1. Table For Glasses
2. Lucky Denver Mint
3. Your New Aesthetic
4. Believe In What You Want
5. A Sunday
6. Crush
7. 12.23.95
8. Ten
9. Just Watch the Fireworks
10. For Me This Is Heaven
11. Blister
12. Clarity
13. Goodbye Sky Harbor
14.What I Would Say To You Now
15.No Sensitivity

 1996年にデビューし、00年代に活況を呈するいわゆるエモと呼ばれるジャンルのシーンを牽引した立役者。以前は私も好きで、05年の渋谷公演の際は見に行ったものだったが、その後すっかり気持ちが離れてしまっていた。去年久し振りにオフィシャルを覗いたら、初期の名盤「Clarity」の10周年を記念して、このアルバムを完全再現するツアーを行っていたということを知った。しかもその音源をオフィシャルサイト限定で販売するという。きっといずれCDとしてリリースされるだろうと思って待っていたが、一向のその気配はない。仕方ないのでオフィシャルからMP3音源を購入し、ダウンロードすることにした。

 静かなM1からしっとりと始まり、名曲M2へとなだれ込む。その後アップテンポなM3とM4で畳みかけた後、ボーカルJim AtkinsのMC。「ここまでの4曲を演奏して、既にこれは僕のお気に入りのショーだよ。10年前にClarityのリリースパーティーをしたのが懐かしいね。次の曲は…」と紹介したあと、感動的なM5につながっていく。

 思えばエモというものは、パンクやハードコアを通過したオルタナティブな感触を持ちながら、感情の吐露をそのままに表現したエモーショナルなロックということで、00年代に一気に市民権を得たジャンルだったが、定義が良く分からないまま、いつしか下火になっていったようだ。そんな中JEW自身はあまりそうしたシーンに関心を持たず、ただ単に良い曲だけを書いていた。

 この99年の「Clarity」は20代の頃に何度聴いたか分からないほどよく聴いた。彼らの知名度を上げた2ndアルバムだが、特に1曲1曲の出来が秀逸で、アップテンポな曲やミドルテンポの曲、メロウな曲のコントラストも非常に効果的だった。その後のアルバムでは洗練されていくサウンドも、ここではシンプルな音作りがなされており、楽器一つ一つの音がダイレクトに捉えられているのが魅力だった。このショーでは基本的にそんなサウンドをアルバム通りに再現していた。原曲ではループで16分も続くM13も、忠実に10分くらいまで再現していた。これはできれば映像で見たいところだ。さらにできればこれで来日をしてほしかったが。

★★★★