Allegria
Gipsy Kings
Euro Parrot
1993-07-05


1. Pena Penita
2. Allegria
3. La Dona
4. Solituda
5. Sueno
6. Djobi, Djoba
7. Un Amor
8. Papa, No Pega La Mama
9. Pharaon
10.Tristessa
11.Recuerda

今週も間近に迫ったGipsy Kingsの来日公演。今日は彼らの最初期の作品を取り上げてみたいと思う。

彼らのメジャーデビューは1987年。デビューアルバム「Gipsy Kings」の楽曲が、まずフランスのパリコレクションで使われたことをきっかけに、各国のお洒落な人々の間で話題が広まった。やがてそれは他の民族音楽などとも相まって、世界中で未曾有のワールドミュージックブームとなっていく。日本でも”Bamboleo”や”Volare”がTVCMで、”Inspiration”がNHKドラマで使われ浸透した。

彼らのルーツは流浪の民ジプシーが辿り着いた南フランス。そこで名カンテ(歌)のReyes家と名ギタリストのBaliardo家の兄弟達が結成したのがGipsy Kingsとなる。彼らはインディーから1982年に「Allegria」、83年に「Luna De Fuego」と2枚のアルバムを出しているのだが、ここには後のメジャーデビュー後とは全く異なる魅力が溢れている。

彼らが世界的成功を収めたのは、勿論演奏や楽曲の素晴らしさもあるのだが、最大の要因はそのアレンジやプロデュースにあるとされている。元来フラメンコは最小限の楽器でストイックな音楽とされてきたが、Gipsy Kingsはそこにベースやパーカッション、キーボードなどを加え現代的なポップスとして提示したことにより注目を集めたわけだ。

しかしこの初期の記録で聴けるのは、ギターとカンテ(歌)とパルマ(手拍子)のみで、装飾は一切なし。また恐らく一発録りだったのだろう、曲間ではメンバー達のハレオ(掛け声)が飛び交い非常に臨場感がある。彼らの本来の姿が堪能できる。この時点ではまだCanutはいないが、NicholasとPachaiの情熱的なボーカルを聴かせ、Toninoの見事なギターソロに聴き惚れる。

このうち陽気なM6と哀愁溢れるM7は後のメジャーデビューアルバムに再録をされて彼らの代表曲となった。またインストの名曲M2とブリジットバルドーに捧げられたM3も、アレンジを変えて後のベストアルバムに再録されている。しかしどれもこの原曲の方が格段に味わい深いと思う。ここら辺をライブで演ってもらえると嬉しい。

★★★★★