2012年総集編

Best Albums

1. The Little Willies 「For The Good Times」
2. Susanna Hoffs 「Someday」
3. Carolina Chocolate Drops 「Leaving Eden」
4. Neurosis 「Honor Found In Decay」
5. South Memphis Strings Band 「Old Times There」
6. Beach Boys 「That's Why God Made The Radio」
7. Bob Dylan 「Tempest」
8. Chris Robinson Brotherhood 「Big Moon Ritual」
9. Ry Cooder 「Election Special」
10. Counting Crows 「Underwater Sunshine」

Best Concerts

1. Beach Boys @ 千葉マリンスタジアム, 16 Aug
2. The Chieftains @ オリンパスホール八王子, 1 Dec
3. 奥田民生 @ 府中の森芸術劇場, 7 Jan
4. Judas Priest @ Zepp Tokyo, 16 Feb
5. Rolling Stones @ Newark, NJ, 15 Dec


年末らしい企画は何だろうと考えた時に、2012年の総集編というのが一番ふさわしいと思い並べてみたはいいが、やっぱり今年も総集できるほど新譜を聴いていないことに気付く。 まだレビューも書いていないものも多いのだが、とりあえずこれでギリギリ10枚。

今年一番印象的だったのは、やっぱり多くの大御所たちが揃って50周年を迎えたことだろう。Beach Boys、Bob Dylan、Rolling Stones、The Beatles、The Chieftainsなどが、こぞって節目を迎え、新作やリマスターのリリースやライブ・ツアーを実施した。上のランキングにも入れているが、それぞれただのアニバーサリーではなく、本当に素晴らしいものを魅せてくれていた。特にBeach Boysはありえないと思われたオリジナルメンバーで一夏の夢を見せてくれた。

それ以外で当ブログで取り上げることは多かったのはNorah Jones。新作・来日とあったが、私が一番聴いたのはやっぱりLittle Williesだった。それからBlack Sabbathの同行もずっと追い掛けていたが、新作・来日が予定されている来年が本番だ。

悲報も多かった。ここでとりあげただけでもDoobie BrothersのMichael Hossack、RiotのMark Reale、Bee GeesのRobin Gibb、John Lord, Ravi Shankar…。中でも一番悲しかったのはLevon Helmだった。

2013年はどんな年になるだろうか。


政局は風に吹かれて

あまり政治のことをここで言うべきではないのかもしれないが、ここ最近感じたことを少しだけ…。

先週の日曜12/16に衆議院選の投開票が行われた。その結果、自民党が圧勝し、また政権交代が決定した。民主党は短かったが、彼らもあの時本当に政権を担うつもりなら、あんなバラ撒きマニフェストなど出すべきじゃなかったと思う。そうすれば消費増税ももう少し理解されていたかもしれない。

この3年半で最も意義のあったことは、選挙により政権は覆るということを多少なりとも実感できたことだろうか。戦後55年体制がいつまでも続くのは健全ではなかった。今回の件で各党に危機感を持たせることができたのであれば意味があったと思う。ただ一方で国民の側には失望感が拡がってしまっているのが、最低の投票率に表れている。

今後原発やTPPなどの行方も気になるところだが、今私が一番心配しているのは対中政策である。私は今仕事でインバウンド旅行業を扱っている。そして今年の8月に中国プロジェクトも立ち上げたばかりだった。もはや無視できない中国市場を狙い、苦労して人材を探し、サイトも制作し、さぁこれからという矢先に尖閣問題が勃発した。そのお陰でわがプロジェクトは出端を完全に挫かれた。それはうちだけではなく、多くの旅行関連業者や日本全国の観光地も、これにより壊滅的なダメージを受けている。メーカーや流通業界なども同様だ。

こうしたことの全ての発端は石原氏の尖閣購入であった。今回政権が彼の手に渡らなかったのは幸いだったが、安倍氏もかなりの右寄りだ。今回対韓国では公約とは異なる柔軟な対応を取ったようだが、対中国はどうなるのかが懸念される。

確かに領土問題に関する中国の姿勢は目に余るものがある。また人権問題や道徳観、ビジネス手法などに対しても言いたいことは沢山ある。しかしもう日本や世界の経済はそんな中国抜きには成り立たなくなっているのが現状なのだ。そしてそこに多くの人の生活がかかっている。ぜひ安倍氏にはそうしたことまで考慮した上で大局的に判断して頂くことを願っている。


Ravi Shankar 他界

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インドのシタール奏者Ravi Shankarが12月11日に亡くなった。享年92歳だった。

今の時代だとNorah Jonesの父親という言い方をされることが多いようだ。しかし共に生活したこともないため、Norahへの影響はあまりなかったのではないかと思われる。それよりもこの人は60~70年代に世界に与えた影響の大きさがむしろ語られるべきである。

60年代にThe Beatlesがこの人に出会い影響を受けたことは有名だ。特にGeorge HarrisonはRaviからシタールの手ほどきを受け、"Love You To"や"The Inner Light"などのインド音楽の名曲を書いている。またThe Beatlesとしてもインドを訪ね、瞑想を始めとするインド思想に深い感銘を受けて帰国し、それを世界に紹介している。そしてそれがアメリカ西海岸を発祥とするサイケデリックカルチャーに多大な影響を与えることとなる。これは当時だけでなく、後世にも影響しており、未だに心を落ち着けるためには瞑想が良いのだと言う西洋人は少なくない。

また71年にはGeorgeに進言し、コンサート・フォー・バングラデシュを開催した。これはバングラデシュの飢饉救済のためのコンサートであるが、史上初のチャリティコンサートと言われている。非西洋文化や非西洋音楽における価値観の再発見や、音楽を通じて第三国支援をすることの意義を、西洋諸国に知らしめたのが彼であったと言っても過言ではないと思う。

実際Raviの魅せたインド音楽は鮮烈だった。タブラ奏者らとでステージに上がり、徐々にクライマックスに登りつめていく中での息もつかせぬシタールの演奏には、目耳を奪われた。また1965年の代表作「Sound Of India」では、その素晴らしい演奏とともに、英語でインド音楽を熱心に説明する彼自身のナレーションに、西側に伝えんとする彼の熱意を感じさせられた。

ご冥福をお祈りします。


「宇宙兄弟」 小山宙哉著

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今年映画化とアニメ化もされた大ヒット漫画「宇宙兄弟」。普段それほど漫画は読まないのだが、随分話題になっていたので読み始めたら、ついハマってしまった。

幼い頃に交わした約束通りに宇宙飛行士になり月へと行った弟。職を失い路頭に迷っていたところに、忘れていたかつての夢を取り戻し、宇宙飛行士を目指す兄。非日常的な舞台における兄弟の夢と絆が描かれている。ストーリーやキャラクターの面白さも勿論だが、宇宙飛行士になるための試験やNASAの訓練など、私達が普段知ることのない世界の様子が事細かに描写されているのがまた興味深い。

私も子供の頃宇宙は大好きだった。もっともこの兄弟のように月への執着は全くなかったが、見える星々や宇宙の巨大さにワクワクし、宇宙の外側の世界に想いを馳せていた。また星座や星の名前も好きでよく覚えていたものだった。特に今頃の空気が澄んだ冬の星空は格別で、オリオン座のベデルギウス、大犬座のシリウス、子犬座のプロキオン、牡牛座のアルデバラン、御者座のカペラなどをつないで冬の大三角や大六角をいつもなぞっていた。しかし今となっては、日々のパソコン仕事のために視力は低下してしまい、もはや二等星以下の星は見えなくなってしまったのが悲しい。

人間夢を見ること、夢を叶えることというのは素晴らしいことである。しかしその夢の内容によっては実現が困難なことも多い。以前私は高校の教員をしていたが、進路指導には苦労した。現実問題として人は生きていくためには稼がなければならないわけで、夢を叶えて食べられるようになるには、資質や努力、時には運も必要になる。若い頃に夢があったとしても、大人になる中で現実を知り、夢の形を変えたり諦めることも多いものだ。だからこそ、この作品で描かれているように一度諦めた夢に改めて挑戦する姿が眩しく見えるのだろう。


The Chieftains Live Report 2012



1 Dec 2012 @ オリンパスホール八王子

The Chieftainsの来日公演に行ってきた。今年ライブはこれが6本目。私にしては例年にないくらいライブに行ったが、これが今年の最後になる。

The Chieftainsは今年50周年を迎えるアイルランドの大御所である。半世紀もの間とどまることなく伝統音楽を現代に継承し続けてきただけでなく、世界中のあらゆる国のあらゆるジャンルのアーティストとコラボレーションし素晴らしい音楽を作り続けてきた。結果グラミー賞やアカデミー賞など数多くの輝かしい功績も残している。

彼らの来日は10回目となる。今回は半月ほどかけて日本中をツアーしている。週末ということもあって八王子のチケットを買ったが、正直言って当日会場はガラガラになんじゃないかと心配していた。しかしそれは杞憂だったようで、実際会場は幅広い年齢層の観客で満員だった。

17:00にメンバーが各自楽器を持ちながら登場しそれぞれの席についた。中央にはリーダーのPaddy Moloneyが「よいこらしょ」と声を出して座る。前列左手にはフルートのMatt Molloyとハープ/キーボードのTriona、右手にはフィドルのJonとDeanie、後列左手にバウロンのKevin Conneff、右手にアコギのJeff White。正式メンバーは以前は多くいたが年々少なくなり、現在はPaddy、Matt、Kevinの3人のみだ。

Paddyがティンホイッスルを静かに吹き始め、そこへMattがフルートを重ね合わせる。そして他のメンバーも加わっていき、徐々にテンポアップし盛り上がる。突如女性ダンサーCaraが登場し華麗なアイリッシュダンスを披露。その後Nathanも登場、フィドルを弾いていたJonも立ち上がりPilatzke兄弟2人で華麗なステップを魅せる。ステップに合わせ会場も盛大な手拍子。冒頭から大盛り上がり。

1曲目が終わったところでPaddyは立ち上がりフロントマイクでMC。しかしアイルランド語で話しているようで、全く何言っているかわからない。するとそれに気付いたPaddy、「Oh, sorry sorry.」と英語に切り替えて笑いが沸く。Paddyの得意ネタだ。改めて50周年を迎えたことなどを話し拍手を浴び、その後一人一人メンバーを紹介。しかしここでDeanieの名前を間違えていた(笑)。それにしてもPaddyはもう齢74歳になるはずだがとにかく元気だ。MCの声やホイッスルの音色も力強く、ユーモアもたっぷり。この人のバイタリティと社交性があってこそ、これまでのThe Chieftainsの歴史があるのだろう。

次に左後ろでバウロンを叩いていたKevinがフロントを出てきて、ポケットに両手を突っ込みながらアカペラで歌いだした。バウロンとはアイルランドの打楽器で、Kevinはそれを短いスティックの両端を使いながら巧みに叩くのだが、この人はシンガーでもあり、よく通る歌声も素晴らしかった。

3曲目はメドレー。小気味良い彼らの代表曲"Morning Dew"から、後半はカントリーへ。Jeffはナッシュビル出身のギタリスト兼シンガーであり、バンドに本場のカントリーテイストを加えている。アメリカのカントリーがいかにアイルランド音楽の血を引いているかということを証明していた。

続いて女性シンガーAlyth McCormackが真っ赤なドレスで登場。以前Van Morrisonが歌っていた" Carrickfergus"を歌ったが、Vanを忘れるほどに美しい歌声だった。彼女の2曲目は出身であるスコットランドの民謡。アップテンポで早口なスコットランド語は何歌っているのか全く聞き取れず。

"Toss the Feathers"では各メンバーがソロ回し。Jonのダンサー兼任とは思えないフィドルソロの後、Paddyの突き刺すような鋭いウィッスル。寒く荒涼としていながらもどこか暖かいアイルランドの大地を思わせる。日本の子笛に音色が近いことが日本人に親近感を抱かせるのだろう。またイーリアンパイプも魅力的だったが、その音色が出るしくみがどうしても分からなかった。ダンディーなMattのフルートも渋くて良かった。

前半最後はまたメドレー。そのうちの1曲はMCでもあったように、Rolling Stonesと一緒にレコーディングした"The Rocky Road to Dublin"。そのStonesにちなんで、曲の最初ではStonesの"Satisfaction"のフレーズが挿入されていた。

15分の休憩後、第2部がスタート。日本人の若い男女3人のダンサーが登場した1曲目の後で、PaddyがMC。「私の友人にCaddyという宇宙飛行士がいて彼女の頼みで私のホイッスルとMattのフルートを貸したんだ。すると彼女はそれを宇宙に持って行って吹いてくれたんだよ」 そしてバックスクリーンに実際に彼女が無重力の中でホイッスルとフルートを吹いている様子が映し出された。その音色に合わせるようにバンドは演奏を重ね合わせた。

「次はRy Cooderと一緒に作った『St. Patricio』から。ゲストに東京パイプバンド!」 赤いキルトスカートのスコットランド衣装に身を包んだ10人ほどの日本人の楽団が右袖に並ぶ。この曲は私も非常に好きなマーチ曲だったので、この本格的な再現には感動した。

そして今日の目玉ゲスト矢野顕子さんが登場。左袖のピアノに座り、あの聞き慣れたキーの高い歌声で、アイルランド民謡?を歌う。そしてもう1曲、「このタイトルを付けたのは私じゃないから」と笑いを取りつつ、彼女がThe Chieftainsと共作した"Sake In The Jar"。

その後兄弟がまた見事なダンスステップを魅せ、本編最後の"Finale"。3人の日本人イーリアンパイプ隊の他、矢野さん、スコットランドパイプバンド、今まで出演した全てのゲストが再び登場し、順番にソロを披露する。Mattの長いソロの時にPaddyは、お約束の時計を見たり急かすジェスチャーをして、また笑わせてくれた。矢野さんはなぜかモスラを歌っていた(笑)。

アンコールではバンドの演奏に合わせて、ダンサーたちがさっきのイーリアンパイプ隊と手をつなぎながら登場。そのまま客電のついたフロアに降りてきて練り歩いてくる。観客が一人ずつこれに加わりながら、列はどんどん長くなり、そのままステージに上がっていく。ただこの日の八王子の盛り上がりはスゴかった。全部で列には70~80人はいただろうか。ステージに上がりきれないほどの人数になった列は、もはやバンドの姿が全く見えず、演奏だけが聞こえ、そのまま終了した。

こうして約2時間のコンサートが終了した。豪華なステージでアイルランドを心ゆくまで堪能した私は、余韻を楽しむためにギネスを飲めそうなバーに直行した。恐らく同じような人は多かったことだろう。

Set 1
1. Limerick's Lamentation / Slip Jig Belles
2. (Irish?)
3. Morning Dew / Shady Grove / Cotton Eye Joe
4. Carrickfergus
5. Port a Beal
6. Toss the Feathers
7. Maneo / Mo Ghile Mear / The Rocky Road to Dublin

Set 2
8. The Frost Is All Over
9. The Chieftains in Orbit / Fanny Power / Harp Solo
10.March to Battle
11.(Irish?)
12.Sake In The Jar
13.Ottawa Valley Dance
14.Finale

Encore
15.An Dro


七五三



先日娘の七五三に行ってきた。スタジオアリスで予約していたおべべの着付けをしてもらい、初宮参りに行った県内の神社に行った。この日は好天に恵まれた。しかしそのせいで日差しが暑い。そのためおべべを重ね着している娘は、「おもいー」「あついー」と機嫌は最悪。靴や飾りは脱ぎ捨て、歩こうともせず、写真にも全く写ろうとしない…。唯一まともに写ったのはスタジオで撮った写真だけだった。

というわけで、当日はちっとも感慨にふける余裕もなかったわけだが、ひとまずまた最近の成長備忘録でも書いておこうと思う。

■言葉
言葉を覚えるスピードはどんどん加速しており、貪欲に新しい言葉を覚えている。私とももう普通に「会話」をしているのが嬉しい。最近は「そうよ」とか女の子言葉も増えている。あと大阪からよくやってくる1歳上の従姉の影響で、大阪弁も移ってきて、最近よく「あかん」とか立派な大阪弁のアクセントでしゃべっている時もある。

■キャラクター
これまではずっとアンパンマン狂だったのが、3歳になったあたりから急にプリキュア狂になってしまった。これは保育園のお友達や従姉の影響が大きい。毎週末テレビにかじりつき、寝ても覚めても変身をしている。今まで多額の投資をして買い揃えたアンパンマングッズには目もふらず、新たにプリキュアグッズをママや祖父にねだり続けている。せめてあと1年くらいはアンパンマンでいてほしかった…。

■洋服
以前は親の選ぶ服をお仕着せでよかったのだが、段々着替えを嫌がるようになり、今は「こっちがいい」と完全に自分で選ばないと気が済まなくなってしまった。しかもいつも同じような服ばかりを選ぶ。洗濯中でない時だけ、生意気に「まぁ、これでいっか」と納得する。自我に目覚めたことは良いことなんだろうが、正直面倒臭い…。

■食事
以前は生野菜は一切食べなかったが、最近はミニトマトやキュウリなども食べるようになった。ただムラはあるし、食べず嫌いも多い。また料理に興味を持ち、イスを持ってきてママと一緒に台所に立ち、子供用包丁で野菜を切ったりしている。自分の作ったものはよく食べるので良い傾向ではあるが、 手間がかかるのでママは大変だ。

■おんなのこ
要するに最近の成長は「女の子化」が進んでいるということ。本人にも「おんなのこ」「おとこのこ」を教えてみたら、彼女自身も自分が「おんなのこ」であることを強く意識し始めたようだ。「おとこのこ」であるパパにとって、段々娘が理解いづらい存在になっているようで寂しいものだ。

■トイレ
保育園のクラスの中でも、おむつが取れるのが遅かった。20人クラスの中で下から4番目。これまではお姉さんパンツを履かせている時に尿意を催しても意に介さず、私の部屋を水浸しにしてくれたことも・・・。しかし最近はようやく催したら「トイレ」と自己申告してくれるようになった。夜寝る時はまだおむつだが。

■三輪車
これまではママが順番を間違えて三輪車よりも先にストライダーを与えてしまっていた。そのため三輪車に乗る時も、車輪を漕ごうとせずに、ひたすら地面を蹴って進もうとしていた。なので私が毎週末辛抱強く特訓した結果、3歳になりようやく車輪を漕げるようになった。次は自転車か。

■保育園
先日保育園で保育参観・保護者面談があったので行ってきた。いつもは送り迎えをする程度で、あまり普段の様子を詳しく知らなかった。しかし実際に見てみると、他の子たちが一緒に歌ったり、食事の用意・片づけなどをしっかりやっている中で、うちの子だけいつまでもふざけながら、勝手な行動をし続けている姿が…。しかもそれはその日だけないらしい。まぁ確かに家でもそういう時は多々ある。そんなに甘やかしているわけでもないのだが…。子育てというのは難しい。

「クリーム STRANGE BREW」 クリス・ウェルチ著



序 章 至上のトライアングル・マジック
第1章 クリーム誕生前夜
第2章 頑強な天才ドラマー
第3章 早熟で、歌えるベーシスト
第4章 スローハンドの秘密
第5章 ヤードバーズの憂鬱
第6章 アット・ザ・クロスロード
第7章 クリーム始動
第8章 レコード・デビュー
第9章 即興詩人ピート・ブラウン
第10章 希望の地!?アメリカ
第11章 変速ギア、カラフルなクリーム
第12章 ツアー・サーキット
第13章 素晴らしきクリームの世界
第14章 崩壊の足音
第15章 解散効果
第16章 クリームを終えて
最終章 至上の瞬間よ、ふたたび

Levon Helmの自伝をずっと探し続けていて、古本屋を色々回っているのだが、なかなか見つからない。CDと違って書籍というものは、絶版になるのが早い。そしてひとたび絶版になってしまうと、見つけるのに本当に苦労するのである。そうした中でいつも目的とは違う本を見つけて買ってしまう。このCreamの伝記本もそうだった。

Creamは活動期間わずか2年半という短期間に、ロックの歴史に大きく影響を与えた、言わずと知れた偉大なるバンドである。Eric Clapton、Jack Bruce、Ginger Baker、一級の凄腕が集まった奇跡のスーパーグループだ。音楽的な革新性もさることながら、彼らのルックスやファッションも最高にカッコよかったと思う。この書籍の著者はイギリスの歴史ある音楽誌メロディーメイカーの記者であるが、Creamの結成前から各メンバーとも互いに知った仲であり、Gingerから結成のニュースを直接聞くことができたために、MM誌にもいち早くすっぱ抜くことができている。

これを読むと当時の3人の複雑な力関係も見えてくる。バンドを集めたのはGingerであり、年長の彼が当初はリーダーであった。しかしほとんどの曲を書いていたのはJackであり、彼がフロントマンとしてボーカルを取っていたわけで、後年にはCreamは彼のバンドであったと見る向きも強い。だが、実際当時メディアやファンから注目を集めていたのは、神と呼ばれたEricなわけで、かのアトランティックレコードの社長Armet Artiganですら他の2人はEricのバックバンドであったという認識でいたらしい。これではお互いの人間関係も上手くいくはずがない。

この中でEricが結果的に疲れてしまったようだ。それはブルースギタリストだった彼がジャズプレイヤーだった2人に毎晩即興演奏を求められたことや、常に険悪なJackとGinger2人の仲介をしなければならなかったこと、さらには自身が常に追いかけられる有名人であることなど、様々なことが要因のようだ。そして彼はこの後全く異なる音楽キャリアを歩んでいくことになる。

彼ら3人は1968年にロイヤルアルバートホールでフェアウェルコンサートを行った。そしてそれから37年後の2005年に、同じ場所で再結成するのである。是非この目で拝んでみたかったものだが、恐らくもう2度と再結成することはないのだろう。


Norah Jones Live Report 2012



2012. 11.8 (Thu.) @ 日本武道館

Norah Jonesの武道館公演に行ってきた。彼女の本格的な国内ツアーは7年ぶりで、私が見るのは今回が初めて。武道館に行くのも久しぶりで、98年のスマパン以来だ。私の席は南東2階席の最前列。前に邪魔もなくステージが良く見えた。男女比率は同じくらい、年配の人もいたが30代位の人が一番多かった気がする。

19:00に前座のJim Campilongoが登場した。Norah Jonesと一緒に組んでいるカントリーバンドLittle Williesのギタリスト。 ウッドベースとドラムのトリオ編成。もともとLittle Williesサウンドの要は彼だと思っていたが、それを納得させるようなプレイを堪能させてくれた。全編インストだったが、ボーカルの必要が全くないほど彼のギターが歌いまくっており、トリッキーなプレイも魅せてくれた。カントリーギタリストかと思っていたのだが、バラッドやヘヴィなロックまでジャンルも多彩だった。

20分ほどの休憩とどんでん。ステージには天井から折り紙の鶴のような照明がいくつも吊るされ、幻想的な演出がされていた。19:50頃にNorahとバンドが登場。Norahはモノクロの短いワンピースを着てピアノに座り、"Cold Cold Heart"を演奏しはじめた。1stに収められていたHank Williamsのカヴァーだ。曲が終わり「コンバンワ。キテクレテアリガトウ」という日本語MCに拍手がわく。

2曲目"Out On The Road"の後、ピアノから立ち上がる。そして赤いギブソンSGを持って中央に立ち"All A Dream"。個人的には未だピアノの印象が強かったため、ギターのNorahは新鮮だ。ソロでは弦を見ながら一音一音丁寧に弾いていた。次はやはり赤のテレキャスターで"Little Broken Heart"。「ニューアルバムから数曲演ったけど、もう何曲か演るわね。」 正直言うとダークな新作はあまり好きではなかった。私の左隣の男性も新作の曲の間は寝ていた。そんな人は少なくなかったのか、新作曲の後でNorahがキーボードに座り明るい"Chasing Pirates"のイントロをが流れてきた時は場内ひときわ大きな拍手が沸いていた。

再びピアノに戻り演奏された"Creeping In"は原曲とは違うバージョンで、強かったDolly Partonのイメージを払拭していた。その後バンドは引っ込みNorahのソロタイム。一人で"The Nearness Of You"と"Don't Know Why"を弾き語る。美しいピアノの調べとNorahのボーカルの魅力に聞き入った。「愛してまーす!」という観客の声に「Thank you. アイシテル。新しい言葉を忘れてたわ。」と返すと、場内笑い声。

"Miriam"は新作の中でも美しい曲で、ライブではより荘厳さを増していたが、やはりどうしてこんな復讐に満ちた歌詞を乗っけてしまったのかを不思議に思いながら聴いていた。"Stuck"はロングバージョンで最後ギターが長いソロで弾きまくっていた。"Lone star"で本編終了し、メンバー一同並んで深いお辞儀をして退場した。

アンコールはメンバー全員がフロントのマイクの前に集まった。皆アコギ、ウッベ、アコーディオンなど生音楽器を持ち、シールドを通さずに集音マイク1本のみで、"Sunrise"を始めた。この演出には会場も沸き、盛大な手拍子で盛り上がる。そしてそのまま"Come Away With Me"で1時間半のステージが終了した。

正直私はこの新しいバンドに馴染みが全くなかった。Lee AlexanderやAdam Levy、Daru Odaら個性的なメンバーが揃っていた初期のHandsome Bandが好きだった。だがライブを見て30前後の男性ミュージシャンで固めた今のバンドも演奏はとてもしっかりしていた。

またセットリストについてだが、新作発表直後のライブでは新作から全曲披露した後で代表曲数曲のみだったので危惧していた。しかしツアーが進むにつれてセットリストは変化していったようで、結果的に1st アルバムから5曲と初期の曲が多く演奏されたのは良かった。ただせっかくJim Campilongoも来ていたのだから、Little Williesの曲も共演してほしかった。先日Wowowで放映されたLittle Williesのライブは本当に最高だったので、いつかそちらも見る機会があればと願っている。

1. Cold Cold Heart
2. Out On The Road
3. All A Dream
4. Little Broken Heart
5. Say Goodbye
6. Take It Back
7. Chasing Pirates
8. Broken
9. Creeping In
10.Black
11.Carnival Town
12.The Nearness Of You
13.Don't Know Why
14.Sinkin Soon
15.Miriam
16.Happy Pills
17.Stuck
18.Lonstar
Encore
19.Sunrise
20.Come Away With Me


Black Sabbath来日決定



Black Sabbathの来日が決定した。来年5月に日本で初めて開催されるOzzfestのヘッドライナーとしてやってくる。

Ozzfestの開催自体は10月19日に発表されていたが、その時は正直言って「ふーん」としか思っていなかった。せいぜいOzzy & Friendsがヘッドライナーになる程度だろうし、最近のヘヴィロックにも全く興味ないから、自分には関係ないだろうなと。しかし第1弾ラインナップ発表の11月1日、一応オフィシャルサイトを覗いてみたら、2日目のヘッドライナーとしてBlack Sabbathの名前がある。こうなったら話は全く変わってくる。

本当は単独での来日を一番期待していたが、フェスのヘッドライナーとして来る以上は、恐らくそれはもうないだろう。しかしこれがきっとオリジナルサバスを見られる最後のチャンスになるであろうから、とにかく見逃すわけにはいかない。来春4月には今年制作していた新作もリリースされるらしいので、余計に期待は高まる。

あとせっかくのフェスなわけだが、これ系のバンドで唯一見たいのはNeurosis。ちょうど先日新作も出したばかりだ。もし彼らを連れてきてくれるようなことがあれば、2日間通し券を買ってもいい。ただ問題はチケットを取れるかどうかだ。


No Nukes

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先月3歳になった娘を祖母に見せるため、北の地方にある母親の実家に行ってきた。前回行ったのは娘が1歳の頃だったから2年ぶりだ。祖父母でまだ存命なのはこの母方の祖母のみなので、もっと頻繁に行きたいところなのだが、忙しいのとタイミングが合わないので間が空いてしまっていた。

ところが行く直前になり母親から連絡があった。放射線量が高いので行かない方がいいということだった。確かにそれはある程度知っていた。祖母の家の近くで0.4マイクロシーベルト、隣町では路肩の参考値として1.5マイクロシーベルトという数値も出ていた。都心に比べたら10~30倍の値だ。大人はまだ大丈夫だが、小さな子供のことを考えると心配もあった。しかしたかが1泊だけで健康への影響はないはずで、それに祖母を喜ばせたいという思いもあって行くことにした。実際祖母は非常に喜んでくれて、先日撮った娘の七五三の写真を渡すと目を細めていた。

そこで同居している伯母が放射線の影響について色々話をしてくれた。それは聞くほどに悲しい事実だった。こちらの保育園ではもう子供たちを一切外では遊ばせていないこと。子供を連れて南方へ引っ越して行った一家もいること。庭で咲いたアサガオの花が、見たこともないような形をしていたこと。そして風評被害が怖いのでそれは誰にも言えないこと、等々。

さらには追い打ちをかけるように、汚染土等の最終処理場の建設地として近くの国有森が選定されたらしい。今、この町はこれを受諾した県知事に対して抗議をする一方で、絶望に重く沈んでいるという。これには私も微力ながら反対署名をさせてもらった。

福島の避難地域の人々は、強制的に住み慣れた土地を追われ帰れる見通しを立たない。失って初めて分かるかけがえのない生活と、原発の恐ろしさ。土地の当事者であれば、再稼働など認められるはずもない。少しでも危険予測が立っていれば。これまで投じられた莫大な予算が、他のエネルギー開発や年金などに回っていれば。など今になって思うことばかり。これまで失われたものと、これから失われていくものの大きさを私達は知らなければいけない。

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