アイアン・マン トニー・アイオミ
アイアン・マン トニー・アイオミトニー・アイオミ 三谷 佳之

ヤマハミュージックメディア 2012-08-31
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へヴィメタル誕生
第1章 カブ・スカウト入団
第2章 イタリア人気質
第3章 パーク・レーンの店
第4章 苦難の学校生活
第5章 シャドウズからの出発
第6章 義指を作ってくれませんか?
第7章 細い弦に助けられたキャリア
第8章 ビル・ワード、そしてレストのメンバーとの出会い
第9章 フリーター生活
第10章 3人の天使、へヴィメタルを救う
・・・

昨年出版されていたTony Iommiの自伝。来日に備えて読んでみた。Sabbathの歴史は長いのでエピソードは山ほどあるのだろう、全部で90章もある。しかしこの手の自伝には珍しく1章ずつはとても短く簡潔にまとまっており、彼独特のユーモアもたっぷりで非常に読みやすい。

まず初期の有名なエピソードな1つは、彼が仕事中の事故で指を切断してしまったというものだ。これは知っていたが、それがこれからバンド活動を本格的に始めるために、止めるはずだった最後の仕事の日に起きたことだったというのは知らなかった。これはあまりにも悲劇だ。しかしそのために、ない指にサックをはめてプレイができるようになるために努力をした不屈の精神は感嘆に値する。

Ozzyも自伝の中でSabbathの初期について回顧しているが、同じ内容でもまた違う角度から見ており興味深い。Ozzyはドラッグやアルコールでハイになってはとにかく悪ふざけばかりしていたわけだが、Tonyについてはバンドを管理しなければいけない立場として、バンドとは少し距離を置いていた様子が書かれている。もちろんドラッグやBillへの悪戯には彼もある程度手を出していたようではあるが。

曲作りについても、他のみんながバーに行っている間、自分一人でやらなければいけないプレッシャーは大変なものであったことを告白している。また音により厚みを加えるためにチューニングを半音下げたことや、初期には曲作りの時間がなかったためにできている曲を長くアレンジしなければいけなかったという話も興味深い。

後年バンドを存続させるために孤軍奮闘するが、なかなか安定しないメンバーたちや、利益を搾取するマネージャー、2度の離婚など、とにかく苦労していた様子が綴られている。そんな中で、いつも彼の心にあったのは、オリジナルメンバーとの再結成であったようだ。この自伝は2度目の再結成に至る前までで終わっているが、オリジナルメンバーで新作を作る心境や、Bill Ward脱退の真相、ガンの克服などについても読んでみたかったものだ。

さて、ではこれから彼に会いに行ってきます。