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六本木ミッドタウンにあるフジフィルムスクエアには、写真歴史博物館とともにフォトサロンが併設されていて、立ち寄るたびに色々な写真展が催されていて、いつも楽しめる場所だ。

先日もたまたま通りかかったついでに覗いてみたら、アンセル・アダムスの写真展をやっていて驚いた。どうやらフジフィルムスクエアの開館10周年の記念写真展だったらしい。写真展サイトでもピックアップされていなかったので全く知らなかったが、これを見逃したら激しく後悔していただろう。もっと宣伝してくれれば良いのに。

アンセル・アダムス(Ansel Adams, 1902-1984)。私が最も好きなアメリカの風景写真の巨匠。有名なのはやはり国立公園の大自然を捉えた作品群で、彼が生涯を捧げたヨセミテを始めとする数々の渓谷や山岳の作品に表現されたアメリカの大自然の雄大な美しさに見入った。またこれまで見たことがなかった静物画や人物画も展示されていた。

今展では京都国立近代美術館所蔵の彼の作品60点が展示されていたのだが、実際観てみて驚いたのは、それらはみなオリジナルプリントで、しかも彼の直筆サインが入ったものばかり。1枚で良いから持って帰りたかった。

コンシェルジェによる解説会では、彼の生涯などとともに、ゾーンシステムという彼の開発した技法について教えて頂いた。本来自然は様々な色によって彩られているが、彼はそれをモノクロの世界で階調のみで表現しきった。それは芸術作品として完成している一方で、観る者に色を想像する余地も残されている。そこにはカラー写真にはない、いつまでも飽きさせない奥深さがあると思う。



こちらは上映会で上映されていた1958年のドキュメンタリー「Ansel Adams, Photographer」。元々プロのピアニストを目指していたアダムスのピアノも披露されている。