Let's Live for Today / FeelingsLet's Live for Today / Feelings
Grass Roots

Repertoire 2002-11-18
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 私の会社はある都心のビルに入っているのだが、そのビルの3階にはいくつかの飲食店が並んでいる。そのうちの一つにうどん屋があり、無類のうどん好きな私は時折そこへ食べに行く。私がその店が好きな理由は、旨いうどんを食わせてくれるという他に、いつも店に60~80年代の懐かしい洋楽が流れているというのがある。うどん屋に洋楽というのも何か合わない気もするのだが、愛する要素が2つもある私にとっては堪らない店であった。

 さて先日もその店に入り注文をしたところ、その時店の中に流れていたある曲を耳にした。その瞬間私は思わず店内にいた店長に、これが誰の曲かを尋ねていた。というのも、その曲は私が約20年以上前からずっと気になっていながらも誰か分からずにいた曲だったのである。幸いその時店内にいた客は私以外に1人のみで暇だったため、店長は快くその時流していたコンピレーションCDを持ってきてくれた。その曲はThe Grass Rootsの゛Let's Live For Today゛だった。サビのメロディや歌詞が素晴らしい名曲である。

 その後店長と60年代ロック談義に花を咲かせた。店長は年のころは60位、髪はほとんどないかわりに白いものが交じったアゴヒゲが特徴だった。最終的にThe Beatlesの話になり、店長は1966年のあの武道館公演に行った話をしてくれた。それも観客としてではなく、警備員としてらしい。どうやら招致主のキョードーに知り合いがいたらしく、当時中学生だったにも関わらず高校生と偽り、警備員のバイトをさせてもらったようだ。舞台下の最前列で警備にあたっていたが、公演中は舞台に背を向けて観客だけを見ていなければならず、演奏を聞きながら気絶した女の子達の対処をしたりしていた。しかし公演前のリハーサルはしっかり拝むことができたようで、JohnとPaulのハーモニーがなかなか合わず、何度もやり直しをしていたという証言も聞かせてくれた。 私はこの日長年抱いてきた謎を解いてくれただけでなく、当時の貴重な話まで聞かせてくれた店長に深く感謝した。

 今うちの会社は震災により大打撃を受け、経営状況が急速に悪化してしまった。果たして今年一杯を乗り切ることができるかどうかすら怪しい状況だ。去年転職し新事業部を立ち上げ軌道に乗っていた矢先だったのだが。。このうどん屋が入っているこのビルでもうしばらく仕事をしていたいと願っている。