うちの姫が愛してやまないもの。それはアンパンマン。家の中、街の中、どこでも彼を見つけると、「アンパンマン!」と嬉しそうに指差して叫ぶ。彼女がその名前を覚えたのは、言葉を覚えだしてかなり早い段階だった。一方、私のことは未だに「ママ!」とか呼ぶ。 ちょっと、というかかなり悔しい。

家の中はアンパンマングッズで一杯。アンパンマンのむいぐるみ、アンパンマンの手押し車、アンパンマンの絵本、アンパンマンのパズル、アンパンマンのTシャツ、アンパンマンのお面、アンパンマンのDVD、アンパンマンのクッキー、アンパンマンのふりかけ、アンパンマンの…。恐らくこの年齢の子供のいる家庭はどこもそんなものなんだろう。おかげで私も主要キャラクターの似顔絵が描けるようになってしまった。

アンパンマンなんて昔からあったが、私が子供の頃などは今ほどは人気がなかった気がする。調べてみたらテレビアニメがスタートしたのが1988年、絵本ができたのは1974年、作者のやなせたかし氏は今年で92歳になるというから恐れ入る。

昔は確かお腹が空いた子供を助けるために自分の顔を食べさせたりしていた気がするが、最近はそういう展開は見られない。どうやら残酷だというクレームが理由のようだ。今のストーリーは、バイキンマンと戦う時に顔のアンパンがちぎれたり濡れたりすることで力が出なくなってしまうのだが、ジャムおじさんに作ってもらった新しい顔によって復活し、最後は見事勝利するという流れ。とにかく毎回同じストーリーなのだが、なぜだか子供は飽きないのだ。私なんかが見ると、一回くらい負けて終了~とかあると面白いのにと思ってしまうのだが、きっとそれは汚れた大人の証拠なのかもしれない。

さて実は先日うちの姫が2歳の誕生日を迎えたのだが、プレゼントをどうしようかと迷った。もう大抵のオモチャも服もお下がりで沢山揃っているし、むしろこれ以上は邪魔なだけだ。ということで、家族全員で休みを取り、横浜にあるアンパンマンミュージアムに連れてってみた。

着いてみると、平日だというのに子供だらけ。ちょうどうちの姫と同じ位の1~3歳位の子供と、それを連れた若い両親で溢れていた。姫は予想通り大はしゃぎ。色々指差して叫びながら、あっちこっちに走っていく。それをとにかく見失わないように、後から追いかける。そんな光景があちこちで繰り広げられていた。

ミュージアムといっても展示物があるわけではなく、キャラクターの銅像が並んでたり、プレイランドがあったり、紙芝居や人形劇がやってたり、とにかく子供が喜びそうなものばかり。うちの姫はアンパンマンの銅像に向かって「飛んでってよ~」と無理な要求をしたり、アンパンマンの顔をしたアンパンの鼻やほっぺたをむしったりして一日楽しく遊んでいた。

この間産まれてきたと思ったら、もう2歳とは早いものだ。最近じゃ随分言葉も覚えて、色んな会話もできるようになってきた。それと同時に一段と自己主張も強くなりわがままにもなってきた。げに恐ろしき「魔の2歳」である。どうぞアンパンマンのように素直に育っていってください。