The Chieftains featuring Ry Cooder 「San Patricio」

サン・パトリシオサン・パトリシオ
チーフタンズ feat.ライ・クーダー

ユニバーサル ミュージック クラシック 2010-03-10
売り上げランキング : 2600

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1. La Iguana (Lila Downs)
2. La Golondrina (Los Folkloristas)
3. A la Orilla de un Palmar (Linda Ronstadt)
4. Danza de Concheros (Los Folkloristas)
5. El Chivo (Los Cenzontles)
6. San Campio (Carlos Nunez)
7. The Sands of Mexico (Ry Cooder)
8. Sailing to Mexico (Carlos Nunez)
9. El Caballo (Los Camperos de Valles)
10. March to Battle (Across the Rio Grande) (Banda de Gaita de Batallon, Liam Neeson, Los Cenzontles and L.A. Juvenil)
11. Lullaby for the Dead (Moya Brennan)
12. Luz de Luna (Chavela Vargas)
13. Persecucion de Villa (Mariachi Santa Fe de Jesus (Chuy) Guzman)
14. Cancion Mixteca (Intro) (Ry Cooder)
15. Cancion Mixteca (Los Tigres Del Norte)
16. Ojitos Negros (Los Cenzontles)
17. El Relampago (Lila Downs)
18. El Pajaro Cu (La Negra Graciana)
19. Finale (Los Cenzontles, Carlos Nunez, Los Folkloristas, Banda de Gaita de Batallon and L.A. Juvenil)

 最近このThe Chieftainsというグループの存在を知り興味を持った。もう既に結成から50年間に渡って伝統的なケルト音楽を演奏し続けてきたアイルランドのベテラングループである。それだけでもスゴいことだが、彼らがスゴいのはそれに留まらず、これまでロックやカントリーなど世界中の様々なジャンルのアーチストたちと交流やコラボレートをし続け、常に新しい音楽を創造し続けている。伝統的でありながら、革新的なグループなのである。

 そのThe Chieftainsが今回あのRy Cooderと組んでコンセプトアルバムを制作した。このタッグは以前The Chieftainsの「Santiago」やRyの「My Name Is Buddy」でもお互いのアルバムに参加している。今回は1846~48年にアメリカとメキシコ間で繰り広げられた米墨戦争において、メキシコ側に味方して戦ったアイルランド人カトリック教徒の聖パトリシオ大隊を題材にしており、その英雄とされる兵士たちを現代に伝えることを目的としている。

 ここでの楽曲はメキシカントラディショナルありオリジナルありだが、そのアレンジとしてはThe Chieftainsが持つアイルランド音楽と、メキシコのミュージシャンが持ち寄るメキシコ音楽が、見事に融合されている。きっと当時2つの文化が出会っていたら生まれていたであろう新しい音楽が構築されているのである。またアメリカのLinda RonstadtやVan Dyke Parksの他、メキシコの歌姫Lila DownsやアイルランドのCarlos Nunezなど3カ国から大勢のゲストミュージシャンを迎え、曲毎に豪華なゲストたちがそれぞれに華を添えている。DVDのメイキング映像にもあったが、特にM1はタップダンスまで披露される大円団。M10はアイルランドのマーチングバンドが行進曲を盛り上げ、M12では90歳のChavela Vargasが歌っている。

 音楽とは文化であり、また文化の数だけ音楽がある。そして異なる文化と文化が邂逅した時に、新しい文化と新しい音楽が誕生する。これが文化の歴史であり、音楽の歴史なのである。この2大アーチストによる共演が提唱している異文化交流の素晴らしさが、もっと世界に広がりますように。

★★★★☆


Bob Dylan Live Report



Bob Dylan
2010.3.26 (Fri.) @ Zepp Tokyo

 実は先月Bob Dylanの来日公演にも行ってきていた。他のブログさんもこぞってコンサートレポートを挙げていた中で、アップが遅くなってしまったのは他でもない、無職の気まずさから嫁に内緒にしていたからである。

 チケット争奪戦に敗北し、一時は完全に諦めていたBob Dylan。しかし当日券が出るとの噂を聞き、仕事を無理やり午後半休を取りZepp東京に向かった。小雨降る寒空の下、5時から販売するというチケット売り場に4時前から並び、奇跡的にチケットを入手した。

 私のDylan歴はまだ浅く、まだまだ初心者である。ベストに入っているような代表曲くらいは以前から知っていたが、それ以外は60年代と近年くらいしかまだちゃんと聞いていない。そのため今回の来日に果たして行く資格があるのだろうかなどとも考えもした。しかし以前の来日が9年前だし、御大ももう68歳になる、次があるとは限らない。さらには今回の公演は海外でも類を見ないスタンディングホールでの公演である。これを逃したら恐らく一生後悔するだろう。ということで参戦を決意した。

 会場の年齢層は先日のSimon & Garfunkelのようにかなり高いかと思いきや、20台から60台まで幅広く、若いファンや女性も意外に多かった。そして期間中何度も足を運んでくるような熱狂的なファンが多いようだった。それは公演ごとにセットリストを大きく替え、何が飛び出すか分からないというところが、何度もファンの足を運ばせるようであった。

 今回のツアーグッズは色々出ていた。Tシャツ各種、ポスター、フォトブック、そして目玉商品はこれまでリリースされた全アルバムのジャケットで包装されたチロルチョコセット。買おうかと迷ったが、保存できるか分からなかったので見送った。

 御大はステージにほぼ時間通りに登場。上下黒のスーツにツバ広の鳥打帽子といういつものスタイルに今日は緑色のシャツを着ている。写真では見ていた格好だが、実際に見るとやはりカッコいい。私は正面右ドアから入った5列目くらいのステージまで約20mという位置。歴史上伝説の男が目の前にいるという事実に、いまいち現実感がない。これまでこんな大物のコンサートは大抵東京ドームのような座席指定の大型会場で、なかなか立ち上がらない周囲の平均年齢の高い観客にイライラするというように、相場は決まっていた。しかし今回はスタンディング、前の男性の頭がステージ中央を遮っているのには少しイライラさせられるが、この距離と臨場感はなかなか得難いものがある。

 御大は基本的には右端のキーボードの位置におり、時に曲のアクセントとして、時にバンドを煽るように鍵盤を弾いていた。また曲によってはステージ中央に出てきてダミ声で時に優しくつぶやくように、時に力強く吐き捨てるように歌っていた。そして情感たっぷりのハーモニカも披露してくれた。またステージ右端のDylanがいる後ろに台があり、その上には噂のオスカー像が置いてあった。彼は曲を終えるたびにその像に近づいては手をかざしていたのが印象的だった。

 バックバンドのメンバーは、ペダル・スティールのDonnie Herron、ギターのCharlie SextonとStuart Kimball、ベースのTony Garnier、ドラムのGeorge Recile。その中でやはりCharlieは助演男優賞。Dylanが中央にいない時は彼が中央におり、時にしゃがんだり、時にDylanに寄って目を合わせながらインタープレイを決めていた。Tonyはイブシ銀のプレイで低音を響かせてくれており、2曲だけウッドベースも弾いていた。Donnieは牧歌的なカントリー色を加味してくれていたが、Dylanに合わせて笑顔で頭を振ったりとプレイはノリノリだった。

 結局この日Dylanがギターを持ったのは”To Make You Feel My Love”の1曲のみ。バックの黒いカーテンにギターを持つシルエットが映し出されたところや、Charlieと並んでユニゾンを決めるところが、何ともカッコ良かった。この曲を知ったのはBilly Joelのバージョンの方が先だったが、本当に心に染みる名曲である。

 Dylanのライブは曲当てクイズのようなものである。それは彼が往年の楽曲の歌メロを全て無視しながら、しゃがれたダミ声でつぶやくように歌うためである。さらにはバンドの演奏も原曲とは全くアレンジが異なる。こうなると頼りは歌詞しかなく、サビの歌詞を聞き取れて初めて、あぁこの曲だったのかと判別ができるのである。セットリストは今日も全然違っていた。一応ブートを聞いて予習していたのだが、それもほとんど参考になっておらず、今日はアルバム「Love And Theft」から特に多めに演奏されていた。

 本編が終了すると、ステージセットの後ろに、突然おどろおどろしい王冠をかぶった目玉が描かれた垂れ幕が掲げられた。初めて目にする人は一様に「何だアレ?」といぶかしんでいた。アンコールは”Like A Rolling Stone”で始まり固定のようだった。続く”Jolene”の後で、この日初めてのDylanのMCによりメンバー紹介が行われる。

 最後は”All Along The Watchtower”で締めだと思っていたら、Donnieがフィドルを持って登場し、”How many roads ~♪”と始まった。ここで想定外に”Blowing In The Wind”だった。この曲は個人的に学校の授業でも使わせてもらった最も好きな曲。本音を言えば、この曲は原曲通りアコギの弾き語りで聴きたいところである。しかしこのアレンジが今の“Blowing In The Wind”であり、今のDylanなのである。コンサート全編を通して、ブルースロックやカントリーロック、ノリノリのRock & Rollや、時にかなりハードな演奏もあったが、総じて感じたのはBob Dylanはフォークなどではなく、とにかくロックであるということだった。特に50年の長きに渡り体現してきたアメリカンロックいうものが今回の演奏の重みに表されていた。

 全てのセットリストを終えた面々はステージ中央で横一列に背の順で並び、お辞儀もせずに数秒間立っていた後、そのまま手も振らずに去って行った。噂には聞いてはいたが、いかにもDylanらしい退場の仕方であった。

 さて例によって聴きたかった曲を挙げるとキリがないのだが、”The Times They Are A-Changin'”、”Desolation Row”、”Knocking On Heaven’s Door”、”All Along The Watchtower”、”Hurricane”、”Forever Young”、“Workingman’s Blues #2”は特に聴きたかったところだ。他の日にも演奏していたものもあったようだが、それはまたの機会に。

今回私は伝説を目の当たりにしたのだが、あの元気さなら70歳を越えてもまた来てくれそうな気がしてきた。その時は願わくはギターを下げて登場してほしい。

セットリスト  (boblinks.comより転載)
1. Leopard-Skin Pill-Box Hat
  (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
2. Lay, Lady, Lay
  (Bob center stage on harp)
3. Just Like Tom Thumb's Blues
  (Bob on keyboard and harp, Donnie on lap steel)
4. Every Grain Of Sand
  (Bob on keyboard then center stage on harp)
5. Summer Days
  (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel)
6. Sugar Baby
  (Bob center stage on harp, Donnie on pedal steel, Stu on acoustic guitar,
   Tony on standup bass)
7. Tweedle Dee & Tweedle Dum
  (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel)
8. Make You Feel My Love
  (Bob on guitar, Stu on acoustic guitar)
9. Honest With Me
  (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
10. Po' Boy
  (Bob on keyboard and harp, Donnie on pedal steel, Stu on acoustic guitar,
   Tony on standup bass)
11. Highway 61 Revisited
  (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
12. I Feel A Change Comin' On
  (Bob on keyboard, Donnie on lap steel)
13. Thunder On The Mountain
  (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel, Stu on acoustic guitar)
14. Ballad Of A Thin Man
  (Bob center stage on harp, Donnie on lap steel)

(encore)
15. Like A Rolling Stone
  (Bob on keyboard, Donnie on pedal steel)
16. Jolene
  (Bob on keyboard, Donnie on lap steel, Tony on standup bass)
17. Blowin' In The Wind
  (Bob on keyboard then center stage on harp, Donnie on violin)


Matthew Sweet & Susanna Hoffs サインCD



 先日行ったMatthew Sweet & Susanna Hoffsの来日公演で、注文していたサイン入りCDが今日届いた。

 何かサイン入りのCDを売っているらしいという噂を聞いたため、帰りの出口の売店で尋ねてみると、購入するか持ち込んだCDを預けてくれればサインをもらってくれるというので、喜んでお願いをしていた。「Under The Covers Vol.2」は自宅に所有していたのだが、この機会を逃す手はないと、改めてもう1枚購入した。売店にはそんな事はどこにも何も書いていなかったし、たぶんこの情報を知っていた人はほとんどいなかったと思う。その時、私が注文している横にいた男性も私の注文するのを聞いて、一緒に注文していた。

 今日着払いの宅急便で家に届いた封を開けてみると、ジャケットにサインがあった。“To Yas”とコメントを書いてくれるようお願いしたはずだったが、sが抜けて“To Ya”となっているのはご愛敬。左側がMatthew、右側がSusannaである。Susannaも“SH”じゃなくて、フルネームで買いてほしかったところだが、まぁいいや。ライブの記念として大事にしよう。

Matthew Sweet & Susanna Hoffs Live Report



Matthew Sweet & Susanna Hoffs
2010.4.3 @ Billboard Live Tokyo

 今日Matthew Sweet & Susanna Hoffsのライブに行ってきた。彼らはこれまで60~70年代の有名曲のカバーアルバムを2枚出しているが、2人の綺麗なコーラスワークが彩る名曲の数々を楽しみにしていた。何よりも20年来のSusannaファンの私としては、生Susannaを拝むことが夢だった。

 会場のBillboard Liveは初めて行ったが、数百人程度の割とこじんまりしたライブハウスで、ディナーショーのように観客はそれぞれテーブルを囲んで座る形式。落ち着いて見られる代わりにやや盛り上がりに欠けるのではと危惧された。私は中央の前から3つ目のテーブルに腰掛けた。ステージからはほんの10mくらいの近距離だ。時間前に皆高めのディナーを食べており、私も黒ビールとパスタを注文した。

 予定より5分過ぎに暗転しメンバーが登場した。今回はアコースティックのセットだった。アルバムでは原曲を忠実に再現していただけに、それが見られないのは正直残念ではあった。ステージの中央にはSusannaとギターを持ったMatthewが座り、左右にPaul ChastainとDennis Taylorという2人のギタリストが挟んで座った。そしてThe Marmaladeの“I See The Rain”でスタートした。演奏が始まると3本のギターの響きと歌声のハーモニーに引き込まれた。もうアコースティックだから物足りないなどという考えは吹き飛んでいた。

 終わるとMatthewが言った。「彼らはブリティッシュバンドだよね。ここではブリテンのことを何て呼ぶんだい?」と尋ねると、観客の一人が「イギリスー」と答えたのだが、よく分からなかったようで(笑)、「え?まぁいいや。次も素晴らしいブリティッシュバンドだよ」とYesの“I’ve Seen All Good People”が始まった。

 「先日Alex Chiltonが亡くなったのにはビックリしたね。今日は彼の曲を演ろう」と言って始まったのは、Banglesも2ndアルバムでカバーしている“September Gurls”だった。この曲ではSusannaもギターを弾いていた。他にも“Everybody Knows This Is Nowhere”や“Cinnamon Girl”など、所々でSusannaはギターを手にしていた。しかし “Cinnamon Girl”では、途中で突如演奏が止まった。「アレ?2番だっけ?歌詞間違えちゃった。」「どこから演り直そうか?」何とものんびりしたアットホームな雰囲気だった。

 Susannaは黒のノースリーブにジーンズ。59年生まれなのでもう50歳を越えるはずで、顔こそは確かにシワが見てとれたが、華奢で小柄な体型と昔ながらの甘い歌声は、実年齢よりもかなり若く見えていた。一方Matthewは肥えきったメタボな体型が対照的であり、正に美女と野獣の様相を呈していたが、歌声はさすがにいい声をしていた。Paulは40台くらいだろうか、Velvet Crushというバンドのメンバーらしかったが、リズムギターを刻みながら、綺麗なコーラスを付けていた。またDennisはリードギターで、巨体ながらも繊細で美しいソロを披露してくれていた。あと、時にパーカッションをシャカシャカ鳴らしに出てくる人も1人いた。

 「次はLinda Ronstadtをフィーチャーしていた曲だけど、何てバンドだっけ?」とMatthewが尋ね、「Stone Poneysよ。」とSusannaが答えた。「そうだった。Stoned Pony(イっちゃったポニー)だったら面白いよね」というジョークにSusannaがかなりウケていた。

 「僕はたまに陶芸をやるんだけどね、小さな陶器を作ってるんだ。ゴーストの映画でやっていたようなやつさ」と話し始めたMatthew。最前列の女性がテーブルの上に持っていたものを見つけると、「そう、それ!」。するとSusannaがそれを受け取って見せながら、「みんなも買えるわよ、これ」とMatthewのために宣伝していた。後で入口の売店で売っているのを見たが、小さい割に3000円位と結構高かった。

 The Beatlesで本編終了し、アンコールで帰ってきた4人。自分の?子供の話をしていたMatthewに、Susannaが日本語で「カワイイ」と言うと、客席から「Susieカワイイ!」 との叫び声、それに照れていた。50歳を過ぎてカワイイという形容詞をつけられる女性もこの人くらいだろう。そして始まったのが“In Your Room”、Banglesのラストアルバムの冒頭を飾る曲。そして2ndコーラスの後、そのままメドレーで“Manic Monday”になだれこむ。Banglesの往年の代表曲がこうして聴けるのは何より嬉しい。しかも本家オリジナルである。Susannaの曲を演った後は、今度はMatthewの番で、2曲自身の曲を演っていたが、その間Susannaはコーラスだけであとは終始曲に合わせて体を揺らしていた。

 そしてMatthewとPaulがギターを持ってステージを後にした。ステージに残ったのは、SusannaとDennis。次にSusannaがギターを手にし、「最後の曲よ。」と言って2人でイントロを奏で始めた。「ちょっとギターの音を下げてくれる?」と言った後"Close Your Eyes ~♪"との歌いだしで"Eternal Flame"が始まった。これが一番聴きたかったのだ。観客が物音も立てずに静かに聴き入る中、Susannaの歌声が伸びて聞き慣れたメロディをなぞっていく。名曲はやはりアコースティックでも映える。終了後は大歓声。今日の観客は大人しく、スタンディングオベージョンにはならなかったが、個人的には立ち上がって歓声を送りたいところだった。

 さて今回他に聴きたかった曲は、“Alone Again Or”、“Run To Me”、“Bell Bottom Blues”、“Maggie May”、“Killer Queen”が特に聴きたかったところ。どれもアコースティックセットでは難しかっただろう。帰りの出口の売店でサイン入りのCDを売っているという噂を聞いたため尋ねてみると、預けてくれればサインをもらって郵送してくれるという。喜んでお願いした。いつか機会があれば、もう一度Banglesで来日してくれないだろうか。

1. I See The Rain (The Marmalade)
2. I’ve Seen All Good People (Yes)
3. Everybody Knows This Is Nowhere (Neil Young)
4. Willin' (Little Feat)VOL.2
5. September Gurls (Big Star)
6. Hello It's Me (Todd Rundgren)
7. Different Drum (Stone Poneys)
8. Cinnamon Girl (Neil Young)
9. Back Of A Car (Big Star)
10. Peace Love And Understanding (Nick Lowe)
11. You’re So Vain (Carly Simon)
12. Second Hand News (Fleetwood Mac)
13. Here Comes The Sun (The Beatles)
Encore
14. In Your Room~Manic Monday (Bangles)
15. Byrdgirl (Matthew Sweet)
16. I've Been Waiting (Matthew Sweet)
17. Eternal Flame (Bangles)


さようなら、サーフ



 今月は別れが多い。私が職場を離れるだけでなく、愛車とも別れることになってしまうとは…。
 乗り替えの理由はやはり子供。姫が生まれたことにより、彼女をチャイルドシートに乗せたり、荷物を載せたりが、この大きな車だと大変なのだということだ。なるほど、それは理解できる。それにこの車ももう14万キロ以上も走っており、次の車検ももう通せないだろうと言われているくらいだ。仕方がない。しかし走りもエンジンのかかりも、まだまだすこぶる調子が良い。それに車検もまだあと1年残っている。せめて最期まで看取りたかったものだ。しかし先日「安いの見つけた」と妻に引っ張られ、行った中古車ショップで「今年の自動車税が来る前に買い替えた方がお得」だと、その場で購入を決断することになってしまった。まさかこんなに早く別れが来ることになるとは思ってもいなかった。

 私がこの車に出会ったのは、1999年。今から11年も前になる。大学を卒業し、内定していた会社に入社する直前の3月であった。それまで親父のお下がりの古いカローラに我慢して乗っていたので、就職を期に長い間乗りたかった車を購入するつもりだった。130のトヨタ・ハイラックスサーフ、それも背面タイヤのないタイプを探していたところ、黒のリミテッドを見つけた。車体価格190万円、コミコミで220万円。高い買い物ではあったが、迷わずに毎月5万の3年ローンを組んでいた。

 この車は自分にとって、理想の車だった。国産の車としては、これ以外に乗りたいと思える車はなかった。四角くて無骨なフォルムは、いくら見てても見飽きることがなかった。それに背面なしの黒はかなり珍しい。これまで11年の間で、10台もお目にかかったことはない。

 その後、自分なりに色々いじったものだった。タイヤとホイールに始まり、フロントグリル、ウィンカー、テールランプ、リアスポイラーなど、それぞれ替えたり、外したりしながら、自分色に染めていった。本当は仕上げとして、5インチほどローダウンをさせたかったのだが、数10万円ほど予算がかかるので躊躇していたところ、歳を重ねるにつれ結局その機会を逃してしまった。

 この車とは、色んなところに行った。特に最初の会社を辞めた後、1か月間ほどこの車で日本中を旅をしたのは印象深い。北は北海道から、南は四国まで、津々浦々巡ったが、夜の寝泊まりも全部車中だった。また札幌に2年ほど住んでいた時も、この車にはお世話になった。毎日降りしきる雪の中、この車の中だけは暖かかった。色んなことが想い出される。

 忌野清志郎氏じゃないけれども、そりゃひどい乗り方をしたこともあった。左リアのフェンダーは、ガードレールにぶつけて割れたままになっている。また車体右側には、焼き肉屋の駐車場の植木に当てた時の引っかき傷が、かなり目立っている。それなのに直さずにそのままにしていたのは、4WDだからこれも味なのだと気にしなかった自分のO型気質が原因である。

 それでも私はこの車が大好きだった。この車は私の良き相棒であり、パートナーだった。近年の、新しい車が出たからと、数年で買い替えるような乗り方は、理解できなかった。

 一時期この車を手放さざる得ないような事態が起こったこともあった。某都知事によって広まった排ガス規制である。環境のために、ディーゼル車は全て車検を通せなくするというものであった。目的は理解できるが、作ったメーカーは何のおとがめもなく新しい需要にあやかるだけで、買ったユーザーだけが被害を被るというのが、許せなかった。なので私なりのやり方で、この事態を切り抜けた。

 だけど今度だけは、もうそうもいかないようだ。この年式と走行距離なので、下取り価格も廃車手数料分程度にしかならなかった。出会いもあれば、別れもある。仕方がない。次の車は、ホンダのモビリオスパイクだという。自動スライドドアだから、きっと妻と子供は喜ぶだろう。

 明日お別れとなる愛車サーフに、最期に一言。

 さようなら。そして、今までありがとう。


Sheryl Crow 「Tuesday Night Music Club (Deluxe Edition) 」

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DISC 1
1. Run, Baby, Run
2. Leaving Las Vegas
3. Strrong Enough
4. Can't Cry Anymore
5. Solidify
6. The Na-Na Song
7. No One Said It Would Be Easy
8. What I Can Do For You
9. All I Wanna Do
10. We Do What We Can
11. I Shall Believe

DISC 2
1. Coffee Shop
2. Killer Life
3. Essential Trip Of Hereness
4. Reach Around Jerk
5. Volvo Cowgirl 99
6. You Want More
7. All By Myself
8. On The Outside
9. D'yer Mak'er
10. I Shall Believe (2009 Remix)

DISC 3 (DVD)
1. Valuable Stuff (Documentary)
2. Leaving Las Vegas
3. All I Wanna Do
4. Strong Enough
5. Can't Cry Anymore
6. Run, Baby, Run
7. What I Can Do For You
8. All I Wanna Do (Alternate Version)

 先日Jackson Browneとジョイントツアーで来日していたSheryl Crow。今回の参戦は諸事情によりやむなく見送ることとなったが、本当なら見に行きたいところだった。そんなSherylのデビューアルバム「Tuesday Night Music Club」が昨年デラックス・エディションの輸入盤でリリースされていたのだが、国内盤がきっと出るはずだと思って待っていたら、この来日時期に合わせてようやくリリースされた。

 音楽教師やMichael Jacksonのバックシンガーなどの下積みを積んだ後31歳という遅咲きでメジャーデビューを果たしたのが1993年。結果的にこのアルバムはグラミー賞3部門を獲得し、800万枚以上のセールスを上げ、95年にデビューしたAlanis Morissetteらとともに、90年代の女性シンガーソングライタームーブメントを作り上げたのだった。

 Disc1はオリジナルCDのリマスター。カントリーなどのアメリカンルーツミュージックを下敷きにし、オーガニックなロックを聴かせてくれている。全体的にスロー~ミドルテンポの曲が大半を占めているのだが、シンプルかつ土着的な趣向とあいまり、アメリカの大陸的な貫禄を感じさせてくれる。埃っぽい荒野でギター1本で歌い続けるような、アメリカ女性の芯の強さが滲み出ている。言わずもがな、名盤である。

 Disc2は当時の未発表曲集。M7のEric Carmenと、M9のLed Zeppelinのカバーはなかなかいい。Disc3はDVDでPV集になっている。同時に収録されているツアー・ドキュメンタリーを目当てにしていたのだが、これはちょっと物足りなかった。ここはもう少しアルバム制作やツアーに関するインタビューなどを交えながら、ボリュームを増やしてもらいたかったところである。

 実はこの人のアルバムは3作目までしか持っていないのだが、ちょっと今度ちゃんとコンプリートしなきゃいかんなぁと思った次第であった。



この人のイメージって、曲的にも絵的にも、こんな感じ。名曲。

応援歌

人にやさしく/ハンマー人にやさしく/ハンマー
THE BLUE HEARTS

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 先週うちの高校でも卒業式があった。また今年も3年生たちが卒業していった。今の私立高校で教師として仕事をはじめてから、今年で5度目の春を迎える。この5年間で出会った人は数知れない。生徒、保護者、職員、他校の先生、関係業者、すべて数えればゆうに1000人は超えるだろう。そしてその一人ひとりに思い出がある。一緒に笑ったり、怒ったり、悩んだり、嘆いたり。

 その5年目の春に私は退職をすることにした。理由は今の給料では、子供を養っていくのにやっていけないためである。色々悩んだ末の結論だった。次の仕事はまだ決まっていない。本当は年度内中に決めたいところだったのだが、今の仕事をしながら転職活動をするのもなかなか大変なものだった。世の中も不景気の真っ只中、転職のタイミングとしては最悪だろう。しかし決して仕事はないわけではない。ただ仕事内容や年収、自分の年齢を考えるとその幅はかなり狭くなってくる。

 卒業祝賀会では、なぜか私が1曲披露することになってしまった。ノリがいい曲ということで、今年結成25周年になるらしいThe Blue Heartsの”人にやさしく”をアコースティックギターで弾き語りで演奏した。古い曲だが、数年前にドラマの主題歌にもなったので、今の子たちにも多少は知られているんじゃないかということでこの曲を選曲してみた。“♪心の中ではガンバレって言っている。聞こえてほしい、あなたにも。ガンバレー!” 卒業していく生徒たちへの応援歌であった。しかし実は同時に自分自身への応援歌だったりもした。ガンバレ、卒業生。ガンバレ、自分。

初節句



 先日はうちの姫の初節句でした。そこで嫁の実家に行き、30年ほど前に嫁のために購入された雛段の前で、初節句を祝ってきました。今はこんな雛段、買うお金も、置く場所もないですので。

 姫は9月に生まれてから、ちょうど半年になります。体重も7kgを超え、順調に肥えてきていますが、いかんせん身長は平均以下。つまりチビデブなわけです。特に下半身の太り方はスゴいもんで、何重にも肉のヒダが重なりながら、はち切れんばかりの太ももは、まるでタイヤメーカーのミシュランのマスコットのよう。さらに言うと、頭部も非常に薄い。赤ん坊は寝てばかりいるので、後頭部が薄くなるのは仕方のないことなのですが、うちの姫は全体的に薄い。と言うか、どんどん髪が抜けてきている。つまりチビデブハゲなわけです。

 そんな姫でも可愛いのは、最近表情が出てきたから。機嫌がいい時はよく笑う。さらに機嫌がいいと、声も上げる。まだ人見知りしないので、誰かれ構わず愛想を振りまいてくれています。

 ただ私がそんな笑顔が見られるのは週末だけ。平日は仕事から帰ったら姫は寝ているので、寝顔しか見てません。だから人見知りが始まるのが怖い。お願いだから父の顔を見て泣きださないで下さい。

The Knack の Doug Fieger 他界

Get the KnackGet the Knack
Knack

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 先日2月14日にまたある悲報が流れていた。The KnackのフロントマンだったDoug Fiegerが癌のために57歳で亡くなったという。(上のジャケットの左から2番目) The Knackと言えば1979年のアルバム「Get The Knack」からのシングルヒット“My Sharona”。当時で知らない人はいないほどの名曲である。しかし逆に彼らの曲でこの曲以外はまったく知られていない。つまり偉大なる一発屋であった。
 
 この曲を聴くと、1989年にクリスマス特番でテレビで放映されていた、UnicornとJun Sky Walkersのジョイントでのカバーも思い出す。阿部Bがサビのところで、”お前の尻は、尻は、日本車じゃ乗れない、ガイシャローナ~♪”と歌っていて、思わず笑ってしまったのを今でもよく覚えている。

 そしてその時一緒に演奏していたのが、RCサクセションの”雨上がりの夜空に”だった。当時中学生だった私は、この2つの名曲でロックの楽しさを叩き込まれたものだった。RCサクセションの忌野清志郎氏も一昨年惜しくも亡くなられたが、この2バンドの両氏が相次いで亡くなったのも、一つの時代が終わったかのような、何か象徴的なものを感じずにはいられない。


ジェフ・エメリック 「ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実」

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 先週、EMIが経営難のためロンドンにあるアビーロードスタジオを売却するというニュースが報道されていた。アビーロードスタジオと言えばThe Beatles。デビュー以来ほとんどのアルバムをここで制作している。これに対しPaul McCartneyはスタジオを救いたいというコメントを話しているが、ここに所属していたサウンドエンジニアたちもきっと同様の想いだろう。

 本書はそんなアビーロードスタジオ(当時はEMIスタジオと呼ばれていた)でThe Beatlesを担当していたエンジニアGeoff Emerickによる回顧録である。昨年大枚をはたいて購入したリマスターボックスを、せっかくだから十二分に堪能したいと思っていたところに、うってつけだったのが本書だった。「Revolver」から「Abbey Road」までThe Beatlesのレコーディング現場にいた唯一のエンジニアが語るThe Beatlesサウンドメイキングのすべて、とキャッチコピーには書いている。しかし、それは正式なエンジニアとしてということであって、事実は本書にも記載されているように、デビューアルバムからその制作現場に彼はいたのである。そのため本書はほとんどのThe Beatlesディスコグラフィの裏側をつぶさに教えてくれる。各アルバムの各曲が完成に至る過程で、どのような試行錯誤がなされていたかが事細かに描写されている。「St. Pepper」セッションではメンバーとプロデューサーGeorge MartinとGeoffがチームとなりながら、レコーディングに工夫を重ね原曲にアレンジやオーバーダビングを行ったことで名曲の数々が誕生して様子は痛快である。一方で「White Album」でメンバー間やスタッフとの人間関係の崩壊の様子は悲しい。

 また本書はメンバーそれぞれのパーソナリティについても細かく描写している。Paulについては、細やかな気遣いができるプロフェッショナルだが完璧主義者であるとしている。一方で、Johnは良くも悪くも感覚的な天才肌、Georgeはギターのあまり巧くない気難しい男、Ringoは自信喪失屋、として描写されている。これがそれぞれのファンにとっては不満に感じられるかもしれないが、恐らくこれも事実なのだと思われる。

 著者がアビーロードスタジオに勤務を始めたのがわずか15歳、「Revolver」を担当した時も19歳だったというから恐れ入る。彼がThe Beatlesを担当できたのは、運の巡りもあったろうが、やはりPaulやJohnと同様にそのスタジオにおける天才的な発想力があってこそだったろうと思う。



本書のハイライトの一つ。アビーロードスタジオから世界中に生中継された"All You Need Is Love"の公開レコーディング。冒頭にチラッと出てくるのがGeorge Martin。
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