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今年は年明けから訃報が続く。60年代の名プロデューサーPhil Spector (フィル・スペクター)が他界した。享年81歳だった。

真っ先に思い返されるのは"Be My Baby"のイントロだ。タメとエコーの効いたドラムの後に流れてくる目眩くような音の洪水。この1963年の名曲はRonnieの歌声とも相まり、当時のドリーミンなアメリカを象徴している。

バンドサウンドに分厚いコーラスやらブラスセクションやらストリングスなど、とにかく片っ端から音を積み上げるこのウォール・オブ・サウンドが与えた影響は大きかった。彼がいなければ、Brian Wilsonの「Pet Sounds」も、Leon Russelのスワンプロックも産まれていなかったと断言して良いだろう。

後年はドラッグや奇行が目立つようになり、しまいに殺人まで犯し収監された。こうした悪行で名声が傷ついたのはもったいないが、音楽史に残した功績は消えることはないだろう。
 
RIP