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先日娘と映画「リメンバー・ミー」(原題「Coco」)を観に行ってきました。ディズニー映画はこれまで「アナ雪」「インサイドヘッド」「ズートピア」と毎回娘に付き合わされてましたが、今回の「リメンバー・ミー」はテーマが音楽ということで、むしろ私の方が楽しみにしていました。

この映画の舞台はメキシコ。主人公はギターを弾いて歌うのが大好きな少年ミゲル。しかし彼の一家は、曽曽祖父が音楽のために家族を置いて出ていって以来、代々音楽が禁止されています。音楽か家族の二者択一を迫られたミゲルが、死者の日になぜか死者の国に迷い込む。そこで自分の曽曽祖父かもしれない伝説のミュージシャン・デラクルスを探しに冒険するというのが大まかなストーリー。

序盤からガイコツばかり出てくるし、ディズニー映画にしては結構ドロドロしていたので、大人は楽しめましたが、娘は途中怖がって耳を塞いでいました。でも最後は泣いていたから、一応ある程度理解してたのかな。

さて注目すべきはメキシコ音楽。ギターの弾き語りやマリアッチ、現代的なアレンジのものまで、様々なスタイルのメキシコ音楽が溢れています。”ベサメムーチョ”など名曲のカヴァーもあるが、それ以上に”Remember Me”など書き下ろしのオリジナル曲が良い。これはやはり日本語ではなくスペイン語バージョンで聴くべきでしょう。また死者の日には死んだ祖先が帰ってくるなど、メキシコの伝統文化を知る上でも興味深いものでした。

元々移民の国であったアメリカでは、現在トランプによって白人至上主義がまかり通るようになりました。メキシコとの国境には壁の建設が主張され、経済的な圧迫も危惧されています。しかしアメリカには現在黒人以上にメキシコ系移民がおり、ハリウッドやピクサーの製作陣にも少なくありません。この映画はそうした彼らのメキシカンとしての誇りの結晶なのでしょう。