ロスト・イン・トランスレーション [DVD]ロスト・イン・トランスレーション [DVD]

アーティストフィルム 2004-12-03
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先日久しぶりに映画を観た。営業先で話題に登っていたので気になっていた一本。フランシス・コッポラの娘ソフィア・コッポラ監督の2作目にあたり、アカデミー賞を総ナメにした作品だという。

中年映画俳優(ビル・マーレイ)と新婚妻(スカーレット・ヨハンソン)が、異国の地で孤独感を共有するるラブストーリー。その舞台として監督が選んだのが彼女が好きだったここ日本。まだまだ英語が通じる人が少ない、もしくは通じても文化の違う日本で生活することの難しさがあることを再認識させられる。その一方で、お寺の読経や生け花、寿司やしゃぶしゃぶ、ゲームセンターやカラオケ、富士山や京都など、外国人の視点による日本の歴史や文化が細かく描かれている。

震災後伸び悩んでいた訪日外国人客も2013年にはようやく念願の1000万人を超えた。しかしこれは他国と比べれば圧倒的に少ない数字で、トップのフランスは8500万人、隣の韓国でさえ1200万人だ。沢山ある魅力をアピールしきれていない日本にとって、またインバウンド旅行業に携わる私のような人間にとって、こうした映画の存在は非常に有難い。

しかしそれに水を差すのが、昨年末の安倍首相靖国参拝である。ただでさえ悪化している周辺国との関係を絶望的なものにし、関係修復に奔走してくれていた米国にも失望されてしまった。我々日本の観光業界のみならず、日本へのアウトバウンドに携わっている海外の旅行業界にとってもこれは大きな損害である。多くの人々の生活を台無しにしてでも自分の信条を押し通すのが国のトップのあるべき姿なのかを今一度問いたい。