Getz/Gilberto
Stan Getz
Verve
2014-05-22


1. Girl from Ipanema
2. Doralice
3. P'ra Machucar Meu Coracao
4. Desafinado
5. Corcovado
6. So Danco Samba
7. O Grande Amor
8. Vivo Sonhando

先週せっかくブラジルを取り上げたので、もう少し引っ張ろう。先週はサンバだったので、今週は最近ハマっているボサノヴァにしてみたい。

ボサノヴァが出来たのは1950年代後半。作曲家Antonio Carlos JobimとギタリストJoao Gilbertoの2人が出会い、サンバを引き継ぐ新しい音楽として生まれた。今日取り上げるのはその2人がジャズサックス奏者Stan Getzと共に録音したものである。もっともJobinの名は前面には出てはいないが。

このアルバムからM1が大ヒットを遂げ、ボサノヴァが世界中に認知されるきっかけとなる。ここで歌っているのが当時のJoaoの若妻で、後にボサノヴァの女王として名を馳せるAstrud Gilberto。元々歌う予定ではなかったらしく、歌い方も素人っぽいが、逆にそこがボサノヴァらしいとも言えるし、この歌声があったからこそ大ヒットが生まれたとも言えるだろう。また他にもM4、M5、M6などボサノヴァ史上有名な曲揃いだ。

また制作中Joaoは、ボサノヴァを理解していないとStan Getzに対して激怒していたそうだ。しかしその微妙なニュアンスの違いも結果的にはジャズボッサという新ジャンルの先駆けとして認知されることになっている。

今年はこのアルバムが発表されてから50周年ということで記念盤もリリースされていた。先週のサンバが夏を熱くする音楽だったのに対して、ボサノヴァは夏を涼しくしてくれる音楽だ。どちらもこれからの季節にはピッタリだろう。