THE CARNIVAL
ワイクリフ・ジーン
ソニーレコード
1997-07-16





1. Intro/Court/Clef/Intro (Skit/Interlude) 
2. Apocalypse
3. Guantanamera
4. Pablo Diablo (Interlude)
5. Bubblegoose
6. Prelude To 'All The Girls' (Interlude)
7. To All The Girls
8. Down Lo Ho (Interlude)
9. Anything Can Happen
10. Gone Till November
11. Words Of Wisdom (Interlude)
12. Year Of The Dragon
13. Sang Fezi
14. Fresh Interlude
15. Mona Lisa
16. Street Jeopardy
17. Killer M.C. (Interlude)
18. We Trying To Stay Alive
19. Gunpowder
20. Closing Arguments (Interlude/Skit)
21. Enter The Carnival (Interlude)
22. Jaspora
23. Yele
24. Carnival

1996年にFugeesというヒップホップユニットの2ndアルバム「The Score」が世界的に1700万枚という空前の成功を収めた。ここには元々映画「天使にラブソングを2」で子役として出演し注目を集めていたLauryn Hillがおり、後に彼女はソロとしても1200万枚という大成功を収めている。このユニットからもう1人有名になったのが、Wyclef Jeanであり、今日は彼のソロデビュー作を取り上げる。

ヒットしたM10を始め、無国籍な音楽性と流れるようなライムが印象的だったが、私が特に気になったのはハイチのクリオール語で歌っているM13、M22〜M24の4曲。彼は9歳の頃に家族とハイチからニューヨークへ移住しているが、ここではそうした移民や難民に対する差別や貧困問題が綴られている。後に彼は1枚丸ごとハイチ音楽のアルバムも出している。

ハイチはカリブ海に浮かぶ小さな島国。世界初の黒人による独立国であるが、世界最貧国の1つでもある。元はフランスの植民地であったため、フランス語を簡略化したクリオールが使われている。

2010年にハイチが震災に見舞われた際には、Wyclefは大規模な基金キャンペーンを主催した。また同年のハイチ大統領選にも立候補し話題になっていた。しかし震災の際には現地を見舞うこともなく、集まった基金を私的な費用に流用していたことが発覚した。そうしたこともあり、大統領選では支持が広まることはなかった。

またこのアルバムにはLaurynも参加しているが、最近出版されたWyclefの自伝によると、当時WyclefとLaurynは不倫関係にあったらしい。しかしその関係のもつれによって直後にFugeesは解散している。Laurynは浮気相手だったMarleyの子を出産後、ソロデビューしまたしても大成功を収める。ただ彼女も後年脱税などによって起訴されている。

後年は金にまみれてしまった感があるが、少なくとも彼らの音楽的才能や、当初音楽を通して訴えた難民問題や貧困問題には嘘はなかったはずである。

★★★