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Black Crowes

Megaforce 2010-08-03
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CD1
1. Jealous Again
2. Share The Ride
3. Remedy
4. Non-Fiction
5. Hotel Illness
6. Soul Singing
7. Ballad In Urgency
8. Wiser Time
9. Cold Boy Smile
10. Under A Mountain

CD2
1. She Talks To Angels
2. Morning Song
3. Downtown Money Waster
4. Good Friday
5. Thorn In My Pride
6. Welcome To The Good Times
7. Girl From A Pawnshop
8. Sister Luck
9. She
10. Bad Luck Blue Eyes Goodbye

 今年流れたニュースの中で特にショックだったのがこれ。「The Black Crowesまた無期限の活動休止」 過去2002年にも一度解散をしたが2005年に再結成をし、その後はまた積極的に活動していたばかりだった。やっぱりあまり売れていないからなのだろうか。まだこの目でライブを見ていないのに。せめてもう一度来日してほしかった。

 彼らは現代の南部ロックの雄である。しかしデビュー当初はハードロック・へヴィメタルのフィールドで紹介され、単なる70年代指向のRock & Rollバンドと見なされていた。初期の頃はそれでも良かったかもしれない。実際時代の中でそれは新鮮に映り、1stは400万枚、2ndは初登場No.1と大成功を収める。しかしいよいよ泥臭さが強くなった3rd「Amorica」あたりからHR/HMファンは離れていき、セールスも徐々に落ち始めていく。かく言う私も当時はまだ若かったせいか、彼らの良さがさっぱり分からなかったものだ。

 そんな彼らの本質が理解できたのは、色んな音楽を聴いてきた後のここ数年のこと。彼らの出身はGeorgia州のAtlantaであり、その出自もあってブルース、カントリー、ゴスペルなど南部のルーツミュージックの影響が散在していることが分かった。土臭さを増しているスライドギターやべダルスティール、マンドリンやバンジョー、ドブロなどの様々な楽器の使用もそれでうなずけたし、Allman Brothers Bandのサザンロック、Flying Burrito Brothersのカントリーロック、Joe Cockerのスワンプロックなど、彼らがカヴァーする70年代の各種アメリカンルーツロックへの敬意も強く感じられた。

 今回の活動休止に際してリリースされたこのアルバムには、キャリアの中から20曲が選ばれ収録されているが、単なるベストではなく、全てアレンジを変えての再録であるところが嬉しい。アコースティックアルバムと聞いていたが、ギターはアコギでもそれ以外もちゃんとしたバンドとしての演奏になっており、曲によってはライブの時のように余韻たっぷりに長尺のジャムが展開されるのも良いところだ。彼らのノリノリのRock & Rollも大きな魅力なのだが、私は彼らの土臭いところが大好きなので、この作品はアタリである。こうした味わい深さが彼らの活動再開後は特に感じられたが、年と経験を重ねた末での境地であると言えるだろう。

 しかしラストに“Bad Luck Blue Eyes Goodbye”を持ってくるのは反則だ。こうなるとやはり惜しむべくは未だにライブを体験していない我が身である。前回の活動休止の際と同様に、ChrisやRichのソロを挟みながら、(最近仲の良いLevon Helm御大と何らかのプロジェクトをやるなんてのも大歓迎だ)、数年後にまた帰ってきてくれることを信じてやまない。

★★★★☆