ディドゥント・イット・レイン
エイミー・ヘルム
ビクターエンタテインメント
2015-09-16


1. Didn't It Rain
2. Rescue Me
3. Good News
4. Deep Water
5. Spend Our Last Dime
6. Sky's Falling
7. Gentling Me
8. Roll Away
9. Sing To Me
10.Roll The Stone
11.Heat Lightning
12.Wild Girl

故Levon HelmにはAmyという愛娘がいました。Levonの晩年のステージにはいつも彼女も一緒に上がりコーラスをしていました。これはそのAmy Helmのファーストソロアルバムです。

もっとも彼女はこの時点で44歳と決して若くはありません。これ以前にもOllabelleというトラディショナルグループで活動していましたが、それも割と最近の話。元々彼女が音楽活動を始めたのは、癌に倒れた父親をサポートしたことがきっかけのようです。

しかし彼女も才能があります。マンドリンを弾きながら父親に負けない位の歌唱力を聴かせ、収録曲もほとんど自作です (プロデュースしたベースのByron Isaacsとの共作ですが)。ロカビリーR&Rからカントリー、ブルースにゴスペル、様々な南部音楽が溶け合う様は正にThe Band。やはり流石Levonの娘です。

ゲストも豪華で、M3とM11ではLarry Campbell、M5とM6ではその奥さんTeresa Williams、そしてM6ではLittle FeatのBill Payneも参加しています。

目玉は何と言っても在りし日のLevonのプレイが聴けること。M5、M9、M11では彼の懐かしいドラムサウンドが収められており、特にM5の冒頭では彼のカウントも聴けます。Levonが他界したのは2012年なので、かなり前からこの作品は製作していたようです。

ジャケットの写真を見ると目元が父親によく似ていますね。自分の亡き後を娘が立派に継いでくれた。父親としてこんな嬉しいことはないでしょう。