第五作品集『無題』第五作品集『無題』
downy

felicity 2013-11-19
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この時を待ち侘びていた。活動停止していたdownyの9年ぶりの復活である。

私は2004年の4作目で初めて彼らを知った。普段邦楽はほとんど聴かないのだが、激しさと知性が高次元でせめぎ合うそれは衝撃的な作品だった。打ち込みサウンドを全て人力で再構築するというコンセプトのもと、ドラムには一切オカズを入れてはならないなど、ある種非常にストイックな音作りも私には新鮮だった。

しかし間もなく活動停止が発表された。最後のライブも観に行ったが、そのサウンドを生で再現している高い演奏技術に感嘆した。会場で偶然青木ロビン氏を見かけたため、少しだけ話をさせて頂いたのだが、活動停止の理由は他にやりたいことがあるからだということを伺った。その後は沖縄へ渡り、しばらく音楽から離れた生活をしていたようだ。

私は日本のロックシーンには全く疎いのだが、9年の間に日本でもポストロックは浸透しているようだ。それでも独特の世界観は今でも斬新に聴こえるはずだと思う。ドラムとベースが織りなす光速で複雑な怒涛の変拍子リズムの上に乗る流麗かつ妖艶なギターとボーカル。非常に対照的な2つのパートが合わさることで構築される不思議な浮遊感は健在だ。全体的に攻撃性が薄まりメロディが増量されたようだが、これは青木氏に子供ができたことも影響しているようだ。

9年前に見たライブでは凄すぎるリズムセクションに思わず笑ってしまったのをよく覚えている。もう1度見てみたいものだ。

★★★★