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7月に観た日本山岳画協会展では、素晴らしい山岳画の数々に魅了されたが、中でも最も感銘を受けたのが武井先生の作品だった。その際に武井先生の個展が新宿小田急の美術画廊で開催されると教えて頂いていたので観に行ってきた。毎年開催されていて、今年がなんと37回目になるという。

会場には30点以上の先生の作品がずらりと並んでいた。槍ヶ岳、穂高連峰、鹿島槍、五竜岳、白馬岳、立山、甲斐駒、北岳といった日本アルプスを中心に、八ヶ岳や富士山まで。日本山岳会にも所属されている先生はご自身で登った山しか描かないそう。どれも美しい雪山で、麓の新緑とのコントラストが綺麗なものから、人も寄せ付けないような厳しい山稜風景まで様々。まるで今その山と対峙しているようにリアルなのだが、近づいて見ると勢いのあるナイフ捌きも分かる。

特に印象的だったのがマッターホルンの作品群。ツェルマットから見る天に聳える東壁は惚れ惚れするような山容だ。その中で一枚だけ50Fという一際大きなキャンパスに描かれた「マッターホルン西壁」があった。先生は実際にこのオートルートを登られて、厳しい山行の末に登頂されたという。先週のウィンパーの初登頂にも思いを馳せながらずっと見入っていた。

ちなみに作品には値段が付いていたが、4Fの小さなものでも数十万円。先の「マッターホルン西壁」は1,944,000円だった。今の私にはとても手が出せないが、いつか小さくても良いので先生のマッターホルンを購入させて頂きたいものだ。そして一度生のマッターホルンを拝んでみたい。