ウォーク・オンウォーク・オン
ボストン

USMジャパン 2013-03-19
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1. I Need Your Love
2. Surrender To Me
3. Livin' For You
4. Walkin' At Night
5. Walk On
6. Get Organ-Ized
7. Walk On (Some More)
8. What's Your Name
9. Magdalene
10. We Can Make It

Bostonの新作がリリースされた。今度は11年振りだという。女性ボーカルが入ったなどを聞いてまだ購入には至っていないのだが。代わりに最近ずっと聴いているのが1994年の「Walk On」である。

私がリアルタイムでBostonを聴いていたのは、このアルバムが最初で最後だった。当時はまだギリギリHR/HMを聴いていた頃だが、時代は既にグランジ・オルタナティブだった。なのでそれまで400~1800万枚という驚異的なセールスを記録していた彼らも、今作は100万枚がやっとだった。

まぁしかしそんなことは作品の質とは全く関係はないことであり、質は非常に高い。重厚で煌びやかなギターハーモニーとボーカルコーラスが彩るメロディは、突き抜けるような爽快感や胸を締めつけるような切なさに溢れている。中間部のWalk On Medleyはメドレーというよりは組曲になっていて、前作になかったようなハードさが印象的だ。またそれを挟むように配置された楽曲もM2、M3、M9など名曲揃い。

ちなみにボーカルはそれまでのBrad DelpからFran Cosmoに替わっている。しかし私はこのアルバムを先に聴いていたので、特に違和感もなくすんなり聴けた。もちろん後追いで聴いたそれまでのBradのボーカルはとても印象的だったし、彼が自殺したと聞いた時はもちろんショックだった。

デビューは1976年でもう活動歴は38年になるが、リリースが毎回ほぼ8年毎だったため、アルバムは6枚のみという驚くほどの寡作っぷりだ。オリジナルメンバーもTom Scholzのみだが、元々彼の宅録プロジェクトだから全く影響がない。シンセサイザーなどを全く使わないことを信条としており、デビュー当時から全くサウンドが変わらないことは、ワンパターンではあるものの、それだけデビュー時から完成度の高い作品を作り上げていた証拠である。もし来日があるようなら新作も買おうかな。

★★★☆