正統派ヘヴィメタル名盤10選

Riotの来日を記念して、今日は正統派ヘヴィメタルの名盤を選んでみました。
正統派HMとは、言ってしまえば最もオーソドックスなへヴィメタルのこと。適度なヘヴィさとメロディを兼ね揃えながら、英国的(欧州的)な哀愁を漂わせているというのが一般的な定義です。80年代のアメリカでHR/HMが市民権を得る中、LAメタルやらスラッシュやらへヴィメタルが多様化していく一方で、本来のオーソドックスなスタイルが衰退し、それを憂う向きが懐古的に名付けたものと思われます。
90年代以降は欧米にならいパワーメタルと呼ばれるようになりましたが、それによって定義の枠が広くなったような気がします。なのでここではあくまでも懐古的にかつて正統派と呼ばれた名盤を選出してみました。
 
Judas Priest「Defenders of the Faith」 '84
defenders
鋼鉄神の黄金時代の名盤。ヘヴィでアグレッシブな中でもKKとGlenのツインリードが美しい。

Iron Maiden 「Number of the Beast」 '82
beast
初期も好きなのだが、正統派ならこっち。新ボーカルBruceの表現力が楽曲の幅を広げました。

Accept 「Metal Heart」 '84
heart
ジャーマンメタルのパイオニア。Udoの金切り声、重金属リフ、野太いコーラス、これぞヘヴィメタル。

Manowar 「Sign of the Hummer」 '85
mano
失笑もねじ伏せるほどの説得力のあるテクニックと名曲と本気度で魅せる漢のマッチョメタル。

Riot 「Thundersteel」 '88
riot
劇的にパワーアップした復活作。Tony MooreのハイトーンボーカルとMark Realeのギターが圧巻。

Pretty Maids 「Red, Hot and Heavy」 '84
maids
北欧勢の中でも珍しく正統派。骨太なRonnie AtkinsのハスキーボーカルとKen Hammerのギターが○。

Dio 「Holy Driver」 '83
dio
故Ronnie James Dioの名唱が光るデビュー作。オーソドックスなHMだがそこが良かった。

Vicious Rumors 「Degital Dictator」 '88
vicious
故Carl Albertの歌唱が光る初期の傑作。当て馬など不要だとのGeoffの意地が感じられます。

Crimson Glory 「Transcendence」 '88
crimson
マスクが少し色もの的だったが、Midnightの金属ハイトーンボーカル含め高い音楽性を誇っていました。

Leatherwolf 「Leatherwolf」 '87
leatherwolf 
トリプルリードギターと分厚いコーラスがなかなかゴージャス。LAのバンドらしからぬ正統派。


結果的にやっぱり80年代の作品ばかりになってしまいました。上記以外で好きだったのは、TankとかArmored Saintとか、Metal Church、Savatage、Heathen、Powermad、Artch、などなど。意外とアメリカのバンドが多かった。良い時代でしたね。

Riot 「Thundersteel」 (1988)

サンダースティール
ライオット
SMJ
2009-10-07


01. Thundersteel
02. Fight or Fall
03. Sign of the Crimson Storm
04. Flight of the Warrior
05. On Wings of Eagles
06. Johnny's Back
07. Bloodstreets
08. Run for Your Life
09. Buried Alive (Tell Tale Heart)

今月はメタル系の来日が相次ぎ、Riotも来日します。

2012年に創始者であるギタリストMark Realeが亡くなったため、以降バンドはRiot Vと改名し活動を存続していますが、今回の来日では1988年の名盤「Thundersteel」を完全再現してくれるそうです。

実は彼らは秋のLoud Parkへの来日も決まっており、そこでも「Thundersteel」の完全再現をすることになっています。しかもそちらでは当時のボーカルTony MooreとドラムBobby Jarzombekも参加予定とのこと。本来ならそちらの方を観るべきなのかもしれませんが、先だしどうなるか分からないのと、単独の方が長いセットリストを期待できるはずということで、今回参戦することにしました。

「Thundersteel」は言わずもがな80年代正統派HMの名盤です。もっともこれは彼らにとって4年振りの復帰作であり、HR然としたそれまでの作風からは劇的な変化を遂げています。冒頭M1でいきなりMarkの高速ギターリフが切りこんできて、疾走感のあるリズム隊とともに加速し、さらにTonyの強力なハイトーンボーカルが扇情する。どこを切ってもメタル然としていながらメロディアス。このタイトル曲が全てを物語っていますが、以降も最後までテンションが落ちません。全曲素晴らしいですが特にM4、M6は名曲で、M7の湿り気のある哀愁も堪りません。

完全無欠な名盤ですが唯一惜しいのはこのジャケット。Riotは本当にジャケットに恵まれないバンドでしたが、この安っぽいアメコミジャケットもずっと残念に思っていました。もう今となっては愛着がありますが。


Helloween 「Keeper of the Seven Keys Part Ⅱ」 (1988)

2. Eagle Fly Free
3. You Always Walk Alone
4. Rise And Fall
5. Dr. Stein
6. We Got The Right
7. March Of Time
8. I Want Out
9. Keeper Of The Seven Keys
10.Save Us
 
来月Helloweenが来日します。今回は往年のメンバーKai HansenとMichael Kiskeが加わりPumpkins United Tourとしてやって来ます。

お約束ですが一番好きなアルバムは初めて聴いた1988年の「Keeper Of The Seven Keys Ⅱ」。荘厳なインストM1から飛翔感のあるM2への流れがまず理想的。M4とM5もコミカルな中に社会風刺が効いている名曲。そして極めつけはM9。静かなアルペジオから始まり、緩急のめくるめく展開を聴かせ、高揚感溢れるサビへとつながる大作です。他にも名曲揃いですが、Kai Hansen主導だった硬質な前作と比べ、今作はメンバーそれぞれが作曲に関わりバラエティに富んでいるのが特徴的です。個人的には特にメロディアスなMichael Waikathの楽曲が好きでした。

Michael Kiskeの伸びやかなハイトーンと表現力、KaiとWaikathのメロディアスなツインリードギター、MarkusとIngoの疾走感溢れるリズム隊。ここに強力な楽曲群が備わり不朽の名作となりました。

こうしたメロディとスピードというスタイルはドイツ国内で数多の後続バンドに継承され、ジャーマンメタルという潮流を生み出しました。以降はドイツ国外への影響からメロスピと呼ばれるようになったようです。


Pat Torpey (Mr. Big) 他界

pat

今年は訃報が続きます。去る2月7日にMr.BigのドラマーPat Torpeyが他界してしまいました。享年64歳でした。

Patがパーキンソン病を患っていたことは前から公表されていました。症状の進行に伴いドラムを叩くことも難しくなりつつある中で、周囲のサポートも受けながら出来る範囲でアルバムやツアーに参加し続けていました。昨年も来日していただけに唐突感は否めません。

甘いマスクに爽やかな笑顔。パワフルでグルーヴィーなドラミング。

RIP 

  

Zeno 「Zeno」 (1986)

ZENO(ジーノ)
ジーノ
EMIミュージック・ジャパン
1993-10-20


1. Eastern Sun
2. A Little More Love
3. Love Will Live
4. Signs On The Sky
5. Far Away
6. Emergency
7. Don't Tell The Wind
8. Heart On The Wing
9. Circles Of Dawn
10. Sent By Heaven
11. Sunset

ドイツのギタリストZeno Rothが亡くなりました。実兄のUli Rothが明らかにしました。享年61歳でした。

寡作なため数枚しかアルバムを発表していませんが、Zenoと言えばやはり86年の名盤デビュー作。と言っても私はリアルタイムで聴いたわけではなく、93年のCD再発の頃が初でした。

とにかく神々しいほどの極上メロディの宝庫。透き通るような高音ボーカルと分厚いコーラス、駆け上るギターソロ、正に天上の音楽。歌詞に見られる圧倒的な肯定感もある種宗教歌のよう。B誌では98点という高評価がされていましたが、それに違わず素晴らしい内容でした。全曲名曲ですが特にM5が好きでした。

しかし結果的にこれが売れず。契約金が100万ドルだったらしいのでプレッシャーも相当なものだったことでしょう。これによりZenoは業界不信になりその後しばらく表舞台から退いてしまいます。

あまり世渡りが器用な方ではなかったようですが、彼の作った音楽は記憶されるべきものだと思います。


京都探訪

先月は関西に出張だったので、また帰路を自費扱いにして週末に京都を見て回ってきました。普段旅行業に携わっており京都は知っているつもりでも、実際には修学旅行程度の場所しか行ったことがないため、最低限レベルの場所の確認。しかし時間がないのでほとんど中には入らず、駆け足で導線の確認だけという感じでした。

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① 二条城
ここだけ入場料を払って中へ。建物や庭園も立派ですが、3,000中1,000以上の重文の狩野派障壁画が圧巻。

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② 伏見稲荷大社
オフにも関わらず訪日客で大混雑なのは入場料不要だからか。あまりの混みように千本鳥居も途中までで退散。

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③ 嵐山・嵯峨野
渡月橋から竹林あたりは混んでましたが、保津川の川辺は閑散。紅葉の頃に川下りしてみたい。

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④ 亀山公園
小倉の百人一首が1つずつ石碑になっていました。恋しいとか寂しいなどの和歌には興味がないが、この大納言公任は良い。「滝の音はたえて久しきなりぬれど 名こそ流れてなほきこえけれ」

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⑤ 西陣織会館
無料で観覧できる着物ショーは、はんなりと綺麗でした。娘に小さな舞妓さん人形の土産を購入。

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⑥ 東山地区
趣きのある二年坂から見えた法観寺の五重塔。ソウドウ東山が元々日本画家・竹内栖鳳の私邸だったことも初めて知りました。

一通り確認できましたがどこも駆け足だったので、またいずれ来てゆっくりと回りたいと思います。

アイルランド 血の日曜日事件

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先週に引き続き今週もアイルランドに想いを馳せたいと思います。

アイルランドでは1月30日は血の日曜日(Bloody Sunday)として記憶されています。1972年1月30日に北アイルランドの返還を求めてデモを行ったアイルランド市民に対して、イギリス軍が武力で鎮圧し多数の市民が虐殺された日です。

アイルランドは長い伝統と豊かな自然を持つ美しい国ですが、一方で不遇の歴史を持つ国でもあります。ノルマン人(ヴァイキング)の侵攻や飢饉など様々な苦難がありましたが、アイルランドの不幸のほとんどは隣の大国によってもたらされたものでした。

中世の頃にイングランドの侵攻によって支配されて以来、搾取と文化の同化が始まります。以降弾圧や飢饉に苦しむアイルランド人の多くがアメリカなどに逃亡し続けることになります。

プロテスタント化したイギリス人が移住するようになってからは、カトリックのアイルランド人との対立が深まりました。これにより19世紀の独立以降も北アイルランドはイギリス領のままでした。血の日曜日事件はこうしたことを背景に勃発したのでした。

以下はこの事件を取り上げた代表的な楽曲です。事件から46年が経ち、その間和平の合意もされましたが、依然北アイルランドが返還されることはありません。

John Lennon "The Luck of the Irish"


Paul McCartney "Give Ireland back to the Irish"


U2 "Sunday Bloody Sunday"
 

Dolores O'Riordan 急逝

dolores

アイルランドのThe Cranberriesの紅一点ボーカルのDolores O'Riordan (ドロレス・オリオーダン,1971-2018)が1月15日に亡くなりました。享年46歳でした。

The Cranberriesを初めて聴いたのは94年のシングル”Zombie”でした。とてつもなくヘヴィなサウンドをバックに歌う彼女の強烈なボーカルに衝撃を受けました。しかしその後この上なく穏やかな”Ode To My Family”や”Linger”を聴き、とても同じバンドとは思えず、その表現の幅に驚きました。

実際ほとんどの楽曲の作詞作曲は彼女が手掛けており、バンドの解散後に発表したソロアルバムもなかなかの力作で愛聴していました。

結構強気な性格のようで、当時から歯に衣着せぬ物言いは物議を醸していました。それでも私は彼女の持つアイルランドの曇天のような寂寥感のある歌声と音楽が好きでした。

RIP



 

「白旗史朗 フジクロームで描く美しき日本の屋根」

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六本木のフジフィルムスクエア開館十周年記念企画の第3弾として、今度は「日本山岳写真界の至宝・白旗史朗  フジクロームで描く美しき日本の屋根」が開催されていました。

タイトルの通り白旗氏は日本を代表する山岳写真家です。私の中でも、昔実家で氏の直筆サイン入り写真集を見て以来、山岳写真家=白旗史朗という強いイメージがあります。

国内外の多くの山の作品がある中で、今回は南・中央・北アルプスの作品約40点が展示されていました。残雪の春山、野花の夏山、紅葉の秋山、吹雪の冬山、四季折々の様々な色に彩られた美しい日本アルプスの山々の一枚一枚に、思わず感嘆の声を上げながら観入ってしまいました。場内には愛用されていたかなり旧式のカメラも展示されていましたが、この重いカメラや機材を持って厳冬の雪山を登り、シャッタータイミングを待ち続けるのを想像すると頭が下がります。

中でも氏の真骨頂は、南アルプスから捉えた霊峰富士。このテーマでは数多くの作品が発表されていますが、本展でもいくつか展示されていました。中でも千枚岳からオレンジ色の朝焼けを撮った「明け初めし中に」と、ピンクの夕暮れと満月を捉えた「富士に満月登る」は絶品でした。

そもそも富士山は撮る場所によって山様が全く変わります。私も毎朝最寄駅までの道中に拝んでいますが、神奈川から観る富士は朝焼けに白い山頂が映える一方、夕焼けは逆光になります。しかし南アルプスからは夕暮れでも山肌が見える一方で、朝焼けが逆光。しかも神奈川からは見えない山頂に2本の角が生えたような山様が拝めます。

いずれ南アルプスにも登らなければいけないなぁと思いました。

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怖い犬ジャケ

謹賀新年。年末年始は除夜の鐘突きや初詣など行列に並んでばかりでした。

さて今年は戌年とのこと。犬ジャケは色々あるけれど、コミカルやアットホームなものばかりでどうも惹かれない。そこで今回は昨年上野の森美術館で話題になっていた「怖い絵展」にあやかり「怖い犬ジャケ」を並べてみました。

FNM
Faith No More 「King For A Day, Fool For A Lifetime」1995
警察犬は犯罪者じゃなくても怖いですね。この絵は好きで昔年賀状にも使いました。ちなみに昨年は初代ボーカルのChuck Mosleyが他界してしまいました。

pavlov
Pavlov's Dog 「Pampered Menial」1975
バンド名の通りパブロフの犬の絵なんだと思いますが、この犬が実験に使われたと思うと少し怖いし可哀想。ちなみにこの甲高いボーカルは好き嫌いが分かれます。

alice
Alice In Chains 「Alice In Chains」1995
日本では発禁差し替えとなった3本足の犬ジャケ。このアルバムを最後にバンドは活動を停止し、ボーカルLayne Staleyは2002年に自殺をしてしまいました。

neurosis
Neurosis 「Times Of Grace」1999
明らかに尋常じゃないこのジャケットがまず怖い。そしてそれ以上に強烈なのが中身。嫁子供がいる時は怖がるので聴けません。


というわけで今年もマイペースでやっていきます。
Gallery
  • Isis 「Oceanic」 (2002)
  • Cave In 「White Silence」 (2011)
  • 「Re 又造 MATAZO KAYAMA」展
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