American Central DustAmerican Central Dust
Son Volt

Rounder 2009-07-07
売り上げランキング : 2997

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1. Dynamite
2. Down to the Wire
3. Roll On
4. Cocaine and Ashes
5. Dust of Daylight
6. When the Wheels Don't Move
7. No Turning Back
8. Pushed Too Far
9. Exiles
10. Sultana
11. Strength and Doubt
12. Jukebox of Steel

 90年代初頭のアメリカ・イリノイ州にUncle Tupeloというバンドがいた。グランジ・オルタナティブロックの全盛期に、カントリー楽器をパンクの姿勢でかき鳴らし、オルタナ・カントリーというジャンルを作り上げた、今となっては伝説的なバンドである。商業的には成功したとは言えないが、同時代・そして後世に与えた影響は大きい。

 そのUncle Tupeloが93年に解散し、2枚看板だった2人のボーカルJeff TweedyとJay Farrarはそれぞれのバンドを結成する。それがWilcoとこのSon Voltである。どちらもスタート地点は同じだったが、Wilcoは作品毎に革新的なロックを創造し続け、商業的成功と高い音楽的評価を得るに至った。

 一方このSon Voltは、スタート地点からほとんど動いていないと言ってもいい。それはこの2年ぶり、6枚目となる新作でも変わらない。「自分は不器用な男ですから…」と、実直なまでにカントリーロック。進歩がないという批判もできるだろう。しかしJay Farrarという男はこういう男なのだ。そしてそこが私は好きなのだ。

 今作はアップテンポの曲がない。全編ミドル~スローテンポで流れ、温かさや優しさが滲み出てくるような作風になっている。仕事で疲れた心身を癒すにはピッタリ。しかしもう少しハッチャけた曲があっても良かった気がする。そうした意味では、前作「The Search」は傑作であった。

★★★