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Pearl Jam

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先日Pearl Jamのデビュー20周年を記念して製作されたドキュメンタリー映画「PJ20」を見てきた。最初にこんな事を言ってしまっては何なのだが、私は2000年以降のアルバムも実はほとんど聴いていないし、現在はもうそれほど熱心なPearl Jamファンというわけではなかった。しかし90年代は結構好きでアルバムはどれも愛聴していたし、名曲も多かったと思う。スケールの大きいアメリカンロック然としたところが好きで、Nirvanaよりもよっぽど聴いていた。ただ当時彼らはメディアを通してのプロモーション活動を拒否していたためPVがなく、また今みたいにYou Tubeもない時代だったから、動く彼らの姿というのをほとんど見たことがなかった。そんなことから、今回の映画に興味を持ったのだった。

とても良い映画だったというのが感想だ。要因として、まず1つは監督によるところ。1989年よりシアトルに在住し、バンドが結成する前から彼らをよく知っていたCameron Croweが監督だったからこそ撮れた貴重な映像ばかりであり、編集の仕方も愛情が感じられるものだった。

もう1点はバンドのドラマチックなバイオグラフィだ。前バンドMother Love BoneのボーカルAndrew Woodの他界、Chris Cornel(Soundgarden)との友情、デビュー後の爆発的成功とプレッシャー、ライバルKurt Cobainの他界、チケットマスターとの抗争、バンド内の溝と再結束、コンサートでのファン圧死事故と再出発、等々。知ってはいたが、こうして改めて見ると本当に映画のような内容だ。

最も印象的だったのは、Eddyが亡き父を想って書いた"Release"を歌っている時に感極まってステージから降りたというくだり。また牽制しあっていたと言われていたEddyとKurtの二人が楽屋裏で抱き合いながら踊っていたというシーンも貴重だった。

「Binoral」以降はやはり私のように離れてしまったファンは少なくなかったようだが、 それでも根強いファンに愛され続けているのも事実。それはやはりバンドが今まで闘ってきたことの全ては常にファンのためであったということを、ファンが一番良く理解しているからなのだろう。ちょっと私も最近の作品も聴いてみようかと思った。