generationaxe

先日Generation Axeを観に行ってきた。これはSteve Vaiが主催してHR/HMのギターヒーローを集めたイベントで、昨年の北米に続いて日本でも開催されたもの。4月頭は仕事がトップシーズンで無理やり定時に終わらせてZeppに向かったが、会場に着いた頃には既に開演してしまっていた。ステージには左から、Nuno Bettencourt、Zakk Wylde、Steve Vai、Yngwie Malmsteen、Tosin Abasi。錚々たる5人のメンツが並んでBostonの”Foreplay”をプレイしていた。バックバンドはベース、ドラム、キーボードの3人。会場は満員御礼。

終わるとTosinが1人ステージに残る。他のギタリスト達と比べると知名度は低いかもしれないが、個人的には結構観るのを楽しみにしていたギタリスト。Steveが声掛けをしたと聞き、最初変態系のファンキーなタイプかと思ったが、全然違った。8弦のギターをタッピングやスラッピングで弾いていて、ギターというよりもスティックを弾いている感覚。音楽性もフュージョンの入ったプログレメタルという感じで面白かった。

3曲弾いた後にTosinが「ヌーノサーン」と呼ぶと、左手からNunoが登場して歓声が上がる。昔と変わらぬイケメンぶり。2人並んでTosinの曲”Web”を一緒をプレイした後にTosinは退場すると、Nunoが「Tosinの後にプレイするのは怖いんだよね。でも俺はシンプルに演らせてもらうよ。俺はシンプルガイだからね」と笑いを誘う。最初の曲は”Get The Funk Out”。ボーカルまで取りグルーヴィーにプレイすると、会場のボルテージが一気に上がる。続いてアコギを持って中央の椅子に座る。”More Than Words”のイントロを弾き始めたが、「いや、これは今夜は演らないよ」と途中で止め、”Midnight Express”へ。これがまた見事だった。最後は”Extreme Medley”。ドラム台に登ったりしながら弾きまくり会場を盛り上げてくれた。終始気さくなMCも含め、彼は本当に華のあるギタリストだった。

ここでZakkが登場する。Nunoのボーカルで2人が演奏したのはCitizen Copeの”Sideways”。最初随分地味な選曲だなと思ったのだが、途中から2人して泣きのギターを聴かせまくるブルージーなアレンジで納得。ここからはZakkの独演。演奏したのはBlack Sabbathの”NIB”、Jimi Hendrixの”Little Wing”、Allman Brothers Bandの”Whipping Post”と、どれもカヴァーだが非常にZakkらしい選曲。どの曲も途中までは雰囲気たっぷりにボーカルを取りながら演奏するのだが、後半はとにかく弾きまくり。あまり最近の彼には早弾きのイメージはなかったのだが、この日は弾き倒していた。プロレスラーの呼び込みのようにメンバー紹介した以外はあまりMCもなかったが、何度も客席まで降りて来たり、ゴリラのように胸を叩いたり、背中で弾いてみせたり、色々なパフォーマンスで楽しませてくれた。Nunoとは対照的な漢っぷりだった。

続いて登場したのはSteve Vai。昨年の北米ツアーではSteveがトリだったのだが、今回は順番を入れ替えたようだ。フレットが光るギターで思い切りヘヴィな曲でスタート。その後も残念ながら知っている曲はなかったが、曲毎にギターを替えながら、時に流麗に時に泣きをきかせ、色々と多彩なプレイを披露していた。昔と違い髪は短くなり後頭部も寂しくなってしまったが、相変わらずの奇才ぶりだった。

そして最後トリYngwieが登場。この時だけステージは赤いライトを浴びて一面のスモークに覆われた。会場の大歓声を聞くと、やはり彼が一番人気があるようで、Steveも気を使ってトリを譲ったのだろうか。初日は機材トラブルの関係ですこぶる機嫌が悪かったらしいが、今日はステップを踏んだり機嫌良さげ。冒頭からとにかくストラトを弾きまくっていて、途中いくつかクラシック曲も弾いていたが、何だか早過ぎて良く分からなかった。上手いのだけど、とにかく早引きばかりで正直ちょっと疲れてしまった。最後にアコースティックから始まって、Steveと並んでツインリードを聴かせた”Black Star”は良かった。

この後、Yngwie以外の4人が揃ってEdgar Winterの”Frankenstein”。NunoとZakkとSteveの3人が並んで一緒にネックを振り上げたり、仲良く楽しそうにプレイしていたのが印象的。途中Nunoはドラムまで叩いて、もう1人と掛け合いをしてみせていた。

そして最後はYngwieも再登場し、Deep Purpleの”Highway Star”。ボーカルはYngwieだったが、彼のIan Gillanはなかなか悪くなかった。途中1人1人順番にソロ回しもしていたが、個性の強いそれぞれのギタリストの特徴が良く現れていた。本来なら最後にSteveから他のメンバーに対してコメントがあるはずなのだが、会場が3時間と決まっている上に、この日は開演が遅れたこともありカットされてしまっていた。終演後並んで挨拶した後もあまり名残惜しむ暇もなかったようだが、NunoとZakkだけステージ下まで降りて握手に応じていた。
1週間ピークシーズンの仕事で疲れた末に3時間強のスタンディングとは中年には体力的にかなり厳しかったが、結果的になかなか楽しませてもらった一夜だった。


1. Foreplay (N, Z, V, Y, T)
2. Tempting Time (T)
3. Air Chrysalis (T)
4. The Woven Web (T)
5. Physical Education (T, N)
6. Get the Funk Out (N)
7. Midnight Express (N)
8. Extreme Medley (N)
9. Sideways (N, Z)
10.N.I.B. (Z)
11.Whipping Post (Z)
12.Little Wing (Z)
13.Bad Horsie (V)
14.Racing The World (V)
15.Tender Surrender (V)
16.Gravity Storm (V)
17.Spellbound (Y)
18.Into Valhalla (Y)
20.Overture (Y)
21.From Thousand Cuts / Arpeggios from Hell (Y)
22.Adagio (Y)
23.Far Beyond the Sun (Y)
24.Trilogy Suite Op:5 / Fugue / Echo (Y)
25.Black Star (V, Y)
26.Frankenstein (N, Z, V, T)
27.Highway Star (N, Z, V, Y, T)