ウィルソン・フィリップスウィルソン・フィリップス
ウィルソン・フィリップス

EMIミュージック・ジャパン 1995-11-08
売り上げランキング : 172287

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


1. Hold On
2. Release Me
3. Impulsive
4. Next to You (Someday I'll Be)
5. You're In Love
6. Over And Over
7. A Reason to Believe
8. Ooh You're Gold
9. Eyes Like Twins
10. The Dream is Still Alive

Beach Boysつながりで今週も1つ。50周年でBeach Boysが注目を集めている今年、それに合わせるような形で活動をまた活発化させているグループがある。それがWilson Phillipsだ。

私くらいの世代の人だと懐かしい名前だ。Wilson Phillipsは1990年にデビューし、大ヒットしていた。Beach BoysのBrian Wilsonの娘であるCarnieとWendy、そしてMamas & PapasのJohn & Michelle Phillipsの娘Chynnaの3人によるグループである。当時中学生だった私は毎週末ラジオのヒットチャート番組を聴いていたが、彼女らの曲がどれかが常にチャートの上位にランクインしていたのをよく覚えている。

懐かしくなってBook Offで探してみたら、やはり250円で売っていた(笑)。改めて聴いてみたが、非常に良く出来たポップアルバムだ。素直でキャッチーなメロディライン、今となっては恥ずかしくなるくらいのポジティブなリリック、そして3人の綺麗なボーカルハーモニー。加えて彼女らのこの美貌だ。これは売れるはずだ。実際M1、M2、M5が全米No.1、M3は4位、M10が12位、アルバムはこれまでで800万枚を売り上げている。ちなみにJoe WalshがM3とM7で、Bill PayneがM3とM10で、さらにSteve LukatherがM7とM9でゲスト参加している。

ただ二世ミュージシャンの常なのだが、彼女らもやはり親の七光りみたいに言われることもあった。しかしクレジットを見て初めて知ったのだが、10曲中6曲は彼女ら自身のオリジナルだったのだ。てっきり他人の曲を歌っているだけのアイドル的なグループだとばかり思っていたので驚いた。なるほど、天才と言われた人の娘たちだ、やはり二世には遺伝するものがあるのだろう。

1992年に2ndアルバムを出した後は、Chynnaがソロとして少し活動した以外はめっきり音沙汰がなかったが、2004年に3rdを出していたようだ。今年は親のバンド復帰に合わせてか、Beach Boysのカヴァーアルバムをリリースしたり、他の子供世代と一緒にBeach Boysのステージに上がったりしている。あやかっていると言ってしまえばそれまでだが、親にとってもこれは最初で最後の祭りみたいなものだ。綺麗な花が添えられていた方が映えるというものだろう。

★★★☆