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娘は学校の図書室からちょこちょこ本を借りてくる。先日は宗田理の「ぼくらの七日間戦争」を借りてきた。最近アニメ化されたらしいので、気になったのだろうか。中学1年生の集団が大人に反抗して立て篭もる話で、昔私も実写の映画で観たことがあったので懐かしくなった。

原作は知らなかったので読んでみたのだが、実写映画とは色々と違っていた。まず開放区に立て籠ったのは、映画では男女11人だったのに、原作ではクラスの男子20人全員で、女子は外で補助的役割のみだった。また原作には映画にはなかった誘拐エピソードがありストーリーがより複雑だった一方で、戦車は登場しなかった。

原作に違和感を感じてしまったので、久しぶりに映画も借りてきて観てみた。やはり一番印象的なのは主演の宮沢りえだろう。オーディション応募で演技経験も女優になる気も全くなかったということが信じられないほど、堂に入った演技である。脚本を変えたのは彼女の存在が大きかったのかもしれない。また主題歌となったTM NETWORKの"Seven Days War"も名曲だった。

原作では、主人公が両親の学生運動の影響を受けていたという設定になっていた。私は親から学生運動の話など聞いたことはなかったし、私もその時代に共感もない。ただ今と比べると、私の時代も管理教育は色濃かったため、私もこの映画や尾崎豊などには強く共感したものだった。

こうした反抗は当時ならではのものだろうか。今の時代なら引きこもりになるのかもしれない。もっとも実際の戦争が海外で起きていることを考えれば、これも平和な国での話なのだろう。