Voyager Golden Record
Various Artists
Ozma Records
2018-02-02


1. 国連事務総長クルト・ヴァルトハイムのメッセージ
2. 世界55言語による挨拶
3. United Nations Greetings / Whale Songs
4. Sounds of Earth
5. バッハ "ブランデンブルク協奏曲第2番ヘ長調 第1楽章" (オーケストラ)
6. インドネシア / ジャワの宮廷ガムラン
7. セネガル / 打楽器
8. ザイール / ピグミーの少女による儀式の歌
9. オーストラリア / アボリジニーの歌
10.メキシコ / Lorenzo Barcelata "El Cascabel"
11. Chuck Berry "Johnny B. Goode"
12. パプアニューギニア / Men's house song
13. 日本 / 山口五郎 "鶴の巣籠り" (尺八古典本曲)
14. バッハ "無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ" (ヴァイオリン)
15. モーツァルト "魔笛" (オペラ)
16. ソビエト連邦 (グルジア) "Tchakrulo"
17. ペルー / パンパイプとドラム
18. Louis Armstrong "Melancholy Blues"
19. アゼルバイジャン / バグパイプ
20. ストラヴィンスキー "春の祭典から「生贄の踊り」" (バレエ)
21. バッハ "平均律クラヴィーア曲集第2巻から前奏曲とフーガ ハ長調" (ピアノ)
22. ベートーベン "交響曲第5番(運命)第1楽章"
23. ブルガリア / "Izlel je Delyo Hajdutin"
24. アメリカ合衆国 / ナバホ族ナイトチャント
25. イギリス / アントニー・ホルボーン
26. ソロモン諸島 / パンパイプ
27. ペルー / 婚礼歌
28. 中国 / 古琴
29. インド / ラーガ
30. Blind Willie Johnson "Dark Was The Night"
31. ベートーベン "弦楽四重奏曲第13番第5楽章:カヴァティーナ" (弦楽四重奏)


早いもので今年も終わりだが、最後にこんな話題を。

1977年にNASAが無人探査機ボイジャーを打ち上げてから今年で40年になる。宇宙のどこかにいるかもしれない地球外知的生命体を探して宇宙空間を飛んでいるボイジャーは、ついに太陽系の外へと到達したらしい。先日は搭載エンジンを37年ぶりに作動させることに成功したというニュースも流れていた。

今年このボイジャーに関してもう一つ密かに話題になっていたのが、搭載されているゴールデンレコードの復刻である。これは地球外知的生命体に宛てて特別に製作された金のレコード盤であり、今回40周年を記念してクラウドファンディングを通して限定復刻されるというものである。

これには冒頭に当時の国連事務総長のメッセージから始まり、全世界55ヶ国言語による挨拶、そして世界中の音楽27曲が収録されている。この復刻レコード、欲しいのだが何しろ値が張るのとプレイヤーもないため、特設サイトで試聴をしつつ、その選曲について私見をつづってみた。

まず中心になっているのが世界各国の伝統音楽。北南アメリカ、ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オセアニアから全16曲収録されており、世界各国の音楽を網羅しているように見える。ブラジルのサンバやボサノバ、ジャマイカのレゲエなども思いつきはしたが、このレコードの製作当時ではまだ歴史は浅いため、伝統音楽には該当しなかったのだろう。であれば、せめてフラメンコやキューバ音楽あたりは個人的には入れて欲しかった。あと日本の音楽としては尺八の独奏が収録されているのだが、これがどうにも地味。雅楽や和太鼓などだったら聴き映えしたのではないかという気がした。

続いてクラシック。これは合計7曲が選曲されている。ヨーロッパの伝統音楽といえばクラシックになるのは仕方ないかもしれないが、ドイツやバッハが随分被っているのが気になった。まぁクラシックの中でもオーケストラ、弦楽、ピアノ、オペラなどそれぞれ別ジャンルとしての選曲なのだろう。

最後にポピュラー音楽なのだが、これがあまりにも少ない。R&R、ジャズ、ブルースの3曲だけで、それも全てアメリカ。まぁこれはNASAなので仕方ないかもしれない。個人的にはカントリーブルースのBlind Willie Johnsonが宇宙を飛んでいることを想像するのは愉快で楽しいが。ちなみにThe Beatlesにも声を掛けたらしいが、EMIに断られたという。何とも了見の狭い話だ。

もし今新たにボイジャーを飛ばしてゴールデンレコードを作り直すというのであれば、是非ポピュラーミュージックだけで1枚作ってほしいものだ。そこには、ポップス、ロック、フォーク、カントリー、R&B、ファンク、Hip Hop、フュージョン、エレクトロニカ、パンク、ハードコア、ヘヴィメタル、オルタナティブ、など一通り網羅して頂きたい。きっとジャンル各界が収録曲数を巡って熾烈に争い盛り上がることだろう。やはり地球の音楽を代表するとあればこうでありたい。いかがだろうか、NASAさん?

golden
※ゴールデンレコード特設サイト。試聴ページまで辿り着くのに少しコツが必要です