だったから、動く彼らの姿というのをほとんど見たことがなかった。そんなことから、今回の映画に興味を持ったのだった。

とても良い映画だったというのが感想だ。要因として、まず1つは監督によるところ。1989年よりシアトルに在住し、バンドが結成する前から彼らをよく知っていたCameron Croweが監督だったからこそ撮れた貴重な映像ばかりであり、編集の仕方も愛情が感じられるものだった。

もう1点はバンドのドラマチックなバイオグラフィだ。前バンドMother Love BoneのボーカルAndrew Woodの他界、Chris Cornel(Soundgarden)との友情、デビュー後の爆発的成功とプレッシャー、ライバルKurt Cobainの他界、チケットマスターとの抗争、バンド内の溝と再結束、コンサートでのファン圧死事故と再出発、等々。知ってはいたが、こうして改めて見ると本当に映画のような内容だ。

最も印象的だったのは、Eddyが亡き父を想って書いた"Release"を歌っている時に感極まってステージから降りたというくだり。また牽制しあっていたと言われていたEddyとKurtの二人が楽屋裏で抱き合いながら踊っていたというシーンも貴重だった。

「Binoral」以降はやはり私のように離れてしまったファンは少なくなかったようだが、 それでも根強いファンに愛され続けているのも事実。それはやはりバンドが今まで闘ってきたことの全ては常にファンのためであったということを、ファンが一番良く理解しているからなのだろう。ちょっと私も最近の作品も聴いてみようかと思った。


Them Crooked Vultures 「Them Crooked Vultures」

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1. No One Loves Me & Neither Do I
2. Mind Eraser, No Chaser
3. New Fang
4. Dead End Friends
5. Elephants
6. Scumbag Blues
7. Bandoliers
8. Reptiles
9. Interlude With Ludes
10. Warsaw or The First Breath You Take After You Give Up
11. Caligulove
12. Gunman
13. Spinning In Daffodils

 Foo FightersのDave Grohl、Queens Of The Stone AgeのJosh Hommeといったスゴいメンツが集まったスーパーバンドということで話題になっている。しかし中でも一番の目玉はやはりJohn Paul Jonesだろう。2007年末に一夜限りのLed Zeppelin再結成をして以来、密かにこんなプロジェクトを進めていたのだから。寝耳に水だった。

 肝心のサウンドについては色んなレビューがされている。これは正にZepに通ずるハードロックであるというもの、Queens路線のストーナーロックであるというもの、さらには現代に蘇るサイケデリックロックであるというもの、様々である。実際はそのどれもが当てはまるような気もするが、まぁ正直ジャンル分けなどどうでもいい気もする。

 とりあえず言えることは、とにかくメンバー全員がグルーヴ一杯に弾きまくり・叩きまくりながらも、どこかヒネくれた感覚も持ちあわせた、一筋縄ではいかないロックであるということだろう。これはバンド名やジャケットにも表れている。もう一つ言えることは、彼らがこれを心から楽しんでいるということだ。John爺なんかはライブでベースやキーボード以外にも、エレキマンドリンや立奏用スティールギターなんてものまで弾いている。実は一番楽しんでいるのは、憧れのZepと共演をしているDaveよりも、Zepに代わる新しいマシンを見つけたJohn爺なのかもしれない。

★★★☆



311 「Uplifter」

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1. Hey You
2. It's Alright
3. Mix It Up
4. Golden Sunlight
5. India Ink
6. Daisy Cutter
7. Too Much Too Fast
8. Never Ending Summer
9. Two Drops In The Ocean
10.Something Out Of Nothing
11.Jackpot
12.My Heart Sings

4年ぶりの新作がいつの間にか出ていた。正直言うと、前作「Don't Tread On Me」もあまり聞きこんでいなかったし、それほど気にも留めてなかった。HMVの試聴機に入っていて何気なく聞いてみたら、思いのほか当たり。やっぱり侮れないな。

メジャーデビューは92年、いわゆるミクスチャーというジャンルとしては先駆け的存在だ。昔からHip Hopよりもむしろレゲエ色が強く、その点が後発の他バンドとも一線を画していた。メンバーももういい歳となり、近年は以前に比べユルい感じが特徴となっていた。しかし今作はM5やM8,M10,M11あたりで全盛期の頃のへヴィさを取り戻しており、最近出番があまりなかったもう一人のボーカルSAのRapも聴くことができる。一方で他ではきらびやかなメロディが踊るポップな面も秀逸で、特にM2とM3は佳曲だ。そうした両者の振り幅が大きく、久々に楽しめるアルバムとなっている。

そして初回限定の輸入盤にはDVDが付いているが、こちらはドキュメンタリーあり、2008年の311DAYの映像ありの、80分を超えるお得版。これまで本国のLas Vegasと日本のPunk Springで2回ライブを観たことがあるが、また機会があればもう1回くらい観てみたくなった。

やっぱり夏は311、いいバンドだ。

★★★☆



Faith No More 再結成

Faith No Moreが再結成し本格的に活動を再開したようですね。98年の解散以来もう復活はないだろうと諦めていただけに、今年のはじめに再結成のニュースを聞いた時は大喜びしました。

Download Festivalにトリで出演した際の映像を見る限り、見た目は皆おっさんになりましたが、衰えは全くないようですね。Mike Patton氏も、なんか体が全体的に貫禄が出てマフィアのボス(笑)のようになってますが、FantomasやTomahawkなどずっと精力的に活動を続けてきただけあり、完全に現役です。

85年にデビューし、Red Hot Chili Peppersとともに異端と言われながらも時代を先取りし、やがていわゆるミクスチャーの先駆けとして大きな影響力を持つに至った彼ら。特にボーカルのPatton氏は、System Of A DownのSerj Tankianや、IncubusのBrandon Boydなど多くのボーカリストに、最も影響を受けたといわしめたものです。

長いこと放置プレーだったオフィシャルページもリニューアルされてますが、欧州のツアーしか発表されてませんね。観客の熱狂に気を良くして、本国ツアー→ワールドツアー→じゃぱーん と発表してくれることを切に願っています。

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