ホルスト:組曲「惑星」ホルスト:組曲「惑星」
カラヤン(ヘルベルト・フォン) RIAS室内合唱団

ユニバーサル ミュージック クラシック 2011-09-06
売り上げランキング : 458

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


1. 火星  -戦争をもたらすもの
2. 金星  -平和をもたらすもの
3. 水星  -翼のある使者
4. 木星  -快楽をもたらすもの
5. 土星  -老年をもたらすもの
6. 天王星-魔術師
7. 海王星-神秘をもたらすもの

クラシックを取り上げることなど今までなかったが、今回せっかくの機会なのでもう1枚だけ取り上げてみたい。これは昔からお気に入りだった1枚、ホルスト(Gustav Holst)の「惑星(The Planets)」である。

この組曲が書かれたのは1916年。7つの楽章から成り、それぞれに太陽系の惑星が名付けられている。冥王星だけないのは発見されたのは1930年だからだ(結局2006年に太陽系から除外されてしまったが…)。私は子供の頃から天体や天文系が好きだったので、このスケールの大きい組曲が気に入っていた。

まずM1の"火星"。"戦争をもたらすもの"という副題が付いているように、非常に勇ましく迫力のある曲になっている。行進する兵隊軍のように刻まれるスタッカートのリズムの上を、飛来する戦闘機のように管弦楽器が飛び交う。第一次大戦時に書かれたらしいが、正にその状況が強く表れているようである。

もう1曲有名なのはM4の木星。この曲の中間部のメロディは色々なところで取り上げられているが、曲全体でも名曲だ。軽快なテンポが変わる毎に印象的なメロディが次々と流れ、その構成や雰囲気は"威風堂々"にも似ている。

他にも各惑星それぞれのテーマを見事に情景描写している様々な楽曲が並んでおり、聴いていると宇宙旅行をしている気分にさせてくれる。しかし昔から気になっているのは、それぞれのテーマは実際の各惑星の様子とは全く異なることだ。金星が"平和をもたらすもの"となっているが、実際の金星は高温高圧で酸の雨が降る地獄だ。木星も"快楽をもたらすもの"となっているが、実際は極寒の液化水素の世界である。

ただ20世紀初頭の段階ではまだそれほど天文学も発達しておらず、ホルストも占星術に沿って書いていたらしいので、これは仕方ないのだろう。いずれにせよこれが素晴らしい組曲であることは間違いなく、カラヤン指揮+ベルリンフィルという組み合わせも最強である。

★★★★★