先日中国の上海へ出張に行ってきた。昨年立ち上げた中国プロジェクトの営業だ。昨年採用した中国語の堪能な部下と2人で行ったのだが、私は初中国で中国語も話せない。はっきり言って行く前は全くモチベーションが上がらなかった。報道で流れていたPM2.5をはじめ、中国に対してマイナスな内容の話ばかり聞いていた。そんな中、実際に行ってきて見たこと感じたことをまとめてみた。

<到着>
上海の空港や市内に着いてまず感じたのは、欧米人の多さ。ビジネスマンや旅行客などかなりの数の白人が訪れており、北欧の団体客もいた。中国が今世界中で注目されていて、シフトが日本から移行していることを実感した。



<PM 2.5>
一番懸念されたのが、PM2.5。北京の人からしばらく青空を見たことがないと聞いていた。そして上海の数値はその北京よりも高かった。そのため私はネットで話題のN95マスクを購入した。医療系の人も使うような本格的なマスクで、20枚入で4000円もした。しかし実際来てみると、上海の上空には青空が広がっていた。多少スモッグはあるのかもしれないがほとんど感じず、マスク着用している人も全くいない。聞くとここ最近ようやく回復したらしい。結局マスクは全然使わず、安心した反面ちょっともったいなかった。



<道路交通>
とにかく道路交通状況はメチャクチャだ。市内を走るすべての車は、皆車線変更の際にウインカーを一切出さない。またヘルメットもかぶらない無数のスクーターたちが道路を逆走しながら、縦横無尽に走っている。これは違法なのだが、恐らく未だにスクーターは自転車と同じ感覚なのだろうと思われる。さらに歩行者は信号など一切無視して道路を横断してくる。なので、いつどこから何が飛び出してくるかが全く予想がつかないのだ。警察もそうしたものを取り締まることもない。そのため車は皆、何かが飛び出してくる度にクラクションを鳴らしまくる。そんな状況なので、街中は常にクラクションの嵐となっている。昔は自転車が主な交通手段だったのが、15年ほど前から生活レベルの向上に伴い、皆車を所有するようになった。しかしそこにモラルというものが伴わなかったため、今のような現状になってしまったと思われる。

<タクシー>
市内の移動は主にタクシーを使った。そのほとんどはフォルクスワーゲンの旧式セダン。値段は30分乗っても数百円程度と安い。しかしわざと遠回りして高く請求してくるタクシーも多く、信頼できるタクシーの見極め方も教えてもらった。そしてとにかく運転が荒い。先に述べたようにクラクションは常に鳴らしまくり。急ブレーキ、急ハンドルも常。ひきそうになった歩行者とはお互い大声で大喧嘩。こっちは常にヒヤヒヤで乗っているわけで精神的にヘトヘト。上海在住が長かった部下ですら車酔いして吐いていたくらいだ。日本のタクシーでは考えられない。



<車>
中国の道路は右側通行のため、車は左ハンドル。そのせいだろうか、とにかく西洋車の多いこと。一番目にするのはやはりタクシーでも使われているフォルクスワーゲンのVW。また上海市内は高級車ばかり走っており、黒塗りのベンツやアウディ、アメ車が溢れていた。バブルで儲けた人がいかに多いかを物語っている。日本車は予想以上に少なかった。ちなみに中国にも自動車メーカーがあるらしいが、目にすることはなかった。