スパニッシュ・ギター~ベスト(紙ジャケット仕様)
ゲイリー・ムーア
USMジャパン
2011-04-13


1.Back On The Streets
2.Fanatical Fascists
3.Don't Believe A Word
4.Spanish Guitar (P. Lynnot vocal)
5.Parisienne Walkways
6.Put It This Way
7.Desperado
8.Castles
9.Fighting Talk
10.The Scorch
11.Spanish Guitar (G. Moore vocal)
12.Spanish Guitar (Instrumental)

先日ギターインストを特集したが、その中で何人かのギタリストについては語り足りないので、もう少し掘り下げておきたいと思う。まず今週はGary Mooreから。

昨年フィギュアスケートの羽生選手がショートプログラム曲に”Parisenne Walkway”を使用したことで、にわかに注目が集まっていた。Garyの泣きのギターが堪能できる名曲で、若いのになかなかニクい選曲をしてくれたと思った。

しかしあまり知られていないが、これと同じ位かそれ以上の名曲が”Spanish Guitar”である。これは当時シングルのみでリリースされていたのだが、オリジナルアルバムやベストなどにも収録されていないため、知名度もマイナーなままなのが非常にもったいない隠れた名曲だ。これを収録しているのが上のアルバムである。

これはベストではなく当時の音源を横断的に集めた変則的な編集版であるが、彼の幅広い活動と音楽性を垣間見ることができる。前半M1, M2, M3, M5の4曲は1978年の1stソロ「Back On The Street」からの選曲で、熱いハードロックと哀愁のバラードという彼の両面を堪能できる。また後半M6~M10は同時期に在籍していたColloseum Ⅱの「Electric Savage」と「War Dance」からで、ジャズロックという全く異なるジャンルの中で柔軟に適応しながら弾き倒している様子が聴ける。

で、目玉は”Spanish Guitar”である。実際タイトル通りのフラメンコギターが聴けるのは冒頭だけなのだが、曲調や歌詞にスパニッシュな雰囲気はよく表れている。そしてとにかくGaryのエレクトリックギターによる哀愁溢れる調べが最高だ。全部で3曲のバージョンを収録しており、GaryボーカルM11、インストバージョンM12、どれも優劣付け難い。しかしあえて選ぶならやはり共作した故Phil Lynottの味わい深いボーカルが聴けるM4だろう。

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ちなみにこのアルバム、表ジャケはいいのだが、裏ジャケがちょっと恥ずかしいことになっている。銃や弾丸ベルトを持っているのはまだ理解できるのだが、なぜムチを持っているのかが甚だ疑問で、完全に痛いSMな人になってしまっている…。そんな意味でもこれは貴重なアルバムだろう。