Underwater Sunshine (Or What We Did on OUnderwater Sunshine (Or What We Did on O
Counting Crows

Collective Records 2012-04-10
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01. Untitled (Love Song) – The Romany Rye
02. Start Again – Teenage Fanclub
03. Hospital – Coby Brown
04. Mercy – Tender Mercies
05. Meet On The Ledge – Fairport Convention
06. Like Teenage Gravity – Kasey Anderson & The Honkies
07. Amie – Pure Prairie League
08. Coming Around – Travis
09. Ooh La La – The Faces
10. All My Failures – Dawes
11. Return of the Grievous Angel – Gram Parsons
12. Four White Stallions – Tender Mercies
13. Jumping Jesus – Sordid Humor
14. You Ain’t Going Nowhere – Bob Dylan
15. The Ballad of El Goodo – Big Star

Counting Crowsは今年デビュー20周年を迎えた。私はデビュー直後から追っているが、時間が経つのは早いものだ。今まで来日したこともなく、2003年に決まった時も喜んだのも束の間、直前に急遽中止になり涙を飲んだものだった。あの時理由は発表されなかったが、恐らくチケットが売れなかったのだろう。日本ではとにかく知名度が低い。一方で本国での人気は高かった。アメリカのサンフランシスコからデビューしたのは1993年。デビュー作「August Everything & After」は800万枚の大成功を収めていた。

当時このようなアメリカンルーツに根差した大陸的なスケールのロックを標榜するバンドが多く出てきた時代だった。Hootie & The BlowfishやDave Matthews Bandらが出てきたのも同時期で、皆おしなべて驚異的なセールスを上げていた。背景として、混沌としたグランジ・オルタナティブの時代が終わりを告げ、その反動として再び自らのルーツへと回帰したと考えられる。これは60年代後期のサイケデリックムーブメントの終焉後、カントリーロックやシンガーソングライターブームとなったことと全く同じ流れだったと言える。

しかし近年はかつての人気にも陰りが出ているようだ。そんな中で出された2008年の前作「Saturday Nights & Sunday Mornings」は、かつてないほどにハードに攻め立て、歯を食いしばるような意地を見せつけたアルバムだった。今回また4年ぶりに新作「Underwater Sunshine」がリリースされたわけだが、今度は振り子が戻ったかのように、穏やかな作風になっている。

今回はカヴァー集だということだが、元々彼らはライブでもいつも何かしらカヴァーを取り上げており、そのレパートリーは膨大にある。それにしても多彩な選曲になっている。Bob DylanやThe Faces、Gram Personsといったあたりはいかにも彼ららしいルーツ。Fairport ConventionやTeenage Funclubも分かる。意外なのが最近のアーティストが多く取り上げられていること。Travisをはじめ、聞いたことがないアーティストも多い。インナーにAdam Duritzが経緯などを詳細に書いてくれているが、新しいアーティストも色々チェックしているようだ。レコーディングには苦労したようだが、最終的にはどれも立派なCrowsの曲として成り立っている。ちなみにTender MerciesはギターDan Vickreyのサイドプロジェクト。M2、M11、M14は「Hard Candy」のボーナストラックとして収録されていたが、よく聴き比べるとこれらも新録のようだ。

で、やはり実感するのはAdam Duritzのボーカルの素晴らしさだ。デビューの頃からそうだったが、彼は歌声の魅力やストーリーテラーとしての表現力に溢れており、私にとって最も好きなボーカリストの1人である。またバンドの演奏力も非常に安定している。いつの間にかドラムとベースも交替していたようだが、安定感は変わっていない。

それにしても、いつからか新作では国内盤も出なくなってしまったので、もはや来日を期待することもできなくなってしまって久しい。もう単独は無理なので、フジロックあたりが呼んでくれれば、若い人にもアピールできると思うのだが。

★★★☆