グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ~ベスト・ヒッツ・ライヴ(DVD付)グッド・イヴニング・ニューヨーク・シティ~ベスト・ヒッツ・ライヴ(DVD付)
ポール・マッカートニー

ユニバーサルクラシック 2009-11-18
売り上げランキング : 484

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


1. Drive My Car
2. Jet
3. Only Mama Knows
4. Flaming Pie
5. Got To Get You Into My Life
6. Let Me Roll It
7. Highway
8. The Long And Winding Road
9. My Love
10. Blackbird
11. Here Today
12. Dance Tonight
13. Calico skies
14. Mrs. Vandebilt
15. Eleanor Rigby
16. Sing The Changes
17. Band On The Run
18. Back In The USSR
19. I'm Down
20. Something
21. I've Got A Feeling
22. Paperback Writer
23. A Day In The Life / Give Peace A Chance
24. Let It Be
25. Live And Let Die
26. Hey Jude
27. Day Tripper
28. Lady Madonna
29. I Saw Her Standing There
30. Yesterday
31. Helter Skelter
32. Get Back
33. Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band / The End

 本当は昨年のうちに上げたかったのだけど、遅くなってしまった。昨年末に急遽リリースされたPaul McCartneyのNew YorkのCiti Fieldでのライブ作品。ただこれについてはまず言いたい。2000年以降のここ10年だけ見ても、「Back In The US」、「In Red Square」、「The Space Within Us」などと、ライブアルバムやライブ映像作品は多くリリースされている。そこへ今回の「Good Evening New York City」なわけだが、9月に世界的にThe Beatlesリマスター祭りとなった直後なだけに、どうしてもビジネス的なものを感じざるを得なくなってしまう。

 と、最初に苦言を呈してしまったが、作品自体は一級品である。というのも、Paulのライブは常に超一級品だからである。今年、齢67歳になるPaul翁。まったく衰えを見せずに2時間以上歌い続け、ベースやギター、キーボードを演奏し続けるパワフルさたるやどうだ。そして何よりもアレンジを変えていないため、原曲のキーで歌っていることの凄さよ。彼のプロフェッショナルさとファンへの想いに、こちらも頭が下がる思いである。

 セットリストはここ10年ほどの間、基本的にはあまり大きくは変わっていない。解散後のWings時代の曲や、ソロの曲(最新作からも”Dance Tonight”と”Only Mama Knows”を収録)、そしてThe Beatlesナンバーと、全時代の名曲をまんべんなく演ってくれている。The Beatlesナンバーに関しては、これまで彼は自身の曲に限って歌ってきた。それだけでもそうそうたる楽曲群なのであるが、今回はトリビュートの意味合いからGeorgeの”Something”や、Johnの“Day Tripper”“Day In The Life”“Give Peace A Chance”まで披露している。こうなると、もし今ここにFab Fourの4人が揃っていて、何の制約もなく選曲ができたら、どんなセットリストになるのだろうと、叶わない想像をしてしまったりもした。

 かつてのThe Beatlesには2人の天才がいた。一人は死して伝説となり、もう一人は生きて伝説となった。その生きた伝説を、一度でいいからこの目で見ておきたい。同じ時代を共有している間に。

★★★★


Billy Joelとの夢の共演。